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出雲大社の周辺道路で、EV「グリスローモビリティ」の実証。フリー乗降区間もあり観光に最適


TEXT:桃田 健史 PHOTO:桃田 健史、ヤマハ発動機
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島根県の出雲市内で今、EVカートを使ったグリーンスローモビリティが走行している。自家用車やレンタカーで訪れた際の現地の足として、また観光バスや電車で来た場合の補助的な交通手段として、出雲大社周辺を巡るには最適な乗り物だと評判になっている。どんなルートを走るのか、現地で体験してみた。

グリーンスローモビリティとは?

まち歩きがもっと楽しくなる!グリーンスローモビリティで出雲大社周辺巡り。

そんなキャッチコピーを掲げているのは、一般社団法人 出雲観光協会だ。

島根県の出雲市といえば、出雲大社の存在が大きい。

出雲大社の資料によれば、神の国、または神話の国として知られている、八雲立つ出雲の国。その中心にあり、大国主大神様をおまつりするのが、出雲大社である。

出雲大社へのアクセスは、自動車の場合は山陰自動車道から、また高速バスはJR出雲市駅から一畑バス。また、電車では、一畑電車大社線で出雲大社前駅へ。

自動車で来た場合、新楽殿や教務本庁(おくにがえり会館)に近い無料の大駐車場に駐車するか、または参道に向かう神門通りにある民間の有料駐車場を利用することになる。

一方で、一畑電車など公共交通を使って来た場合、出雲大社の周辺移動は、観光タクシー、空港連絡バス、そして路線バスなどと徒歩移動をうまく組み合わせる必要がある。

そこで、出雲観光協会では、出雲大社周辺に巡りやすいルートを設定し、そこにグリーンスローモビリティを走らせる実証実験を行うことになった。

車両は、ヤマハ製のゴルフカートを一部改良したもの。

グローンスローモビリティは、ゴルフ場などで活用されているカートを公道で走行させるもの。最高速度は時速19kmと、乗用車に比べるとスローであり、またEVであることで排気ガスがなく、走行音も静かであることから、明確な定義はないが、総称としてグリーンスローモビリティという。国土交通省も、この呼称を用いて地域交通のひとつの手段として様々な交通関連施策に盛り込んでいる。

フリー乗降区間も設定

今回の実証試験の運行コースは、大きく2つ。

ひとつは、大社行政センターから参道に向かう神門通りを抜け、途中に出雲大社駅、有料駐車場がある神門通り広場、参道前の勢溜に止まり、そこから海側への神迎の道を行く。

稲佐の浜で折り返して同じルートで大社行政センターまで戻る。

もうひとつは、参道の東側にある古代出雲歴史博物館と稲佐の浜を往復するルートだ。

いずれも、朝から夕方まで1時間の間隔で走行。参道の入口からだと、2つのルートが重なるため、稲佐の浜までは30分間隔で運行することになる。

また、興味深いのは、神迎の道など、ルートの一部をフリー乗降区間としており、利用者の希望した場所でグリーンスローモビリティを乗降りできる点だ。

料金は1乗車あたり400円。

運行日は9月15日から11月13日の、金・土・日・月のみ。10月9日と29日は運休。

出雲市では、今回の実証試験の成果を検証して、今後の対応を検討していくことになるだろう。

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