高級車のような装備を採用
また、CDC付きのエアサスペンションによって、最低地上高を最大で230mmまで拡大させることが可能。砂漠などを含めたオフロード走行への対応もアピールしています。
そして、プレミアムSUVとしての装備内容の充実にも余念がありません。最大2160Wを発揮可能な21スピーカーシステムは7.1.4対応。車両中央には3.5Kの解像度を誇る、Mini-LEDの16インチディスプレイを配しながら、プロセッサーはプロセスノード5ナノのQualcomm Snapdragon8295を採用。さらに、ドライバー用として36.21インチのARヘッドアップディスプレイを搭載。
リヤシートの快適性向上のためには、シートクーラーとシートマッサージを装備しながら、背もたれ調整のほかにも前後移動、さらにはレッグレストも採用。それを操作可能な6インチのディスプレイをアームレストに内蔵。また、助手席側の後席に、13.02インチの2Kの解像度を誇るOLEDディスプレイ付きの電動テーブルであったり、すべてのドアに対して自動開閉機能を搭載可能など、日本円で1000万円を遥かに超えるような高級車の装備内容を網羅しています。
実際に、Zeekr 7Xの競合関係となるモデルYやOnvo L60、BYD Sea Lion 07などと標準装備内容を比較してみても、
・ヘッドアップディスプレイ
・採用有線充電は60W、無線充電も50Wと急速充電化
・フロントシートはシートクーラーとシートマッサージおよびレッグレストを完備
・リヤシートは電動背もたれ調整可能
・オプション設定でレッグレストとともにシートクーラーとマッサージも装備可能
・ガラスルーフには電動のサンシェードを搭載
・後席ガラスにも電動のサンシェードを搭載
・フレグランス機能
・オプション設定で8リットルの冷蔵庫をセンターコンソール上に配備可能
・10月末までにリリースされる市街地NOAを含めた自動運転システムであるZeekr ADは、10月末までに注文したオーナー限定で永久無料
・3.3kWものV2L機能と60kWのV2V機能
・トランク部分に220Vコンセントを装備
・車両保証は6年15万km、バッテリー保証も初期オーナー限定で永久保証
また、衝突安全性も、最大2000MPaの超高張力鋼をAピラーやBピラーなどに採用し、リヤのアンダーボディにはギガキャスティングを採用することで、さらなる剛性を確保しています。7つのエアバッグを装備することでしっかりとキャビン内を保護する設計です。
さらに、近年中国市場で問題となっている洪水被害に対応するために、専用のボタンを操作することで窓ガラスを破壊することが可能となり、万が一の際にも閉じ込め事故を回避することが可能です。
また、もともとZeekrは最上級グレードが30万元を超えないと説明していたものの、蓋を開けてみると最高でも26.99万元、日本円に換算しておよそ545万円と、競合と比較しても強烈なコスト競争力を実現しています。すでに予約受付開始20日間の段階で5.8万台強もの台数を獲得していることから、確定注文の割合にもかなりの期待ができます。実際に発売開始2週間程度の段階で、すでに2万台以上の確定注文を獲得している模様です。
他方で、ファーウェイのLuxeed R7を筆頭に、ChanganのAvatr 07、およびNIOの大衆ブランドONVOのL60など、2025年にかけて、これまでモデルY一強体制が続いていたSUVセグメントが混戦状態となる見込みです。
果たして2024年末以降、テスラ・モデルYを中心とするプレミアム電動SUVセグメントの構図がどのように変化していくのか。何といっても日本市場に今回の7Xが導入されるのか。導入されるとしたらいつになるのか。日本市場におけるZeekrの最新動向も定期的に情報をアップデートしていきたいと思います。