コラム
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ルーシッドのショールームにて実車を確認……カナダ・バンクーバーで体感したEV市場の“気温”


TEXT:福田 雅敏 PHOTO:福田 雅敏
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ルーシッドの実車から感じた開発者のメッセージとは⁉︎

カナダの風景(photo=福田 雅敏)

さらに感動したのは、新興のEVメーカーのモデルが走っていたことである。「ルーシッド・エア」「リビアンR1T」「RIS」が、数台だが一般車として走行していた。実車を街中で拝めるとはサプライズである。

ルーシッドは、街の中心部のデパートの横にショールームを開いていた。せっかくなのでショールームに入ってみた。そこで初めて「エア」を間近で見ることができたのだが、ガソリン車のボンネットにあたる部分は、テスラ車のようにフランク(フロントのトランクという意味)を設けていることが確認できた。「エア」は、全長5mのボディに1,000ps以上のモーターを搭載し、価格も1万3,800ドル(1,800万円以上)とスケールが大きいモデルだ。

ルーシッドの創業者は元テスラのエンジニアである。「モデルS」を超えるスケールを持ったハイパフォーマンスEVを作りたかったのだろうと、実車を見て思った。今回のカナダの旅行の中で見たEVの中では、一番のお気に入りとなった。

バンクーバーにEVが多い要因は補助金政策の成功か

カナダの風景(photo=福田 雅敏)

バンクーバーはなぜここまでEVが多いのだろうか。気になって調べてみると、カナダおよびCB(ブリティッシュ・コロンビア州)は、EVの施策を設けていて導入補助が多いのだ。車種にもよるが、日本円換算で80万円程度の補助金が付くようである。それはインフラも同様のようだ。

またインフラについては、一定規模の駐車場とガソリンスタンドはEV充電器を設置しなければ、ペナルティではないが行政から課金されるようである。ちなみに市の公式WEBには充電器のマップが掲載されている。行政は補助金をただ上げるだけではなく、購入後のバックアップも行なっているように見受けられる。

ここまでは、バンクーバー市内のEVの浸透具合の体感を中心にレポートした。後編は、少しEVの車両事情からは離れるが、バンクーバーはどういった街なのか、ここまでEVが浸透している本当の理由はどこにあるのかといった考察を書いてみたい。

カナダの風景(photo=福田 雅敏)

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