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毎回無料充電器を使えばEVはかなりお得……だけどそれってアリ? EVの充電マナーを考える!


TEXT:渡辺陽一郎 PHOTO:TET 編集部
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充電は自宅で行うのが基本

数は少ないが、市役所などには無料で使える急速充電器もある。そのような場所に出かけるときは、自宅で行う充電量を迷うこともあるだろう。自宅では少なめに充電して電気代を節約し、外出先でしっかり充電すれば、経済的ともいえる。

ただし、この判断は状況によって異なる。たとえば自宅から5km圏内に無料で使える急速充電設備があるようなときは、満充電にして出かける必要はない。急速充電では、もともと満充電の80%程度までしか充電できないため、自宅では控えておく必要も生じる。

EVのイメージ

それでも駆動用電池がほとんど充電されていないギリギリの状態で出かけるのは避けたい。外出先で急速充電器の作動が止まっていたり、混雑して使えないことも考えられるからだ。自宅から近い場所で充電するとしても、そのまま帰宅できる充電量は残しておくべきだ。

遠方まで出かけて充電するときは、無理をしないほうがいい。事故による渋滞や迂回により、予想以上の電力を使うことも考えられる。基本はあくまでも自宅での充電で、外出先の充電設備はサブ的に考えたほうが安全だ。

以前、日産の販売店から以下のような話を聞いた。

「以前のゼロエミッションプログラムには、使いホーダイプランがあった。月額2000円を支払うと、販売店の充電器が文字どおり使い放題になるものだ。このサービスを開始したら、ほぼ毎日、販売店でリーフへ大量に充電するお客さまが現われた。販売店で充電したら、自宅に戻り、その電気をリーフtoホームの機能を使って家屋へ給電する。そうすれば自宅の電気代は節約できるが、販売店は非常に困る。このような事情もあり、使いホーダイプランは終了して、ゼロエミッションプログラムも次第に値上げするようになった」

日産リーフ(初代)

これは、先代リーフを販売していたころの話だ。当時のリーフで毎日急速充電を行ったら、駆動用電池の劣化も激しくユーザーの不利益も多かったと思う。

極端な例だが、充電は自宅で行うのが基本だ。外出するときも、十分に充電した上で出かけたい。そのほうが安心して運転できる。不安を感じながらのドライブは、運転操作に集中できず、安全面でも好ましくない。

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