80年以上に渡るジープの歴史上で初のBEVが日本上陸
9月26日、ステランティス・ジャパンより、1941年に誕生したジープブランドにおける初のBEV「アベンジャー」の日本モデルが発表された。
「電気自動車に乗られると、そのスムースな加速性能や静粛性などはさすがだなと感心されると思いますが、一方で“BEVになるとクルマの個性が出し出しにくくなるのでは”と考えるでしょう。しかし、このアベンジャーは違います。本格オフロード走行も可能にする6つの走行モードを備えています。アベンジャーはこれまでのBEVとは別のカテゴリーにあるといっても過言ではありません。だからこそジープのBEVとして、アベンジャーは新たなステージに挑むことができるのです。このアベンジャーがお客さまに探求心や冒険心を呼び起こす起爆剤になってほしいと願っています」とステランティス・ジャパンの打越 晋代表取締役社長。
ステランティス・ジャパンの新しい時代をリードするクルマがアベンジャーだという。
ちなみに「アベンジャー」は「不正や悪事を行った人に報復する人」という意味。何やら物騒な感じもあるが、イメージは“正義の味方”だという。マーベル映画「アベンジャーズ」のような感じだろうか。当然だが、かつてクライスラーから販売されていたダッジ・アベンジャーは無関係だ。
そのように頼もしい車名を与えられたアベンジャーだが、ボディサイズはジープ史上最小。全長は同社のコンパクトSUV「レネゲード」より150mm短い4100mm。全幅は177mmで、国産でいえばヤリスクロスより80mm短く、10mmワイド。最小回転半径はヤリスクロスと同じ5.3mで取りまわしもしやすい。また、ジープといえば、悪路走破性に関わる3アングルが気になるところだが、ブレークオーバーアングル20度、アプローチアングル20度、デパーチャーアングル32度と、レネゲードと同等もしくはそれ以上。最低地上高も209mmを確保しているという。
エクステリアは、おなじみの7スロットグリルのほか、ラングラーのルーツであるウィリスオーバーランドCJを思わせる台形のホイールアーチ、グランドチェロキーのようなフローティングCピラーなど、ジープファミリーのDNAを随所に感じさせるデザインを採用。ジェリー缶(燃料缶)からインスパイアされたという「X」のシグネチャーライトや、「X」をカモフラージュデザインに仕立てた「X-camo」がさまざまな部位で用いられているのもポイントだ。
ボディカラーは、ジープブランドとしては新色となる“太陽のように輝く”「サン」(イエロー)、 “火山のように真っ黒な”「ボルケーノ」、“雪のように白い”「スノー」、グレー系の「グラナイト」の4色をラインアップする。