2023 Tokai Challengerに期待が高まる理由
日本からは東海大学をはじめ、工学院大学、和歌山大学、名古屋工業大学、呉港高校が2023年大会への参加を表明しており、いずれもブリヂストンタイヤを装着して、上位入賞を狙う。なかでも「Tokai Challenger」を走らせる東海大学ソーラーカーチームは、2009年と2011年に2連覇を達成し、その後も2013年が2位、2015年が3位、2017年が4位、2019年が2位と、常に優勝候補と目されている有力チームだ。
2023年大会ではレギュレーションの変更により、高性能ソーラーパネルの使用が禁止され、シリコン系ソーラーパネルだけが搭載できるようになった。また、4輪仕様のみだったレイアウトが3輪も選べるようになったのも大きな変更だ。一方、最低地上高が70mmから100mmに引き上げられ、アプローチアングルとデパーチャーアングルがそれぞれ10°以上と定められたことから、空力抵抗が増大することが懸念されている。
これに対して東海大学は、4輪と3輪を比較検討した結果、3輪が有利と判断。空気抵抗の増大については、ボディ形状の最適化により2019年モデルとほぼ同レベルの空力特性が得られたという。ソーラーパネルも、以前からシリコン系を用いている東海大学にとっては、高性能ソーラーパネルの使用禁止措置は願ってもないこと。さらに、東レ・カーボンマジックと共同製作したボディはわずか24.6kg、車両重量も140kgと軽量化が図られている。加えて、モーターの高効率化やタイヤの性能向上などにより、2023 Tokai Challengerの実力は、優勝を狙うライバルたちにとって最大の脅威となるに違いない。
東海大学ソーラーチームは、学生16名を含む29名がBWSCに挑む。果たして3度目の勝利を手にすることはできるのか? 注目のスタートは10月22日である。