コラム
share:

マンション住まいだから自宅で充電できない! そんな人でもEVを選ぶ価値は十分にあるとEVオーナーが語るワケ


TEXT:琴條孝詩 PHOTO:THE EV TIMES
TAG:

環境意識の高まりもEV人気を後押し

経済性と走行性能の魅力

EVの経済的なメリットは大きい。急速充電は自宅充電に比べてコストが高いといわれるが、それでもガソリン車と比べると走行コストは圧倒的に安い。たとえば、一般的なEVで100km走行する際の電気代は約500円。それに対し、ガソリン車で同じ距離を走ると、燃費にもよるが約1000円前後かかることが多い。

さらに、EVはメカニズムがシンプルなため、メンテナンスコストも低く抑えられる。ガソリン車では必要なオイル交換やエンジン関連の部品交換が不要であるため、長期的に見て維持費が大幅に削減できる。購入時には各種補助金や税金などの優遇策を受けることもできる。

EVのボンネット

クルマを運転する際の静粛性と加速性能も、EVの魅力のひとつだ。モーター駆動のため、エンジン音や振動がほとんどなく、とくに低速走行時の静かさは圧倒的である。さらに、モーターはアクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発生させるため、スムースかつ力強い加速を実現している。

EV選択が広がる理由

EVが広く受け入れられているもうひとつの理由は、その先進技術との親和性だ。最新のEVは、スマートフォンとの連携機能やOTA(Over-the-Air)アップデートによるソフトウェアの更新、先進運転支援システム(ADAS)など、まさに「走るガジェット」としての側面をもっている。テクノロジーに敏感な消費者にとって、EVはただの移動手段ではなく、つねに最新の技術を体感できるデバイスなのだ。

また、環境意識の高まりもEV人気をあと押ししている。自宅充電ができないユーザーでも、EVを選ぶ理由には多少なりとも「環境への配慮」が含まれていることが多い。確かに、EVの走行時にCO2を排出しないという点は大きな魅力だ。電力の発電過程でのCO2排出についての議論はあるものの、都市部での排気ガスを削減し、直接的な大気汚染の低減に貢献していることは間違いない。

EVのイメージ

このように、自宅に充電設備がなくてもEVを選ぶ理由は多岐にわたる。急速充電インフラの整備が進み、日常生活のなかで充電がしやすくなったことに加え、経済性や走行性能、さらには環境負荷の軽減という利点が重なり、EVの魅力はますます広がっている。

もちろん、すべてのドライバーにEVが最適な選択肢というわけではないが、現在の充電インフラや技術の進化を考えると、自宅充電の有無にかかわらず、EVを検討する価値は十分にある。今後もEVの選択肢が増え、私たちのカーライフにさらなる可能性をもたらしてくれるだろう。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表
新車価格約3000万円も補助金を使えば半額で買える! トヨタのカワイイ新世代モビリティ「eパレット」の販売がスタート
more
コラム
世界に衝撃を与えたアイオニック5Nをさらに超える6Nが公開! その恐るべき実力とは?
EV時代にゴロゴロ出てくる新興メーカー! 魅力はあるけど老舗ブランドにはない「危険性」もある!!
リチウムが入手困難ならナトリウム! いま注目を集める「ナトリウムイオン電池」ってどんなもの?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択