#eKクロスEV
TEXT:TET 編集部
SUVルックの軽EVは唯一無二の存在! 三菱「eKクロスEV」が一部改良で魅力マシマシに

主な変更点は「利便性」と「安全性」の向上 三菱の軽自動車のなかでも、トール系の「スペース」にハイト系の「ワゴン」、さらにクロスオーバーモデルの「クロス」まで幅広いライアンナップを誇るeKシリーズ。そのなかで唯一のEVモデル、「eKクロスEV」が、利便性や安全性を向上するなど一部改良を施し、2024年5月16日から全国の系列販売会社で販売を開始した。 「docomo in Car Connect」採用でスマホからドアロック/解錠が可能 今回の改良により、定額制の車内Wi-Fiのインターネット接続が可能となった。これは「MITSUBISHI CONNECT」に登録の上、別途NTTドコモが展開する自動車向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に加入契約することで利用できるようになるもの。これによりデータ通信量を気にすることなく、車内でオンライン動画や音楽ストリーミング、ゲームなどを楽しむことができる。 このWi-Fiには同乗者も同時に接続できるため、例えば家族でドライブに出かけた際に子どもたちはゲーム端末やタブレットを、助手席の同乗者は出先のグルメ情報を検索し、その日に撮ったばかりのムービーを移動中にストレージへアップロードするなんていう使い方ができる優れものだ。 また、「MITSUBISHI CONNECT」自体の機能向上も見逃せない。スマートフォンアプリを使って遠隔でさまざまな操作が可能な三菱独自のコネクティッドサービスだが、新たにリモートドアロック/アンロック機能が追加され、それまでのリモートエアコン(遠隔でのエアコンのオン/オフ)や駐車位置確認などの機能と併せて、日常での使い勝手が一層向上している。 急ブレーキでストップランプが高速点滅! 次に安全性の向上についてみていこう。 運転支援機能「三菱e-Assist」を搭載し、サポカーSワイドに対応している「ekクロスEV」の安全機能をさらに強化し、エマージェンシーストップシグナルシステムを新たに採用した。これは、急ブレーキをかけたときやABSが作動したときに、自動的にストップランプが高速で点滅するもので、後続車に対する注意喚起に効果的な機能だ。 そのほか、マルチアラウンドモニターをPグレードに、リヤビューモニター付きルームミラーをGグレードに標準装備し、車両後方の視認性が向上しているのも改良ポイント。 一部改良モデルの常で、ボディ色の追加も行われている。新色として、2トーンのアッシュグリーンメタリックとホワイトソリッドの組み合わせ(有料色/税込み8万2500円)、ライラックピンクとブラックマイカの組み合わせ(有料色/税込み6万500円)、さらにモノトーンのアッシュグリーンメタリック(有料色/税込み3万3000円)が追加された。これにより「ekクロスEV」のボディカラーは既存のものと合わせて、2トーンとモノトーンが各5色の計10色展開となった。 補助金を含めたら実質約200万円は魅力的 これらの改良が加えられた「e KクロスEV」の車両本体価格は、Pグレードが税込み313万1700円、Gグレードが税込み256万8500円となる。令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の対象になっているので、55万円の補助金を受けた場合の実質的な車両本体価格は、Pグレードで税込み258万1700円、Gグレードは201万8500円になる。地域によっては自治体からの補助金を活用することで、さらに安く購入することができるかもしれないので、エンジン車の軽自動車と総額で比較検討してみることをお勧めしたい。 なお、今回の改良ではEVとしての基本性能は据え置かれており、1回の充電で走行できる距離は180km(WLTCモード)と変わらない。だが、三菱によれば軽自動車およびコンパクトカーユーザーの約8割は、1日当たりの走行距離が50km以下であることから、一見180kmという短めに感じる航続距離であったとしても、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定となり、自宅充電さえ整備されていれば大変リーズナブルに所有することができるのだ。 クリーンになりがちなEVのデザインにあって、「eKクロスEV」は軽自動車であることに加えアウトドアテイストも感じさせるSUVルック。唯一無二の存在なだけに、今回の改良でさらなる登録台数の増加に期待したい。

TAG: #eKクロスEV #マイナーチェンジ #三菱 #軽EV
TEXT:烏山 大輔
一気に遠出は無理だけど、高速走行は不得意ではない!三菱ekクロスEV THE EV TIMES流・電費ガチ計測

THE EV TIMES流電費計測の4回目を、7月に三菱ekクロスEVで実施した。ekクロスEV(と日産サクラ)は、高速道路でのロングドライブにむきにくいクルマであることはもちろん理解しているが、この電費計測は読者の皆さんの参考になる電費を公道走行で導き出したいという趣旨であるため、この記事を見て、やはり高速走行には向かないな、もっと悪い電費になるかと思った、などとご笑覧頂けると幸いである。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 80km/hでのんびりがベスト ekクロスEVのカタログ上の一充電走行距離は180km(WLTC)で、電池容量は20kWhだ。カタログ記載の一充電走行距離の180kmを実現するには、電費が9.00km/kWh(目標電費)を上回る必要がある。 ※電費についてはテスラなどで表示されるWh/km単位の数値も併記している。 各区間の計測結果は下記表の通り。9.00km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまで電費計測を実施したiX1、EQEセダン、EQS SUVが目標電費の倍以上の数値を記録していた100km/h走行のD往路(標高差316mの下り坂)で、かろうじて目標電費を上回ったところからも、電費の面では高速走行が不向きなことがうかがえる。 80km/h巡航でギリギリ180kmの航続距離 各巡航速度の平均電費は下記の表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は180kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。80km/hだけ9km/kWhを超えるが、100km/hになると一気に6km/kWh台に落ちる。120km/hはなんとか100kmを走れそうなレベルだ。 操縦性においていえば、120km/h巡航が「不得意」だとは感じなかった。それは正直街乗りだと固いなと感じる足回りがこの速度域では、バッテリーの低重心も手伝って、ビシッと安定した走りをみせるからだ。1,655mmもの全高も全く感じさせず、まるで背の低いセダンのような走りで頼もしかった。 各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると27%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.79倍の航続距離の伸長が期待できる。

TAG: #eKクロスEV #三菱 #電費計測
TEXT:生方 聡
eKクロスEVは街乗りベスト!? [三菱eKクロスEV試乗記]

人気の軽ハイトワゴンをEVに仕立てあげたeKクロスEVは、日常の移動手段としてベストな一台といえるだろうか? 取り回しの良さが自慢だが、乗り心地には注文も 航続距離を長くするためには、駆動用バッテリーをたくさん積むのが手っ取り早い。それに適したボディとして、全長が4.5mを超えるSUVスタイルのEVがいま主流となっている。この流れに逆行するように、20kWhという必要最小限のバッテリーをコンパクトなボディに搭載するeKクロスEV。航続距離はたったの180kmだが、ふだん「フォルクスワーゲンID.4」を愛用する身には、eKクロスEVの小ささは実に魅力的だ。比較的細い生活道路も余裕をもって通り抜けられるし、狭い駐車場でも楽に駐められる。この手軽さ、運転するときのストレスの少なさはうらやましいかぎりである。 それでいて、これまでの軽自動車とは一線を画する上質な走りは、EV化の恩恵である。eKクロスEVは床下にバッテリーを搭載して低重心化を図ったことで、全高が1,670mmと高いわりに前後や左右のボディの揺れはよく抑えられており、カーブを曲がるときのロールも穏やか。一般道だけでなく高速走行時もおおむね落ち着いた動きを見せ、直進安定性も良好である。 ただ、路面が荒れてくると細かいショックを拾いがちで、サスペンションの動きにしなやかさが足りないのが惜しいところ。それでも乗り心地は十分に快適なレベルであるが、さらなる進化に期待したい。

TAG: #eKクロスEV #三菱
TEXT:生方 聡
軽の枠からはみだしたeKクロスEVのパフォーマンス [三菱eKクロスEV試乗記]

660ccのガソリンエンジンに代えて、最高出力47kWの交流同期モーターを手に入れたeKクロスEVの走りにはどんな特徴があるだろうか。 パワートレインが変わるだけで、車はここまで高級になる 「eKクロスEV」に搭載される交流同期モーターは、最高出力47kW、最大トルク195Nmの実力を誇る。ガソリンエンジンの「eKクロス T」の660ccターボが47kW、100Nmだから、最高出力こそ同じ数字だが、最大トルクはほぼ倍である。しかも、eKクロスEVのモーターはその最大トルクを0rpmから発揮できるのが強みなのだ。 eKクロスEVには3つの走行モードが用意され、標準的な「NORMAL」に加えて、電費重視の「ECO」と、力強い加速が自慢の「SPORT」を選ぶことができる。このうち、もっとも穏やかなECOを選んでも、発進加速には余裕が感じられ、パワートレインのスムーズさや静かさも手伝って、高級車顔負けの気持ちよさを味わうことができる。 しかも、エンジン車と違って、アクセルペダルを踏む右足の動きに即座に反応するからストレスとは無縁であるし、アクセルペダルを踏み込んで素早い加速をする場面でも室内にエンジンノイズが響きわたらないEVは、常に心地よくドライブできるのがうれしいところだ。60km/hを超えたあたりから多少加速が鈍るものの、高速道路の合流などでもたつくことはなかった。 走行モードをNORMALやSPORTに切り替えると加速はさらに力強くなるが、ふだん運転するうえではECOだけで十分だった。

TAG: #eKクロスEV #三菱
TEXT:生方 聡
ダイナミックシールドが三菱を救う!? [三菱eKクロスEV試乗記]

共同開発の「日産サクラ」とは大きく異なるデザインを採用する「三菱eKクロスEV」。なかでも「ダイナミックシールド」を採用するフロントマスクが、三菱らしさを強烈にアピールする。 ダイナミックシールドが三菱車ファンのハートを鷲づかみ 「サクラ」と「eKクロスEV」は、日産と三菱が共同で開発したハイトワゴンタイプの軽EVだが、見た目の印象は大きく異なっている。とくにフロントマスクは対照的で、サクラが上品で落ち着いた印象にまとめられているのに対し、eKクロスEVは力強さを前面に出したデザインに仕上げられている。これは、三菱が「ダイナミックシールド」と呼ぶデザインコンセプトで、ランプ類を上下に分けるデザインにより力強さと安心感を表現。三菱の人気モデルである「デリカD:5」や「アウトランダー」を彷彿とさせるだけに、三菱車好きにはたまらないはずだ。 eKクロスEVのデザインは、ガソリン車の「eKクロス」を受け継ぐが、よく見るとラジエターグリルの部分がほぼ塞がれており、また、フロントフェンダーに「EV」と書かれたバッジが備わるのがガソリン車と見分けるポイントだ。eKクロスの給油口がボディ左側(助手席側)のリアフェンダーに設けられているのに対して、eKクロスEVの充電口が普通、急速ともにボディ右側(運転席側)にあるのも異なるところ。急速充電器に横付けする状況では、ボディの左側に充電器がくることが多く、充電口もボディ左側にあるほうが便利だと思うのだが……。 ちなみに、eKクロスEVでは200V/2.9kWの普通充電と最高20kWの急速充電に対応。さらに、バッテリーに蓄えた電気を取り出して自宅に給電する「V2H」や、家電などに給電する「V2L」に対応しており(いずれも専用の機器が必要)、停電などの際に非常用電源として使えるのは頼もしいかぎりだ。

TAG: #eKクロスEV #三菱
TEXT:生方 聡
軽EVの時代がやって来た! [三菱eKクロスEV試乗記]

いま日本のEV市場をリードしているモデルといえば、軽自動車EVの「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」だ。このなかから、今回は軽EVのパイオニアが手がけたeKクロスEVにスポットを当て、その実力に迫ることにする。 軽EVが過半数を占める 2022年夏の発売以来、日本のEV市場でシェアを急伸させているのが、日産と三菱が共同で開発した軽EVの「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」だ。発売直後は供給が需要に追いつかない状況となり、一時、受注が停止する時期もあったほど。また、2022-2023「日本カー・オブ・ザ・イヤー」など、主なアワードをこの2台が総嘗めにするなど、2022年を代表するモデルとなったのは記憶に新しい。 話題性だけではなく、実際の販売台数でも、その勢いを確認することができる。下の表のとおり、2023年1月から6月の登録台数は、普通乗用車と小型乗用車、軽四輪乗用車タイプのEVの合計が45,663台であるのに対して、サクラとeKクロスEVは半数を超える24,629台を記録(自販連および全軽自協発表の統計データをもとに集計)。つまり、新車で販売されるEVの2台に1台が軽EVのサクラ、または、eKクロスEVという計算になる。 1月 2月 3月 4月 5月 6月 計 シェア 乗用車EV 3,415 1,771 5,149 3,309 3,280 4,110 21,034 乗用車+軽四乗用車EV 8,492 6,954 9,581 6,212 6,516 7,908 45,663 SAKURA 4,213 4,109 2,888 2,370 2,773 3,236 19,589 43% eKクロスEV 864 1,074 1,544 533 463 562 5,040 11% SAKURA+eKクロスEV 5,077 5,183 4,432 2,903 3,236 3,798 26,629 54% […]

TAG: #eKクロスEV #三菱
TEXT:TET 編集部
すでに三菱車の屋台骨に。三菱eKクロスEVの販売好調のワケを探ってみた

三菱自動車の軽EV「eKクロスEV」が売れているようだ。4月27日に同社が公表した今年3月の国内販売台数によると、eKクロスEVは1,544台で、三菱車としては「デリカD:5」(2,284台)に次ぎ2位に付けた。同社の3月国内販売は全体でも1万1,896台だから、三菱の販売した新車の10台に1台以上はeKクロスEVということになる。そこで今回は、eKクロスEVは何が評価されているのか検証してみたい。 補助金の利用により実質140万円台半ばで購入可 まず、あたり前のことだが、軽自動車であるeKクロスEVは他の電気自動車に比べ圧倒的に安い。例えば、トヨタの「bZ4X」や日産「アリア」といったSUV勢は500~600万円がスタート価格でおいそれと手が出ないし、コンパクトハッチバックの日産「リーフ」でも400万円オーバーだから日常の足としてはまだ高い。 その点、eKクロスEVは昨年12月に15万円ほど値上げされたとはいえエントリーグレード「G」なら254万6,500円となっており、リーフと比べて約150万円も安価なのだ。たしかに、eKクロスEVの航続距離(WLTCモード)は180kmと、リーフのエントリーグレードと比べても140km程短く、カタログ表記の約7割と言われる実走行可能距離にあてはめると、実質130km弱にとどまるが、そもそも軽自動車で一回のドライブで100km以上走行する機会はそれほど多くないだろう。 しかも、遅ればせながら政府がEVの普及に本腰を入れ始めたおかげで、今なら補助金も55万円と充実している。さらに例えば東京都民なら45万円の自治体独自補助も上乗せされるから、エコカー減税も加味すると、eKクロスEVは実質的に150万円台半ばで購入可能。これをベース車である内燃機関モデルの「eKクロス」と比べてみると、おおよそエントリーグレード「M」(146万3,000円)に近い価格帯になる。 しかも、eKクロスの「M」は、本革巻きステアリングホイールやタッチパネル式フルオートエアコンなどeKクロスEVの「G」に標準となる装備が装着されない。つまり、EVという点を一旦置いて、装備だけに注目しても、補助金が充実している今、eKクロスEVは「買い」と言える。ここに、ガソリン価格高騰中の今、燃料代がかからないというメリットが加わるのだから、まさに鬼に金棒状態なのだ。事実、エンジン車のeKクロスは兄弟車の「eKワゴン」と合わせても3月の販売台数が1,466台と、eKクロスEVに一歩届いておらず、既に主従逆転した感がある。 次ページ>>> eKクロスEVと日産サクラの違い

TAG: #eKクロスEV #サクラ #軽EV
TEXT:TET 編集部
EVを含む次世代自動車の試乗会を横浜市が開催……デイリーEVヘッドライン[2023.02.08]

メーカーの垣根を超えた次世代自動車の試乗会を横浜市が企画 【THE 視点】横浜市は、EVをはじめとした次世代自動車の試乗イベント「Zero Carbon Yokohama 次世代自動車試乗会 in みなとみらい」を開催する。  同市は「横浜市地球温暖化対策実行計画」に基づき、温室効果ガス排出削減を進めるため次世代自動車の普及を促進している。その一環として各自動車メーカー・販売店と連携協定を締結。その第2弾のイベントとして開催する。  試乗車は「トヨタbZ4X」「トヨタ・ミライ」「日産サクラ」「ホンダe:」「マツダMX-30 EV MODEL」「CX-60 PHEV」「三菱eKクロスEV」「アウトランダーPHEV」「ヒョンデ・アイオニック5」の9車種。  これだけの車両が一度に展示・試乗できるのはなかなかないだけに、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。「EVなどの次世代自動車が欲しいがどれにしようか悩んでいる」という購入検討者には大変良い機会であるはず。昨日の「THE視点」でも触れたが、やはり実車を見て乗って、スタッフから話を聞きたいと思う人も多いのではないだろうか。  例えば試乗会で販売店のスタッフと話ができれば、その流れでディーラーにも行きやすいはず。こういった試乗会はぜひ全国規模で開催してほしいものである。  ちなみに横浜市は次世代自動車の普及促進に力を入れていて、燃料電池車購入やEV用充電設備導入の補助金などを用意している。  このようなイベントは、開催する横浜市をはじめ展示車を提供する地元ディーラー、ユーザーそれぞれにメリットがあると感じる。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★BMW、メキシコに8億ユーロを投資……現地で高電圧バッテリーアセンブリーを生産 ・BMW、ライプツィヒ工場でバッテリーセルのコーティングラインを稼働……高電圧バッテリーの生産を強化[詳細はこちら<click>] ・マツダ、自動車用モーター可変界磁技術の開発で「NEDO省エネルギー技術開発賞」を受賞……モーターの実用域の効率改善と回生量を増加、今後EVにも技術を適用 ・ルノー・グループと日産、欧州で両社販売店における充電インフラの共同整備を検討……使用済みバッテリーと生産廃棄物のリサイクルについても共通パートナーを選定 ・東レ、韓国でPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「トレリナ™」の生産能力を年産5,000トンに増設……EVの電装部品に使用する素材 ・アウディ、IT系人材400人を新規雇用……eモビリティのソフトウェア開発を強化

TAG: #bZ4X #eKクロスEV #MX-30 #THE視点 #アイオニック5 #サクラ #デイリーEVヘッドライン #トヨタ #ヒョンデ #ホンダ #ホンダe: #マツダ #ミライ #三菱 #日産 #福田雅敏
TEXT:福田 雅敏
[THE視点]現役エンジニアが見抜いた「日産サクラ」JNCAPファイブスター獲得の要因

「衝突安全性能評価」「予防安全性能評価」の最高評価に加えて、「事故自動緊急通報装置」を備える必要がある「ファイブスター賞」 日産自動車株式会社は1月24日、自動車アセスメント(JNCAP)で、「衝突安全性能」と「予防安全性能」等を統合して評価する総合評価「自動車安全性能2022」において、「サクラ」が最高評価「ファイブスター賞」を獲得したと発表した。兄弟車の「三菱eKクロスEV」も同様に獲得した。 「サクラ」の「ファイブスター賞」獲得は、「デイズ」(2020年度)、「ルークス」(2021年度)に続き軽自動車として3車種目で、軽自動車EVとしては初の受賞である。ガソリン車も含めて日産の軽自動車の安全性の高さを改めて示したことになる。 JNCAPは、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)により自動車の安全性能を評価・公表するもの。最高評価となる「ファイブスター賞」は、「衝突安全性能評価」と「予防安全性能評価」の両評価で最高ランクを獲得し、かつ「事故自動緊急通報装置」を備えた車両のみに与えられ、審査は大変厳しいものとなっている。 「サクラ」は、「高強度安全ボディ(ゾーンボディ)+歩行者傷害軽減ボディ」と「7つのエアバッグ」による普通乗用車にも匹敵する衝突安全性能に加え、検知対象を人が乗車している自転車にも拡大した「インテリジェント・エマージェンシーブレーキ」などの先進安全装備で構成される「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」を採用している。 さらに「リーフ」の開発で培った技術を投入することで「衝突後の感電保護性能評価」もクリアし、軽EVの安全性の高さを実証した。 バッテリーパックの衝突安全基準が「サクラ」を頑丈なボディにしたか 日本の軽自動車は、車体の外寸が限られるなかで室内寸法を最大限に広げるという設計のものが多く、衝撃吸収部分がどうしても少なくなりがち。その中での評価獲得には、重くなりがちなEVでも高い安全性を確保するという日産の軽自動車に対する安全性の取り組み、そして開発陣の高い志があったのだろうと評価できる。

TAG: #eKクロスEV #JNCAP #THE視点 #サクラ #三菱 #日産 #福田雅敏
TEXT:福田 雅敏
実質EV元年と感じた充実のEV展示とそのカスタマイズ……EV開発エンジニアのオートサロン探訪[その4(最終)]

世界最大級のカスタムカーのイベント「東京オートサロン2023」が1月13日から15日まで幕張メッセにて開催された。今回の「オートサロン」には、多数のEVも出展されると聞いた。そこでEV開発エンジニアであり本媒体のエグゼクティブアドバイザーである福田雅敏が現地に赴いた。その現場をレポートしたい。今回は「その4(最終)」をお送りする。 アウトドア志向を押し出した三菱 「ミニキャブ・ミーブ B-レジャースタイルⅡ」は、車載のバッテリーからの給電機能を活用したカスタムカー。アウトドアシーンに溶け込むアイボリーとモスグリーンの2トーンカラーとし、ボディサイドにはEVを象徴する電源プラグをモチーフとしたラッピングがなされている。 室内は荷台スペースをフルフラットとして居住性を高め、リモートワークに必要なデスクや座椅子、車中泊に必要なベッドキットを装備することで、プライベートな空間を演出している。 さらに、駆動用バッテリーから定格1500WのAC100V電源を取り出せる「ミーブ・パワーボックス」を使用し、リアゲートに取り付けたプロジェクターでのeスポーツ体験や、リモートワーク用パソコンの充電などを可能とするなど、ビジネス&レジャースタイルを提案していた。出先で楽しくなり電力を使いすぎて「電欠」にならないよう、電池残量のこまめな確認が必要だと感じた。 そして「eKクロスEV」をベースとした「eKクロスEV Smooth×Tough(スムーズ・バイ・ タフ)」も展示されていた。EVの静かかつ滑らか、そして力強い走りをそのままに、SUVテイストを一層高めたのが特徴。 ボディカラーは、マットグレーメタリックとブラックマイカの2トーンカラーとし、フロントグリルガードやオールテレーンタイヤを装着。さらに、リフトアップしたことで、オフローダースタイルとしている。 ただ残念なのは、ここまでSUVテイストを強めているのに、4WD仕様がないこと。雪の多い地域のSUVファンのためにも早期に4WD仕様を出してほしいものである。 「オートサロン」ならではのアフターメーカーによるEVカスタムカー見聞 「テスラアライアンス」のブースには4台のドレスアップされた「モデル3」とテスラ用のドレスアップキットなどが所狭しと展示されていた。 テスラ好きが集まったカスタムメーカー集団「テスラアライアンス」の関連企業は20社あまり。その中には普通充電器付貸ガレージなども紹介されていて「EVと住宅」というライフスタイルをどう快適かつ楽しく過ごすかを訴求していた。このブースの中に、KGモーターズの超小型EV「ミニマム・モビリティ・コンセプト」も展示されていた。 「ブリッツ」のブースでは、日産「アリア」をドレスアップした「ブリッツ・アリア」を展示。エアロパーツとホイールでドレスアップされていた。「ブリッツ・アリア」は、来場者の投票により決定する「東京国際カスタムカーコンテスト」SUV部門において優秀賞を受賞した。 先の「カー・オブ・ザ・イヤー」でもそうだが、このような賞典をEVが受賞するようになり、時代の移り変わりを実感した。 「トーヨータイヤ」のブースではアウディ「e-トロン・クワトロ・フーニトロン」を展示。1980年代の伝説ともいえる「スポーツ・クワトロS1」をオマージュした電動4輪駆動のレーシングEV。2モーターによる合計最大トルクは6000Nm(611.83kgm)を誇る。 本来であれば、世界的ラリードライバーであり、「ジムカーナ」シリーズの神業ドライブでもおなじみのケン・ブロック氏が来場するはずだった。が、1月2日午後、ユタ州においてスノーモビルの事故で亡くなり、それがかなわなくなった。享年55。非常に残念なことである。ご冥福をお祈りする。 「ボンドグループ&レザーコーポレーション」のブースには、「テックアート・タイカン4S」が展示されていた。エアロパーツをまとい車高が落とされた車体、大径ホイールでドレスアップされたもの。標準のホイールでは大きく感じたフロントブレーキキャリパーは、大径ホイールの影響で逆に小さく感じた。 総括:「オートサロン」は実質モーターショー、来年は走行性能にも手を加えた「チューニングEV」登場の予感 筆者にとって、コロナ禍では初のオートサロン見学。プレスデーに見学したが、当日は4万4000人の来場者があり、十分混んでいた。3日間の合計来場者は18万人あまり。出展社数341社、出展台数789台、ブース総数3904小間。特に出展車数は昨年より1割(77台)増しとなった。 今回は、主催者による「オートサロンテック2023」などEVを中心とした次世代自動車のテーマ館もあり、カスタムカーの祭典「オートサロン」でも新時代への流れを感じた。 自動車メーカーの多くがEVを展示していたこと、海外EVメーカーの出展や新型車の発表など、これまで「東京モーターショー」の場で行われてきたことが、「オートサロン」で行われるようになった。先日アメリカで「CES」が開催されたが、実質北米のモーターショーに変わったと言われている。「オートサロン」もそんな「CES」の流れと被るように思う。 2022年がEV元年と一部では言われているが、今回の「オートサロン」のEVの出展を見るに、実質は2023年がEV元年のように思えた。 ただ一部聞いたところによると、半導体不足などの納車の影響で、ベース車の入手ができない業者もあったようだ。展示台数がもっと多いであろうと思った日産「アリア」や「サクラ」、三菱「ekクロスEV」などがほとんど見かけなかったのは、その影響もあるのではないだろうか。 恐らく来年は、カスタムEVがさらに増えるだろう。今後はアフターメーカーも、EVの純正ECUの制御を解析しパワーアップした「チューニングEV」が出てくる予感がする。 <了>

TAG: #eKクロスEV #アウディ #アリア #タイカン #テスラ #ブリッツ #ポルシェ #ミニキャブ・ミーブ #モデル3 #三菱 #日産 #東京オートサロン2023 #福田雅敏

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