スリムなボディに大径タイヤの組み合わせ
サイド部は先述のように端正さとワイルドさの融合が特徴。ウィリスを意識したとされる前後の張り出した台形フェンダーは、その大きさとプレスラインの深さが、なるほどコンパクトSUVとしては大仰な部類。ドアハンドルを貫通する、シュッとしたキャラクターラインとの組み合わせが巧妙です。
また、サイドシル部のプロテクターの分厚さも目立ち、とにかくボディをスリムに見せたい……という意図が伝わってきます。その薄さと18インチ(ローンチエディション)の大径タイヤとの対比が、おそらくはデザイナーが頭に描いた「カッコよさ」のひとつでしょう。
一方、丸みのあるリヤパネルはグランドチェロキーというより、レネゲードに近いイメージ。ただ、テールランプはボディの薄さに合わせて横長になっているのが相違点です。そのランプは「X」のシグネチャーが自慢のようですが、それよりもリヤ全体のシンプルなまとまりに注目したいところです。
ということで、今回はあらためてアベンジャーのエクステリアをじっくりチェックしてみました。ジープ初のEVとなる同車は、プジョー208eやフィアット600eといったグループ内の専用プラットフォームを使いながら、しかしベタなEVっぽさに手を出さなかったスタイリングが見識といえそうです。
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