多数のスクリーンを活かすための大柄なボディサイズ
そんな外観と呼応するように、インテリアは繭で包まれたようなラウンド基調のデザインとし、装飾性を極力なくしてシンプルな配色を徹底。人を中心とし、人が求める機能と体験の実現を目指しているという。
インターフェイス(HMI)も新たなものを開発し、ユーザーごとにパーソナライズされた車内環境を提案。大型のディスプレーを搭載し、安全安心の上に映画やゲームなどのエンターテインメント体験を新たなUIのもとに提供し、「移動空間をエンタテインメント空間、感動空間へと拡張する」という。
具体的には、VISION-Sからコンセプトを踏襲したと思われる、大きな横長ディスプレーが横一列に構え、車内をエンターテインメント空間として活用することを提案している。そのほかリアビューカメラのディスプレーや、後席用ディスプレーなど、あらゆるところに画面が置かれている印象だ。
公開されたプロトタイプの実演では、助手席に座っている人が前方の横長ディスプレーで家庭用ゲーム機「プレイステーション」を楽しむ様子を披露していたという。
エンターテインメントを楽しむにはスクリーン自体を大きくしたいし、乗員とスクリーンの間に距離が必要だ。そのためには、十分なボディサイズを確保する必要がある。ボディサイズはホンダ・アコードと同等ながら、全長4895mm×全幅1900mm×全高1460mmとなかなかに大柄だ。
ホイールベースも3000mmに及ぶ。大きな車体を動かすには十分なバッテリー容量が必要で、これを搭載するには広大な床面積が必要なのだ。バッテリー容量は公表されていないが80〜100kWhクラスを予想する。