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MINIは、3月2日の“ミニの日”に「MINI Concept Aceman」(コンセプト エースマン)を日本で初公開した。このモデルはミニの将来的な姿を示すコンセプトカーである。3日から5日は一般公開される。
MINIの将来を示すモデル
昨年7月に欧州で発表された「コンセプト エースマン」は、MINIシリーズで初となるクロスオーバー・タイプの電気自動車コンセプトカーだ。MINIが将来のブランド特有のドライビング・プレジャーの決め手となると考えているデザインと、技術革新にスポットライトが当てられた。
具体的には、明快で無駄のないデザイン言語「カリスマティック・シンプリシティ」、新しいデジタル・インテリア体験、レザーやクロームのエレメントをまったく使用しない素材を利用することで、新しいMINIの幕開けを告げるものとなっている。
なお、全長4.05m、全幅1.99m、全高1.59mという、ブランドに期待されるプロポーションを備え、空力性能にも長けたボディが将来のMINIを示している。
ドライバーを迎えてくれるフロントエンド
正面から見てみる。まず目につくのが、ヘッドライトとフロントパネル(ラジエター・グリル・エレメント)だ。ヘッドライトは従来の丸型から、独自の輪郭を持つようになった。パネルの周囲は明るい表面で囲まれ、従来の六角形の輪郭はさらに洗練の度を増して八角形とされ、ユニークで印象的な光をつくり出す。なお、パネルは完全に閉じられており、上部にはマトリクスLEDユニットが組み込まれている。
通常フォグランプが装備されるあたりに位置する、赤色のメッシュ時のパーツは、スピーカーとなっている。EVはパワーユニットからの音がわずかなため、安全性能の観点から擬似的に走行音を作り出すべく、車外向けスピーカーを搭載した車種はあったが、それら以外の利用も踏まえられている。
これらのフロントパネルとスピーカーは、車両に人が近づくと前方の光によって追跡したり、音量がクルマとユーザーとの距離に連動したインタラクティブなサウンドが流れるという、カミングホーム機能に利用されている。
モダンながらも60年代を感じさせるサイドビュー
サイドのシルエットは、MINIの元祖である、オリジナル・ミニのデザインを尊重している。その一方でボディ下端のワイドなサラウンド、力強いシルエットのホイール・アーチ、大径ホイール、印象的なルーフ・ラック、 アンダーライド・プロテクションなどを備えており、市街地走行に適したクロスオーバー・タイプとして、堅実でオールラウンドな特徴が強調されている。
タイヤに関しては、前後ともにピレリ製のP ZERO 245/40R20 99Wを装着している。同社のMINI TIRE CATAROGUEを見る限り、コンセプトカーが装着していたタイヤは最大サイズのものとなっている。よく見ないと気づかないかもしれないが、ホイールのリム中央には、三角形の輪郭が表現されており、スポークに視覚的な深みとダイナミズムを持たせている。
自分らしさを表現できるリアエンド
リアでは、印象的なテールライトに着目したい。ここにもフロントのラジエター・グリル・エレメントやヘッドライトの内側と同様、マトリクス LEDユニットが採用されており、状況に応じて異なる照明シナリオが可能となっている。これらのライトの点灯の仕方を制御することで、ブレーキランプをユニオン・ジャック模様に表示できる。MINIデザイン責任者オリバー・ハイルマーは、将来的にはドライバーが自身でテールランプの表示形式をカスタマイズすることが実現すると話していた。