#PORSCHE
TEXT:西川昇吾
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった

高級サルーンのような走りが印象的 自動車メディアでは毎年恒例となっている日本自動車輸入組合(JAIA)主催のメディア向け試乗会。この試乗会に若手自動車ライターの筆者も参加させて頂いた。多くの輸入車に触れたが、今回はポルシェのBEVモデルであるタイカンをリポートしていく。 ■中間グレードでもビックリなハイパフォーマンス いまさら説明する必要もないかもしれないが、タイカンはポルシェ初のBEVモデルだ。デザインを見ると全体的なシルエットはパナメーラに近いものを感じるが、灯火類やダクト類の少ないフロントバンパーといったデザインが、タイカンがBEVモデルであることを感じさせる。誰もがひと目見てポルシェと分かる見た目にもかかわらず、BEVモデルに必要な未来的な要素を感じさせるデザインは、個人的にはかなり好印象。 今回試乗したのはGTSというグレード。タイカンのラインアップのなかでは中間に位置している。最高出力598馬力、最大トルク850Nmというスーパースポーツもビックリなパフォーマンスを誇っていて、気になる航続距離は492kmとされている。 ■伝統を感じるインテリア 未来的なエクステリアの印象とは異なり、インテリアはポルシェらしい伝統を残した雰囲気で、良い意味でBEVらしくない印象だ。メインとなるメーターパネルはドライバーの前に独立して配置され、若干アーチした形状となっている。ポルシェ人気のオプションであるスポーツクロノパッケージもそのままだ。 実際にドライバーズシートに座ってみると、BEVとしては低いシートポジションにも驚かされる。BEVはバッテリーを床下に搭載するため、どうしてもシートポジションが高くなりがちだ。このシートポジションと、BEVとしては保守的なインパネまわりに、「ポルシェに乗っている」と印象付けられる感じだ。 ■サルーン的な乗り味のなかにスポーツカーの要素 ポルシェに……というかドイツ車のサルーンに乗っている印象は、走り始めるとより強く感じるものとなった。不快な振動が少なくフラットな乗り心地は、長距離ドライブでの疲労感の少なさを感じさせてくれる。 スポーツモードでも比較的乗り心地が良く、GT的というかサルーンな感触が強い。また、スピードメーターが示す速度に対して体感速度が低く感じるのも高性能サルーンらしい特徴だ。高速域でもドライバーに対して無駄な緊張感を与えないのは、ハイスピードでの長距離移動を考えたドイツの高性能車らしい特徴と感じる。 しかし、ステアリングはダイレクト感と剛性感を高い次元で両立したスポーツカーそのもの。ドライバーの意思に対して素早く反応してくれる。車重は2380kgとスポーツカーとしてはかなり重いが、ドライバーが思った通りの反応が返ってくるドライブフィールで、ドライビングが楽しいと感じさせる味付けをしてくるのはさすがポルシェといった印象。 全体的な印象として、ポルシェはBEVでもICEのスポーツカーのようなドライブフィールを意識しているのかなと感じた。ブレーキのタッチやアクセルオフ時の回生ブレーキの介入感覚はとくにそのような印象を受ける部分だ。 ただ、個人的にちょっと惜しいなと思ったのが、パドルシフトが無いことだ。近年はパドルシフトで回生ブレーキの段階を強弱できる電動車も増えてきた。筆者はエンジンブレーキのように使えるこのメカニズムが好きなのだが、ICEのスポーツカーのような乗り味を狙うなら、パドルシフトがあっても良いのではないかと思う。 加速の瞬発力やトラクションの高さはハイパフォーマンスなBEVといった感触だが、全体的な乗り味は伝統を大切にしており、ポルシェらしさを感じた。新しさと伝統が融合している。そんなモデルがこのタイカンなのだ。

TAG: #PORSCHE #タイカン #試乗
TEXT:高橋 優
テスラ追撃へポルシェが本気! EVのみのモデルに生まれ変わる「マカン エレクトリック」がバカ売れ必至

最新マカンはEVのみをラインアップ ポルシェがタイカンに続く新型EVとして、マカンのEVバージョンをワールドプレミアしました。800Vシステムを採用しながら、後輪操舵機能も搭載することで取りまわしをよくするなど、ポルシェのエントリーモデルとしてオールラウンダーなEVに仕上がっているようです。 まず、ポルシェに関しては2030年までに発売する車両の8割をバッテリーEVに置き換えるという電動化方針を表明しています。これは、911以外は完全にバッテリーEVに置き換えるという意味であると思います。 2019年に初のバッテリーEV、スポーツセダンのタイカンを発売し、そのタイカンについては、パナメーラを上まわり、911に匹敵するような販売台数を実現しています。さらに今後は、ケイマンのバッテリーEVバージョンを2025年中に投入しながら、カイエンのバッテリーEVバージョンも2026年ごろの登場を予定しています。 そして、タイカンの次のバッテリーEVとして長らく注目されていたのが、マカンのEVバージョンの存在です。このミッドサイズSUVであるマカンについては、ポルシェのラインアップのなかでもっとも安価なエントリーグレードということもあり、ポルシェでもっとも売れ筋なモデルでもあります。 なんといっても今回発表されたマカン エレクトリックについては、内燃機関車をラインアップせずに、純粋なバッテリーEVモデルとなりました。新型マカンを購入したいのであれば、バッテリーEVしか選択肢がなくなることを意味するわけで、その意味において、ポルシェのEVに対する本気度が伝わってくるわけです。 それでは、今回ワールドプレミアが開催されたポルシェの新型EVであるマカンエレクトリックについて、とくに気になるEV性能についてを確認していきたいと思います。 まず初めにグレード設定については2種類、マカン4とマカンターボをラインアップしています。どちらも同じく、前後にふたつの永久磁石同期モーターを搭載したAWDシステムを採用、搭載バッテリーについても、グロスで100kWh、ネットで96kWhのバッテリーを搭載しています。 満充電あたりの航続距離については、欧州WLTCモードにおいて最大613kmという航続距離を実現しています。他方で、今回のマカンに限らずEV全般で気をつけるべきは、その装着タイヤによってEVの航続距離はかなり変わってくるという点です。 マカンエレクトリックは、20インチから22インチを装着可能であるものの、22インチの場合、リヤ側は295/35R22と極太タイヤになることによって電費性能は悪化します。なんと22インチ装着の場合の航続距離は516kmと、20インチと比較しても100kmほど変わってくることから、航続距離や電費性能を気にする方は、装着タイヤのサイズをどれにするのかに関してを、デザイン性以外でも気にしたほうがいいと思います。 また、高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいてもっとも信用に値するEPAサイクルベースの航続距離はまだ公開されていないものの、おそらく最長で500km弱を実現見込みであることから、とくに日本でマカンエレクトリックを購入検討されている方は、この最大500km弱程度という数値を、高速走行の際のマックスの航続距離とイメージしておくのがベターかと思います。 次に、充電性能に関して、マカンエレクトリックはタイカンと同様に最大270kWの充電出力に対応、充電残量80%まで21分間で充電を完了できるとしています。 このマカンの充電性能について特筆すべきは、バッテリーのプレコンディショニング機能を搭載していることで、ベストコンディションと説明している、バッテリー温度20〜25度に自動的に温度を調整することが可能となり、急速充電時間の最速化を実現します。 また、今回のマカンに搭載される800Vシステムのバッテリーパックについては、バンク充電システムを採用している点も注目です。仮に400V対応の急速充電器で充電を行った場合、バッテリーパックの片側半分が充電されることで、最大135kWという充電出力を許容可能となります。 これまでのタイカンであれば、800V対応の急速充電器で充電する場合は、別途DC-DCコンバーターを搭載することで、800Vへと昇圧を行なっていましたが、バンク充電システムを採用し、片側のバッテリーを使い分けることで、より効率的な800Vシステムへの対応が可能となったわけです。 そしてなんといっても、このポルシェについてもっとも特筆するべきは、日本国内にも独自の急速充電ネットワークが存在するという点です。 ポルシェ正規ディーラーとともに、アウディとフォルクスワーゲンの販売店に設置しているPCA(Premium Charging Alliance)の最大150kW級急速充電器を、全国24時間365日利用することが可能であり、実際に私自身もアウディRS e-tron GTで、PCAの充電ネットワークを使用しながら長距離走行テストを行いましたが、やはり24時間365日使用可能という点は非常に安心感がありました。 いずれにしても、この日本国内でマカンエレクトリックを購入するという際は、非常に大きな強みになるといえるでしょう。

TAG: #MACAN #PORSCHE #SUV #モデルチェンジ
TEXT:TET 編集部
ポルシェがタイカンを東京マラソン2024の大会車両として提供

クリーンな電気自動車が東京マラソンをサポート ポルシェジャパンは、一般財団法人東京マラソン財団と「東京マラソン2024」のオフィシャルパートナー契約を締結したことを発表。 「東京マラソン2024」の先導車両や審判長車両として、ポルシェのフル電動スポーツカーである「タイカン」が走行し、東京都庁のスタート地点から各名所を経由して、東京駅前・行幸通りのフィニッシュまでのコースをサポートする。 ポルシェジャパンが東京マラソンのオフィシャルパートナーとなるのは今回が初めてだ。 ポルシェジャパン社長のフィリップ・フォン・ヴィッツェンドルフは、「東京マラソン2024のオフィシャルパートナーに参画できますことを大変光栄に思います。真のスポーツカーブランドであるポルシェがこのフル電動のタイカンをオフィシャルカーとして東京マラソンに提供することは、私の夢が実現することにほかなりません。このマラソンイベントは国内外のランナーだけでなく、数多くの沿道やテレビの前のファンからも注目を集めます。参加するすべての皆様が、最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートします」とコメント。 さらに、「東京都のゼロエミッションビークル促進活動に賛同して、昨年10月に開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)並びに東京レガシーハーフマラソン2023へ初めてポルシェのタイカンを審判長車として無償提供したときの感動と反響はいまでも忘れられません。私個人としても、この東京マラソンにポルシェジャパンとしてともに参加できることに多大な誇りを感じます」と語った。 ポルシェジャパンは「東京がひとつになる日。」をコンセプトに掲げる東京マラソンを通じて、企業市民として地域への貢献を図るとともに、すべての参加者を応援する。

TAG: #PORSCHE #東京マラソン

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