試乗
share:

「EQE SUV」に見る、あくなき航続距離伸長への探究心[メルセデス・ベンツEQE SUV試乗記]


TEXT:西川 淳 PHOTO:小河原 認、メルセデス・ベンツ
TAG:

コンパクトカーのような身のこなし

パワートレーン同様、サスペンションシステムもまた上級EQモデルでお馴染みの形式だ。フロント4リンク式、リアマルチリンク式で連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせたAIRMATICを標準で装備した。走行状況に応じて車高を調整するセルフレベリング機構も有する。上級グレードのAMG53にはさらにAMGアクティヴライドコントロールが備わった。アンチロールバーによってではなく電気機械的に車体の動きを制御する優れもの。

ホイールベースが相対的に長くなったことで気になるのは小回り性能だが、もちろんリア・アクスルステリングを標準装備することで、その問題を楽々とクリアした。最小回転半径はなんと4.8m。これは国産の小型ハッチバック並みの数値だ。リア・アクスルステリングはハンドル操作のみに連動するものではなく、ブレーキやサスペンションなどダイナミック性能とも紐付けされている。それゆえ、小回りのみならず直進安定性にも寄与する。

そのほかアクティブ&パッシブセーフティに関する装備は、メルセデス最新モデルらしくいつものように、出し惜しみなく全て注ぎ込まれた。

Vol.3へ続く

 

メルセデス・ベンツ EQE 350 4MATIC SUV ローンチエディション

全長:4,880mm
全幅:2,030mm
全高:1,670mm
ホイールベース:3,030mm
車両重量:2,630kg
前後重量配分:前1,310kg、後1,320kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:208Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:528km(WLTCモード)
最高出力:215kW(292ps)
最大トルク:765Nm
フロントモーター最高出力:71kW(96ps)/2,682-16,031rpm
フロントモーター最大トルク:251Nm/0-2,682rpm
リヤモーター最高出力:144kW(196ps)/2,662-15,913rpm
リヤモーター最大トルク:514Nm/0-2,662rpm
バッテリー総電力量:89kWh
モーター数:前1基、後1基
トランスミッション:電動パワートレイン eATS
駆動方式:AWD
フロントサスペンション:4リンク式エアサスペンション
リアサスペンション:マルチリンク式エアサスペンション
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前後265/40R21
最小回転半径:4.8m
荷室容量:520〜1,675L
車両本体価格:13,697,000円
TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
新型エルグランドがいよいよe-POWERで登場!? 「EVの雄」日産のジャパンモビリティショー2025は電動モデルが盛り盛り
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表
more
コラム
新型ソルテラは性能大幅アップなのに大幅値下げ! めちゃくちゃお得な内容にライバルはどうする?
そりゃ中国がEVで世界をリードできるわけだ! 日本との違うはひとえに「国策」にアリ!!
モニターもなきゃ急速充電もない……がなんの問題もない! N-ONE e:のエントリーグレードは「EVの本質」を追求したクルマだった
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
膨大なAWD開発データが「最高に気もちいい」BEVを生み出す! 「パフォーマンスE STIコンセプト」はスバルらしさを際立たせたコンセプトモデルだった【ジャパンモビリティショー2025】
黒船はBYDの軽EVだけじゃかなった! Kiaが商用バン「PV5」で日本のEV市場に殴り込み【ジャパンモビリティショー2025】
ホットハッチ大好き英国人も唸らせたホンダ「スーパーワン」! 2026年の発売を前にプロトタイプを日本初公開【ジャパンモビリティショー2025】
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択