コラム
share:

中国CATLが、充電10分間で400km走行可能な新型電池を発表、2023年末に量産開始。日本市場向けEVでも採用あるか?


TEXT:桃田 健史 PHOTO:CATL、トヨタ、桃田 健史
TAG:

車載向けBEV用リチウムイオン電池の世界最大手である中国のCATLが、充電時間が短く航続距離が長い新型電池を発表した。CATLは日系メーカーを含めて世界の自動車メーカー各社に電池を供給しており、今回の発表は世界のBEV普及に大きな影響を与える可能性が高い。

世界最大シェアのCATLが次世代電池公開

中国のCATL(寧徳時代新能源科技)は2023年8月16日、新型の電池を世界初公開した。

商品名はShenxing(神行超充電池)で、構造としてはリン酸鉄リチウムイオン電池。

CATLによれば、10分間の急速充電で走行可能な距離は400kmで、ひとつの電池パックでの最大航続距離は700kmとした。

技術的な裏付けについては、同社のホームページで製造工程における様々な技術革新や安全性を強調した。

2023年末には量産を開始するため、2024年以降に発売される自動車メーカー各社のBEVで採用されることになるだろう。

CATLは2011年創業とまだ日は浅いが、中国市場でのBEV市場の拡大に伴い急速に事業が成長。いまや車載向けリチウムイオン電池メーカーとしては世界トップの座にある。

韓国メディアが報じた、韓国の調査会社であるSNEリサーチが2023年7月に公開した資料によれば、グローバルで2023年1月~5月期の車載向けリチウムイオン電池の総容量は237.6GWh。

製造会社別に見ると、トップはCATLの86.2GWh(シェア36.3%)、次いで中国のBYDが38.1GWh(16.1%)、韓国のLGエナジーソルーションが33.0GWh(13.9%)、パナソニックが19.1GWh(8.0%)、そして韓国のSK オンが12.4GWh(5.2%)と続く。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
「58協定」未加入国のクルマを日本で売るのは難しい! なのに未加入のアメリカや中国のクルマが日本で売られるカラクリとは
20万円も高かったのに20万円安くしか売れない! EVの将来はリセールバリューの向上努力にアリ!!
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
more
ニュース
ファッション&アウトドア好きにも刺さるEV! ヒョンデ「インスタークロス」が先行予約開始でいまなら秋キャンプにも間に合う
一充電走行可能距離はついに1000km超え! 日本でもっとも長く走れる新型EV「Audi A6 e-tron/S6 e-tron」シリーズが登場
走るために必要な電力は太陽光発電で自給する! ソーラーパネルを装備した3輪モビリティ「スリールオータ」の特別仕様車を限定30台発売
more
コラム
150kWの急速充電器ならアッという間に満タンなハズ……があれ? EVの充電量が思ったよりも回復しない理由
EV時代が近づいているのになぜ「合成燃料」が注目される? 課題がクリアされれば「エンジン車」に乗り続けられる未来もある!
日本のEVは世界でどのぐらい売れてる? 販売動向の現在を探ってみた
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択