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EVの電費向上につながる? 「SPPF」施行のヒョンデ・コナ
関西エリアを中心に多数のオートバックス店舗を運営するG-7・オート・サービスが展示していたのは、ヒョンデのe-SUV「コナ」だ。コナ自体がこうしたカスタムカーショーに出展されること自体が珍しいので近づいて見ると、一見ノーマル車と変わらぬ佇まいのコナだが、何やら様子がおかしい。純正の外装色には設定されていないマットホワイトに塗装されているのだ。
これはSPPFと呼ばれる「はがせる塗料」を使って塗装されたもので、ラッピングやプロテクションフィルムとは異なり、塗料でありながらフィルム状に硬化し、あとで剥がす際にも糊を使用していないから跡が残らず、車両売却に影響が出ないという優れもの。
さらにマットブラックに塗られたミラーが凄かった。このミラーはSPPFの上に「感熱塗料」というものが塗装されており、夏場の炎天下になると表面温度が上昇し白色に変化する。一方で外気温の低い冬場はご覧のようにマットブラックとなり、温度に反応して色が替わるのだ。
実際に手で触れてみると、手の温度によって触れた部分だけが小豆色に変化。確かに感熱効果がある。これにより、夏場のボディーカラーは熱を吸収しにくい白、冬場はその逆で黒に変化させることで、EV特有のエアコン稼働による電費の悪化を防ぐ狙いがある。
SPPFも純正塗料の上に塗膜を追加することから、車内への熱伝導を抑え、電費が向上することを期待しているという。感熱塗料にしろ、期待した効果が得られるかは検証中だというが、なかなか面白い試みではある。一見ノーマルに見えるクルマでも、すごい技術が投入されている。
来年の大阪オートメッセでは、どんなEV車のカスタムが見られるか、今から楽しみだ。