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急速充電器使用時の充電性能はやや不満! ヒョンデIONIQ 5 Nをガチで使い倒してわかったマルとバツ


TEXT:高橋 優 PHOTO:EV NATIVE/THE EV TIMES
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航続距離はカタログスペックを上まわる結果に

*充電性能テスト

・使用充電器:150kW級急速充電器(ABB製/ブーストモード/空冷ケーブル)
・SOC10%〜80%充電時間:35.5分
・最大充電出力(SOC):122kW(75%)
・30分回復航続距離(航続距離テストベース):244km

テスト結果(表)

【総評】

まず、航続距離テストについて、外気温は平均24℃程度だったこともあり、EVの電費という観点ではかなり有利なコンディションだったはずです。そして、IONIQ 5 Nのもっとも信用に値するEPA基準の航続距離は21インチ装着車両で356kmと公表されています。よってカタログスペックをかなり大幅に上まわる結果となりました。

次に充電性能テストについて、150kW級の急速充電器を使用した場合、充電時間は35.5分程度を達成。他方で、90kW級の急速充電器を使用した場合、充電時間は49分とかなり長くなっています。

そして、30分間の充電時間で回復可能な航続距離を、航続距離テストの結果である412kmから概算すると、およそ244km。個人的にEVの経路充電において最低限必要な充電性能を「30分充電すると300km分程度の航続距離を回復可能」と定義しているため、その意味において、物足りない充電性能であるといえます。とくに日本国内で普及している90kW級を使用すると、30分充電したとしても177kmぶんしか充電できないとイメージしてみると、どうしても電費の悪さをカバーできていない印象です。

また、競合となるテスラ・モデルYパフォーマンスと比較すると、回復可能な航続距離が短く、やはり電費という観点で効率性の高いモデルYが優れた充電性能を実現しています。他方で、日産アリアNISMOと比較するとほとんど同じような充電性能である様子も見て取れます。

ヒョンデIONIQ 5 N

また、私がEV性能とは別の評価軸として独自設定している6つの項目についても確認しましょう。

・乗り心地:8/10ポイント
電子制御サスペンションが標準設定。275/35ZR21と低扁平であるにもかかわらず不快なコツコツ感も抑えられている。基準車で感じたフワフワ感もなく、硬めのセッティングながら不快な突き上げ感も抑制。

・静粛性:9/10ポイント(100km/h:64-66dB・120km/h:66-68dB)
基準車同様に前後に2重ガラス採用のため静粛性高め。

・自動運転支援機能:8/10ポイント
標準搭載のレーンキープ&ACCは安定感高め。基準車と比較してもレーンキープの安定性が向上。オートレーンチェンジのスピードも悪くない。メルセデス・ベンツなどドイツ車のような安定感を感じた。

・音響性能:6/10ポイント
8スピーカーシステム(BOSE/サブウーファーあり)
相当評価の低かった基準車から全体的にチューニングされている印象。ただし、スピーカーの数の少なさからか、やはり高音域のクリア感は低め。BOSEシステムの弱点であると感じる。

・回生ブレーキのフィーリング:9/10
完全ワンペダル可能。完全停止時のつんのめりもなし。十分な制動力があり、実用性と快適性の両面で完成度が高い。ちなみにNでは「N Pedal」という最大減速Gが0.6Gに達する専用の回生ブレーキシステムを搭載。ワインディングなどでおすすめ。

・小まわり性能:5/10
最小回転半径は6.21mと取りまわしが悪い。基準車は5.99mであり、車両サイズが大きくなっているぶんだけ、さらに小まわり性能が悪化。

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