ニュース
share:

「BYD アット3」のCEV補助金が満額の85万円に増額


TEXT:生方 聡 PHOTO:生方 聡
TAG:

アット3のCEV補助金が85万円から65万円に減額されていた

BYD Auto Japanは、同社が2023年1月から日本で販売しているコンパクトSUVタイプのEV「BYD ATTO 3(アット3)」が国土交通省の型式指定認証を取得したことを受けて、「クリーンエネルギー自動車購入補助」(以下、CEV補助金)が満額の85万円の対象車両となったと発表した。

現在、一般社団法人 次世代自動車振興センターは、令和4年度補正予算のCEV補助金を受け付けている。電力消費率や一充電走行距離などが一定の基準を満たした普通自動車のEVでは、外部給電機能がない場合は65万円、外部給電機能がある場合は20万円アップの85万円を上限に補助が受けられる。

アット3は電力消費率や一充電走行距離が基準を満たしているうえ、自宅に給電するV2Hと、家電などに給電するV2Lの機能をともに備えており、令和4年度CEV補助金では85万円の補助対象車になっていた。ところが、令和4年度補正予算では65万円に引き下げられていたのだ。

アット3が300万円以下で買えるかも!

これまでアット3は、「PHP(Preferential Handling Procedure)」と呼ばれる認証制度を利用していた。これは年間の販売台数が5,000台以内の輸入車に対して特別に設けられた認証制度で、型式指定に比べて簡素な手続きで販売できるというメリットがある。

一方、令和4年度補正予算ではCEV補助金の条件が一部変更になり、外部給電機能がある場合に20万円の上乗せを受けるには、型式指定自動車の取得が必要になった。

そのため、型式指定を取得していないアット3は、外部給電機能があるにもかかわらずCEV補助金が65万円に減額となっていたのだ。これに対して、BYD Auto Japanは、「なるべく早期にBYD アット3の型式指定を取得するべく準備を進めています」(広報部)と話していたが、2023年6月28日に国土交通省から認可を取得し、CEV補助金が85万円に復活したというわけだ。なお、中国の自動車ブランドが型式指定認証を取得するのは今回が初だという。

では、アット3を個人が東京都で購入した場合の補助金はいくらになるだろうか?

前述のとおり、CEV補助金は85万円。これに加えて、東京都の「電気自動車等の普及促進事業の助成金」は、外部給電機能がある場合は45万円になる。さらに区市町村独自の補助金もあり、たとえば葛飾区ではEVの購入に対して25万円の補助が受けられる。これらを合わせると補助金の額は155万円になり、440万円のアット3が実質285万円で手に入ることになるのだ。コンパクトSUVタイプのEVとして不満のない性能を備えることを考えると、この求めやすさは、アット3の購入をさらに後押しすることになるだろう。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ホンダの電動ロボット芝刈機/草刈機「ミーモ」シリーズが大幅改良! 国内で年間500台のセールスを目指す
ホンダCR-Vが帰ってきた! 新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」が登場
「ノート オーラ NISMO」がマイナーチェンジ! 初の4WDモデル「NISMO tuned e-POWER 4WD」が登場
more
コラム
電動化の失速どころかEV&PHEVがバカ売れ! テスラもドイツ御三家も押し出す中国メーカーの勢い
日本での走行テストを確認! 中国BYDの新たな刺客「Sea Lion 07」の驚異の性能
日本のEVシフトは2024年に入り低迷気味! 軽のサクラ&eKを除けば海外勢の健闘が目立つ
more
インタビュー
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
災害に強いクルマは「PHEV+SUV+4WD」! 特務機関NERVがアウトランダーPHEVを選ぶ当然の理由
more
試乗
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった
佐川急便とASFが共同開発した軽商用EV「ASF2.0」に乗った! 走りは要改善も将来性を感じる中身
more
イベント
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択