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中国CATLが、充電10分間で400km走行可能な新型電池を発表、2023年末に量産開始。日本市場向けEVでも採用あるか?


TEXT:桃田 健史 PHOTO:CATL、トヨタ、桃田 健史
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2010年代前半の国家戦略が後押し

ここで、時計の針を少し戻す。

CATLが創業した2011年頃、中国ではBEV普及に向けた初期段階にあった。

中国政府は2000年代後半から、バスやタクシー向けのBEV実証試験を本格化。北京オリンピック、上海万博、そして広州アジア競技大会で電池交換式電気バスなどを導入し、国内外に向けて中国のBEV技術をアピールした。

また、中国の国家戦略である第12次5カ年計画(2011~2015年)ではBEVを筆頭とした電動車の研究開発を強化すると発表していた。

そのため、中国政府は中国科技部を中心に、電池を含めた電動車関連の情報を集約してベンチャー企業などの育成にも注力するようになった。

そうした大きな波にCATLはのりながら、リン酸鉄リチウムイオン電池や三元系リチウムイオン電池等の量産向け研究開発を加速させていくことになる。

日系メーカーへの影響

今回CATLが発表した新型電池について、具体的にどの自動車メーカーが採用するのかについては明らかにされていないが、中国地場メーカーはもとより、日系自動車メーカーが採用する可能性は十分に考えられる。

例えば、トヨタは2019年7月にCATLと中国の電動車である新エネルギー車(NEV)の電池に関する包括的パートナーシップを締結している。

トヨタは2023年7月、中国での電動化と知能化に対応し現地研究開発拠点を再編。出典:トヨタ

ホンダは、2022年12月に、中国においてBEV用バッテリーをCATLから長期安定受給すると発表している。

また、日産も中国向けBEV用でCATL製品を採用しているほか、日産関係者によれば、日本で発売されている「アリア」はCATL製のリチウムイオン電池を搭載している。

CATL製電池を搭載している日産「アリア」。筆者撮影

今後、日系メーカー各社の日本市場向けBEVでも、今回発表された新型電池を含めてCATL製電池が採用される可能性があるものと考えられる。

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