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想像よりも広い室内
シーガルは、すこし背が高い印象で、SUV的なハッチバックボディを持つ。シャープなキャラクターラインが、後ろ上がりにボディ側面に入る。
ドルフィンなどと共用の「eプラットフォーム3.0」をベースに開発されたシーガル。最近のコンパクトな中国車に多く見られるデザイントレンドのようで、つんのめるような印象を与えるが、速度感の表現なのだろう。おもしろい。
ホイールベースはそれでも2,500mmも確保されていて、かつエンジンや燃料タンクをもたないパッケージングの利を活かし、室内は外からの印象よりはるかに広々としている。
バッテリーは2種類。使い勝手に合わせて、405km(中国式CLTC表示)の走行距離が欲しいひとは、38.88kWhのブレードバッテリーと55kWと135Nmのモーターの組合せを選べる。
比較的近距離の通勤など使用がもっと限定的なら、同出力のモーターに30.08kWhのバッテリーで、走行距離が305kmのモデルという選択肢もある。
トップスピードは時速135km/hに規制されているいっぽう、静止から時速50キロまで加速するのに、4.9秒。そんなに速くはないけれど、バランスを考えればひとつの見識ともいえる。
もうひとつ、日常的な使用を前提に設計されたモデルだと感心するのは、充電時間。それほど高出力の充電器でなくても、30パーセントから80パーセントまでの充電に30分しか要さないと発表されている。
中国では、ショッピングモールの駐車場などにチャージャーが林立しているので、通勤帰りに買い物をする間だけで、ほぼ満充電できるだろう。
BEVの日常使いというサイクルに、シーガルはうまく組み込まれるようコンセプトメーキングされているのだ。
走行距離305キロの下位グレード(「活力」エディション)で価格は7万3,800元(約150万円)。これは中国人の勤め人にとって、そう無理をしないでも払える価格のようだ。
日産サクラが約250万円からなので、このままの価格で日本上陸したら、すごいことになりそう。
BYD シーガル 活力エディション
全長:3,780mm
全幅:1,715mm
全高:1,540mm
ホイールベース:2,500mm
一充電走行距離:305km(CLTCモード)
最高出力:55kW(75ps)
最大トルク:135Nm(13.8kgm)
バッテリー総電力量:30.08kWh
モーター数:前1基
駆動方式:FWD(前輪駆動)
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット
リアサスペンション:トーションビーム
タイヤサイズ:前後165/65R15
最小回転半径:4.95m
車両本体価格:7万3,800元(約150万円)
BYD シーガル 飛翔エディション