#XC40
TEXT:生方 聡
性格変わった? [ボルボC40/XC40リチャージ試乗記]

「C40/XC40リチャージ」の2024年モデルは、見た目は変わらないのに、走りの印象が大きく変わっていた。 スタイリッシュなプレミアムコンパクトSUV 日本でも人気の高いコンパクトSUVの「XC40」。そのEV版である「XC40リチャージ」と、EV専用モデルの「C40リチャージ」は、フロントグリルにボディ同色カバーが施されることで、エンジン車との違いは一目瞭然だ。さらに、今回試乗したC40リチャージは、クーペスタイルのルーフラインや大きなルーフスポイラーなどにより、スポーティで個性的なデザインに仕上げられているのも魅力のひとつである。 室内に目を移すと、仕立ての良いコクピットや縦型のセンターディスプレイなど、基本的にはガソリンモデルのXC40と同様のデザインを採用し、プレミアムコンパクトと呼ぶにふさわしい心地よい空間。一方、ダッシュボードとフロントドアの装飾パネルは、バックライトにより等高線をイメージした模様が浮き上がって見える凝ったデザインが採用され、夜間のコックピットに花を添えてくれる。 レザーフリーのインテリアを採用するのは従来どおり。ステアリングホイールは人工皮革で覆われるが、知らなければそうとは気づかないくらい違和感がない。オレフォス社製クリスタイルシフトノブとウールブレンドシートはリチャージ アルティメットにセットオプションとして設定されており、C40リチャージの上質さを際だたせている。

TAG: #C40 #XC40 #ボルボ
TEXT:生方 聡
パワーも航続距離も前年比プラス! [ボルボC40/XC40リチャージ試乗記]

FWD(前輪駆動)からRWD(後輪駆動)に生まれ変わった2024年モデルのボルボC40/XC40リチャージ。気になるスペックも進化していた。 2024年モデルは2WDのみに ボルボのEVには、SUVクーペスタイルでEV専用モデルの「C40リチャージ」と、SUVらしいデザインの「XC40リチャージ」のふたつが現在販売されている。この2台は基本設計を共有し、グレード展開も同じである。 2023年モデルとしては、2モーターで4WDの「リチャージ・ツインモーター」と1モーターでFWDの「リチャージ・シングルモーター」の2タイプが販売されていたが、2024年モデルではRWDのリチャージ・シングルモーターだけになり、代わりに装備が違う「リチャージ プラス シングルモーター」と「リチャージ アルティメット シングルモーター」の2本立てに変わっている。後者は装備充実仕様で、ピクセルLEDヘッドライト、ハーマンカードン プレミアムサウンド、20インチアルミホイールなどが標準で装着される。 価格は次のとおり。 C40リチャージ プラス シングルモーター……699万円 C40リチャージ アルティメット シングルモーター……739万円 XC40リチャージ プラス シングルモーター……679万円 XC40リチャージ アルティメット シングルモーター……719万円 アルティメットはプラスの40万円高。C40はXC40の20万円高ということになる。 なお、4WDのリチャージ・ツインモーターはヨーロッパでは販売されているが、日本ではさしあたり需要の多い2WD(2輪駆動)モデルのみが販売される。ボルボ/カー・ジャパンとしては、市場の動きを見ながら日本への再導入を検討しているようだ。

TAG: #C40 #XC40 #ボルボ
TEXT:生方 聡
FWDからRWDに変わるなんてある!? [ボルボC40/XC40リチャージ試乗記]

ついに日本に上陸した2024年モデルの「ボルボC40/XC40リチャージ」。見た目の印象は変わらないが、その中身は大きく変わっていた。 常識を超えた年次改良 ご存じのとおり、スウェーデンの自動車ブランドであるボルボは、2030年までにEV専業メーカーになることを目指している。直近の目標としては2025年までに販売台数の半数(日本は45%)をEVとしたい考えで、その第一歩として市場に投入されたが、コンパクトSUVのXC40をEVに仕立てた「C40リチャージ」と「XC40リチャージ」である。 XC40シリーズの日本での販売は好調で、ボルボ・カー・ジャパンによれば、2023年上半期のプレミアムSUVセグメントにおける販売台数はXC40が2位、C40が13位。一方、プレミアムEVセグメントではXC40リチャージが「テスラY」「テスラ3」に次ぐ3位。C40リチャージも9位と、ともにベスト10入りを果たす勢いである。 そんなC40/XC40リチャージの2024年モデルが日本に上陸。ヨーロッパやアメリカの自動車ブランドでは、いわゆるフルモデルチェンジやマイナーチェンジ以外のタイミングでも、年ごとに改良を加える“モデルイヤー制”を採用することが多く、ボルボも例外ではない。このC40/XC40リチャージの2024年モデルもあくまで年次改良版という位置づけなのだが、その変貌ぶりは耳を疑うレベルだ。なんと、2024年モデルではFWDがRWDに変更! エンジン車では、到底ありえない話だ。

TAG: #C40 #XC40 #ボルボ
TEXT:烏山 大輔
ボルボ、2023年4月のBEV販売台数は前年比88%増。全体でも10%増で好調を維持

ボルボのグローバルでの2023年4月と1月〜4月までの販売台数から、電動化を進める同社の実績を観察する。 リチャージモデル(BEVとPHEV)のシェアが拡大 ボルボは2023年4月の世界販売台数が51,976台と前年同月比10%増だったことを発表した。この販売台数は、88%増(4,709台→8,830台)と大幅に伸びたBEV(バッテリー電気自動車)が牽引した。 地域別では、欧州は販売台数が5%増加し20,804台となった。リチャージモデルのシェアは63%に達し、BEVのシェアは26%だった。 一方、中国では販売台数が46%増加し、12,543台となった。リチャージモデルの販売台数は86%増加(677台→1,260台)し、シェアは10%。まだまだ伸び代が大きいように感じる。 米国では販売台数が4%減少し、9,611台となったが、リチャージモデルのシェアは31%に達した。BEVが71%増加(793台→1,356台)したことが大きい。 ボルボのBEVまたはプラグイン・ハイブリッド(PHEV)パワートレインを搭載した電動化モデルである「リチャージ」は、世界で販売されたボルボ車全体の40%を占めた。BEVのシェアは17%であった。 また、2023年1月から4月にかけてのボルボの販売台数は214,914台で、こちらも前年同期比10%増となった。 SUVが売れ筋 同じく23年4月を車種別で見ると、販売台数のトップは16,658台(全販売台数に占める割合は32%)の販売数を記録したXC60、前年同月比で11%増加した。次いで13,740台(同26%)を販売したXC40、8,179台(16%)を販売したXC90が続く。XC40とXC90は前年同月とほぼ同じ水準である。この3車種合計で74%と大多数を占めることとなる。 販売台数のトップ3は全てSUVとなった。さらにボルボは新たなフラッグシップとしてBEVのEX90を投入する。そして小型BEVのSUVとなるEX30の発表は来る6月に迫る。これらのSUVによって、ますますボルボの勢いが加速しそうだ。 2040年までにクライメートニュートラル(温室効果ガス実質ゼロ)企業になることを目指すボルボは、2025 年にグローバルでBEV販売の割合を50%まで伸ばし(日本国内におけるEV販売の割合は45%)、2030年までにグローバルで販売するすべての新車をBEVにするという目標を掲げている。

TAG: #EX30 #EX90 #SUV #XC40 #XC60 #XC90 #リチャージ
Volvo Studio Tokyoの内観イメージ
TEXT:小川フミオ
ボルボが東京にEV特化型の施設をオープン。試乗は出来ても「売らない」ショールームの狙いとは

電動化を超積極的に推進するメーカーのひとつであるボルボ。彼らが先ごろ東京・青山にオープンしたショールーム「Volvo Studio Tokyo」は、私たちにとって新しいジャンルのクルマであるEVに特化し、その新鮮な世界観をユニークな演出でカスタマーにアピールしようとする施設だ。その空間を通して、彼らは何を伝えようとしているのか。自動車ジャーナリスト・小川フミオがレポートする。 クルマを見せるだけの場所じゃない ボルボ・カー・ジャパンが、EVに特化したショールーム「Volvo Studio Tokyo」を、2023年4月8日にオープンした。 話題の理由は「Volvo StudioとしてEVに特化したのは、このVolvo Studio Tokyoが世界で初」(ボルボ・カー・ジャパン)というのがひとつ。 もうひとつ、注目すべきは、Volvo Studio Tokyoが、たんにクルマを見せるだけの場所にとどまらない、ということだ。 491平米の広い面積を持つショ−ルームでは、ボルボC40 リチャージとXC40 リチャージというピュアEVを展示。望めば、最長90分の試乗もできる。 Volvo Studio Tokyoがおもしろいのは、ボルボがEVを作った背景を理解し、EVのある生活をイメージするための場所ということ。 「デジタルネイティブ世代と言われる若年層のお客様にとっても垣根を低くし」ていると、ボルボではプレスリリースで、この施設の特徴を解説。 具体的には、来訪者は、じぶんのスマートフォンと、用意されたアプリを通じて、デジタルコンテンツを体験する。 施設内には「マーカー」が設定されている。それをスマートフォンのカメラで読み込むと、画面上で、ボルボの歴史やブランドストーリーや、トリビアクイズが展開。 ボルボ車のインフォテインメントシステムに組み込まれたGoogleアシスタント機能の体験や、展示車に乗り込み、ストックホルムの街を駆け抜けるEV走行のバーチャルドライブも楽しめる。 販売員がいないという「強み」 ショールームにいると、さまざまなひとが入ってくる。XC40 リチャージを友人たちと観にきた30代とおぼしき女性3人組もいれば、20代そこそこの男女も。 ボルボ車目当てでないひとのためにも、テーブルのマーカーを読み込むと、フィーカと呼ばれるスウェーデンのティータイム文化が紹介され、おいしそうなスイーツの画像も。 スイーツは食べられないけれど、いっしょに登場するコーヒーなら無料でサーブされる。またスウェーデン人が好きな屋外キャンプの風景もバーチャルで登場。 カメラの向こうがわに立つと、森の画像とともに撮影が可能。“映(ば)える”画像が残せる。Volvo Studio Tokyoを訪れた足跡がデジタルで残せる仕掛けなのだ。 「Volvo Studioは、現在、ストックホルム、ニューヨーク、上海、ワルシャワ、ミラノといった都市で展開中ですが、ここまでEVに振り切ったコンテンツは東京だけのものです」 ボルボ・カー・ジャパンで企業広報を担当する赤堀淳さんはそう語る。

TAG: #C40 #XC40 #ショールーム
TEXT:生方 聡
[ボルボC40/XC40 Recharge試乗記]EVブランドへと向かうボルボの先鋒 その4 1モーターか2モーターか

気軽に乗れる1モーター スポーツカー顔負けのパフォーマンスを示すC40リチャージ・ツインモーターに対して、XC40リチャージ・シングルモーターは動きが軽い印象。モーターの最大トルクはツインモーターの半分だが、モーター1基ぶんとバッテリー容量を減らしたおかげで車両重量は150kg軽く、発進から余裕ある加速を見せてくれる。ツインモーターの痛快さはないが、どんな場面でもその速さに不満を覚えることはなかった。 加速だけでなく減速の印象もツインモーターとは異なる。ツインモーターの場合、One Pedal Driveがオンの状態でアクセルペダルから足を離すと強めに回生ブレーキが効くが、シングルモーターでは効きが穏やかになり、多くの人が、こちらのほうが扱いやすいと感じるだろう。ツインモーターと比べると、シングルモーターの乗り心地はマイルドで、快適性ではシングルモーターに軍配が上がりそうだ。 ただ、シングルモーターは前輪駆動ということもあり、フル加速時にステアリングが乱されることがあった。その点、ツインモーターは、4WDならではの高い接地感が確保され、さらに加減速時の安定感、フル加速時の高いトラクション性能など、ダイナミックな性能の高さは実に魅力的。私が選ぶなら、C40リチャージ、XC40リチャージともに、100万円高いツインモーターかなと思うし、その中身を考えればC40リチャージ・ツインモーターの759万円、XC40リチャージ・ツインモーターの739万円は十分に納得がいく価格といえる。

TAG: #C40 #XC40 #ボルボ #生方 聡
TEXT:生方 聡
[ボルボC40/XC40 Recharge試乗記]EVブランドへと向かうボルボの先鋒 その3 EVらしさを前面に

300kWの鋭い加速 まずはパワフルな走りが自慢のC40リチャージ・ツインモーターを試す。運転席に収まり、システムの始動ボタンを探すがどこにも見当たらない。それもそのはずで、いまどきのEVらしく、システム始動の儀式は不要で、リモコンキーが車内にあれば、あとはシートに座り、ブレーキを踏みながらシフトレバーを操作すれば、発進の準備は完了するのだ。ちなみに、フォルクスワーゲンID.4でも同様に準備は整うが、始動ボタンは見えにくい場所に備わっている。 さっそくDレンジを選んで走り出したいところだが、その前にひとつ確認しておきたいことあがる。C40/XC40リチャージでは、走行中にアクセルペダルを離したときの動きを、ドライビング設定で選ぶことができるのだ。「One Pedal Drive」の項目をオンにすれば、アクセルペダルを離したときに強めの回生ブレーキが効き、最終的にはクルマが完全停止する、いわゆる“ワンペダルドライブ”が利用可能になる。一方、One Pedal Driveをオフにすれば、アクセルペダルを離したときに回生ブレーキが効かない惰力走行になる。ワンペダルドライブが無効のときには、ブレーキペダルから足を離したときにゆっくりと動くクリープがあるので、車庫入れなどではこのモードが使いやすい。 とりあえずOne Pedal Driveをオンにして走り出すことにする。アクセルペダルを軽く踏むだけで、C40リチャージ・ツインモーターは力強く発進。カタログを見ると、前後モーターともに最大トルクの330Nmを0〜4,350rpmで発揮するとあり、動き出しの力強さはまさにEVの醍醐味といえるものだ。クルマが動き出したあとも、アクセルを軽く操作するだけで意のままに速度を上げてくれるだけに、ストレス知らずのドライブが楽しめる。

TAG: #C40 #XC40 #ボルボ #生方 聡
TEXT:TET編集部
ボルボ、「C40」と「XC40」シングルモーター仕様を後輪駆動に刷新……デイリーEVヘッドライン[2023.01.17]

ボルボ、EVの「C40」と「XC40」のシングルモーター仕様を後輪駆動に刷新……冷却システムの向上で最大航続距離507kmに 【THE 視点】ボルボはEVの「XC40リチャージ」と「C40リチャージ」に、欧州で「シングルモーターRWD」のグレードを設定すると発表した。ボルボとしては、25年ぶりの後輪駆動(RWD)モデルとなる。  これにより、ボルボ「XC40リチャージ」と「C40リチャージ」には現行の前輪駆動がなくなるが、今後は四輪駆動と後輪駆動で3種類の仕様を選択できることになる。  まず標準仕様のシングルモーターRWDは、最高出力175kW(238ps)となり、従来の170kW(231ps)のシングルモーター前輪駆動より出力がアップしている。  「XC40リチャージ」の場合、バッテリーの蓄電容量は69kWhと従来通り。しかし、バッテリーパックの冷却効率の向上により、航続距離は従来の425kmから最大で460km(いずれもWLTPサイクル)に伸びている。  「C40リチャージ」では、バッテリー容量は「XC40リチャージ」と同じだが、438kmから最大476kmに延びる。この差はボディ形状の違いによる空気抵抗の差で生じていると推測できる。  充電性能は、いずれも最高出力130kWの急速充電の利用で、約34分でバッテリー容量の80%までを充電できる。  さらにより強力な最高出力185kW(252ps)のモーターを搭載したグレードが用意され、バッテリーは82kWhと大容量になる。航続距離は「XC40リチャージ」で最大515km、「C40リチャージ」で最大533km(いずれもWLTPサイクル)。急速充電性能は最高出力が150kWから200kWに引き上げられ、約28分で80%までを充電可能。標準仕様よりも充電時間が短縮されている。パワーと航続距離を求めるユーザーにはもってこいのグレードだ。  四輪駆動もアップデートされ、従来は前後とも出力150kW(204ps)のモーターだったが、新型では前輪117kW(159ps)、後輪183kW(249ps)の仕様に置き換えられた。  バッテリー容量は82kWhで、航続距離は「XC40リチャージ」が最大500kmとなり、従来モデルより62km伸びた。「C40リチャージ」も451kmから507km(WLTPサイクル)に向上した。  ちなみにいずれのモデルもホイールの形状を見直し、空気抵抗を減らしているという。  昨日の「THE視点」で触れた「DS3 E-テンス」もそうだが、バッテリーパックの熱管理制御の向上で航続距離や急速充電能力が共に向上している。  ボルボと言えば後輪駆動のイメージがあった昔、筆者にとって懐かしさを感じた。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★ジャガー、「I-ペイス」を改良……最大航続距離470km、294kW(400ps)、600Nm(61.2kgm)の性能向上 ★新出光、法人・自治体向けのEVカーシェアサービスを開始……REXEVと提携しカーシェアサービス「idEV(イデブイ)」を提供 ★VW、2022年のEV世界販売台数は57万2,100台……前年比26%増、「ID.4」「ID.5」合計で19万3,200台 ・丸紅、ASEANでEV事業を開発……現地法人「SMRTロードホールディングス」と提携、商用EVフリートマネジメント事業、eマーズなどを開発 ・ブレイズ、電動モビリティ専門店「ネクストベース」を松本市にオープン……小型モビリティ「ネクストクルーザーEV」など販売 ・GM、米RIMと仮想発電所パートナーシップ(VP3)を設立……グーグル・ネストの支援を受ける ・矢野経済研究所、商用EVの成長を予測……2035年に商用車の世界販売台数は3,053万台、EV比率は最大50%まで成長

TAG: #C40 #THE視点 #XC40 #デイリーEVヘッドライン #ボルボ #福田雅敏

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