サステナブル・プレミアム・モビリティ
昨今はSUVばかりなので、5シリーズをモデルチェンジせずに、SUVにシフトしていく考えはなかったのだろうか。開発に携わったプロダクトマネージャーのオリバー・ムンダー氏に訊ねてみた。
「3シリーズ、この5シリーズ、7シリーズというセダンは、昔もいまも、BMWのプロダクトの中核です。けっしてこれらをあきらめるようなことはしません。しっかり開発に力を入れています」
車体が少々大きくなってしまったことを別とすれば、i5はかなりよい。BMWファンはもちろん、運転が好きなひとにも、充分楽しめる出来映えだと思う。
スタイリングをみても、アッパーセグメントに位置するセダンとして、存在感がある。キャビンが少し後退していて、Aピラーの位置はやや後ろだし、Cピラーが従来よりだいぶ細く見えるのが意外だ。
「サステナブル・プレミアム・モビリティ」がBMWがいま目指している方向で、リサイクル(できる)素材を大量に使うi5は、そのひとつのシンボルとして開発されたんだそうだ。
いたずらに新奇さを追求するのではない。時代をしっかり見据えながら。従来から大事にしてきた価値を、あたらしい技術で実現する。こんなむずかしいことを、うまくやり遂げてしまったモデルだ。
BMW i5 eDrive 40
全長:5,060mm
全幅:1,900mm
全高:1,515mm
ホイールベース:2,995mm
乗車定員:5名
一充電走行距離:477-582km(欧州仕様車暫定値)
最高出力:250kW(340ps)
最大トルク:400Nm(40.8kgm)
バッテリー総電力量:81.2kWh(欧州仕様車暫定値)
モーター数:後1基
駆動方式:RWD(後輪駆動)
フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
リアサスペンション:マルチリンク式エアスプリング
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前後245/45R19
荷室容量:490L
車両本体価格:998万円
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