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一気に遠出は無理だけど、高速走行は不得意ではない!三菱ekクロスEV THE EV TIMES流・電費ガチ計測


TEXT:烏山 大輔 PHOTO:交通タイムス社、烏山 大輔
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ACCは115km/hまでしか設定できない

スピードメーター表示とGPSによる実速度の差は下記表の通りだった。実速度を80km/hにしたい場合は、メーター速度を85km/hに合わせる必要がある。

ekクロスEVのACCの設定はステアリング右側のスポークにあるボタンで設定できる。緑色の「MI-PILOT」ボタンでACCを起動させ、「SET ー」ボタンを押すとACC走行がスタートする。

速度調節は「+」と「ー」のボタンを押すと5km/hごとに変わっていくため85km/hはとても合わせやすかった。106km/hに合わせる場合はACC作動中は5の倍数の速度にしか設定できないので、「MI-PILOT」か「CANSEL」ボタンを押してACCを一旦終了させ、再度「MI-PILOT」を押してACCを起動、アクセルを踏んで106km/hになった時点で「SET ー」ボタンを押すと良い。

そして120km/h巡航にはメーターで127km/hまで加速し、ACCを起動させ「SET ー」ボタンを押すが、127km/hに設定できない。その理由はACCの設定上限速度が115km/hまでだったから。このことからもメーカー側でもそこまでの高速巡航を考慮していない、もしくはお勧めしていない感が伝わってくる。したがって、120km/h巡航のE区間はずっとアクセルを踏んで極力メーター127km/hを維持するように努めた。ドライブコンピューターに表示された平均速度は、往路も復路も119km/hだったことを報告しておく。

なお先行車との車間距離を「CANSEL」の左側のボタンで3段階で選択できる。

遠出は他のクルマで

今回の電費計測にあたって、計測前の事前充電と計測後に広報車を返却に行くまでを走り切るための充電も含めて計10回もの充電を行う必要があった。その記録が次の表だ。10回を合計すると充電時間は4時間10分、SOCで411%分、航続距離は524km分だった。

ekクロスEVは街乗り用として自宅で普通充電(8時間で満充電になる)が良いだろう。遠出は家族の別のクルマもしくはレンタカーで行く方が良い。

充電中は車内は一貫して40db前後の静かな空間だった。リリースによるとバッテリーの冷却にはエアコン冷媒を使っているとあり、確かにエアコンをオフにしても冷房を風量2(最大風量は7)でかけているくらいの音はしていたが、個人的には全く気にならないレベルだった。車外は、冷却ファンの作動状態によって45〜65dbの幅があった。

冷房は外気温によって最大15%の影響が出る

エアコン使用状況による、メーター上に表示される航続距離の変化は、この日の最高気温を記録した午前と午後、翌日の最低気温時の早朝の3回に分けて確認した。

冷房は外気温との差に比例する形で2〜15%の下落率だった。そして外気温が高すぎて暖房が働かなかったのか暖房も全く同じ下落率であった。取説によると暖房にはPTCヒーターも使われているようだが、PTCヒーターは作動しなかったと考えられる。


装着タイヤ

※製造週年は「1922」の場合、2022年の19週目に製造されたことを意味する。

三菱 ekクロスEV Pグレード

全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,655mm
ホイールベース:2,495mm
車両重量:1090kg
前後重量配分:前600kg、後490kg
乗車定員:4名
交流電力量消費率:124Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:180km
モーター最高出力:47kW(63.9ps)/2,302-10,455rpm
モーター最大トルク:195Nm(19.9kgm)/0-2,302rpm
バッテリー電力量:20kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定(最終減速比8.153)
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:ストラット式
リアサスペンション:トルクアーム式3リンク
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:リーディングトレーリング式ドラム
タイヤサイズ:165/55R15
最小回転半径:4.8m
荷室容量:109L
車体本体価格:3,081,100円

※電費計測は、季節、気温、天候による差はどうしてもカバーしきれないこと、また電費は実際の乗車人数や荷物の積載量によっても変わってくるため、あくまでも参考値になること、ご了承いただきたい。
基本的には速度規制や車線規制がない状況で走行するものの、避けられない場合は適切な速度で走行し、その区間の電費については数値の補正を実施する。



 

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