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外装の不思議なデザインと使いやすいインテリア[トヨタ・bZ3試乗記]


TEXT:加藤 ヒロト PHOTO:加藤博人(咪车mewcars編集部)
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最先端と使いやすさを融合させた内装

 インテリアに関して、いまだにどう一言で表すかが決められずにいる。質感は確かにトヨタ車らしい仕上がりなのだが、全体を構成する要素ひとつひとつを見ると、今までのトヨタ車には無い面白さを持っているのだ。

室内に乗り込むと、中央に位置する縦型12.8インチディスプレイがまず目につく。島型に独立したセンターコンソールから上に伸びるように位置するこのディスプレイはインフォテインメント、ナビゲーション、そしてエアコンの操作を一括しておこなうことが可能だ。エアコンの操作に関してbZ4Xでは物理ボタン式だったので、この辺りでは少し不便さを感じるかもしれない。縦型ディスプレイは日本車では珍しい存在なので、これはBYDから授かった知恵なのではないかと推測する。

ステアリング周りもとても面白い構成だ。通常のBEVではステアリング奥のパドルで回生ブレーキを段階的に調整する。bZ3でもパドルを用意しているが、実は左側のパドルはヘッドライトのロー/ハイビーム切り替え、右側はワイパーやウォッシャー液の操作となる。ではウィンカーはどうかというと、ステアリング表面上にて左右に分かれたボタンを押して操作するのだ。初めて見た時は困惑したが、実際にハンドルに手を置くと、親指が来る位置にウィンカーボタンが配置されているのに気がついた。これもあって意外にも操作のしづらさは感じられなかった。

もうひとつ驚いたのがドアとパワーウィンドウだ。昨今のBEVではボタンを押してドアを開けるが、bZ3ではアームレストのドアポケットにドアを開けるためのパドルボタンが内蔵されている。つまりは、開けるのも閉めるのも、同じポケットに手を突っ込んでおこなうわけだ。また、大抵の運転席にはほかのウインドウを操作するために複数のスイッチが配置されているが。だが、bZ3ではスイッチはひとつのみ、すぐ下にある切替スイッチで操作するドアのウインドウを選ぶ方式がとても新鮮な体験だった。

トヨタbZ3

全長:4,725mm
全幅:1,835mm
全高:1,480mm
ホイールベース:2,880mm
車両重量:1,710または1,835kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:110Wh/km(CLTCモード)
一充電走行距離:517または616km(CLTCモード)
最高出力:135または180kW(184/245ps)
最大トルク:303Nm(30.89kgm)
バッテリー総電力量:49.92または65.28kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット
リアサスペンション:マルチリンク
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ディスク
タイヤサイズ:前後225/50R18
荷室容量:439L
車両本体価格(現地):約3,498,000円〜3,991,000円

<次回へ続く>

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