#EX30
TEXT:田中誠司
ほんの一瞬、日本メディアの前に実車が登場 ボルボ「EX30」のデザインからわかること

「C40」「XC40」よりはっきりコンパクト。立体駐車場にも入る 2023年6月14日、ボルボ注目の新型車「EX30」の主要メディアに対するスニーク・プレビューが東京・青山のボルボスタジオ東京で実施された。これがアジア初お目見えでもある。 1週間前にミラノで披露されたばかりのこのクルマ、個体は違うとはいえ試作段階のものを空輸で持ち込み、「一刻も早く日本メディアに肉眼で見て確かめてもらいたい」というのが趣旨だ。ボルボ・カー・ジャパンのマーティン・パーソン代表取締役は「数少ないクルマをいち早く持ち込めたことには、ボルボグローバル本社の、日本市場に対する関心の強さが表れていると言っていいでしょう。大変嬉しく、心強いです」と笑顔を見せる。 ボルボ・カー・ジャパン マーティン・パーソン代表取締役とボルボ「EX30」 ショールームのフロントに並んだボルボ「C40」「XC40」に比べると、はっきりとコンパクトであることがEX30の第一印象だ。そして従来のボルボの、あるいは従来の乗用車のデザインからさらに垢抜けて、工業デザイン、ガジェット的な目新しい印象を受ける。コンポーネンツを凝縮した、エモーションに訴えかけるデザインだと思った。 ボディサイズは全長4,233mm、全幅1,837mm、全高1,549mmと、前出の2台に比べて全長が20cmほど短く、日本の立体駐車場にも入る全高がポイントだ。 フロントエンドはボルボのエンブレムを控えめに配したフロントパネルと、その上を覆う抑揚に富んだボンネットフードを組み合わせる。むろん、そこに風を通すグリルの機能は備わらない。その下の樹脂パネルはボディサイドにも同様の素材が用いられる。細かな縦格子が刻まれるこの素材は高級感を醸すが、一部にリサイクル素材を用いてサステイナビリティの向上に貢献しているという。

TAG: #EX30 #コンパクトカー #ボルボ
TEXT:TET 編集部
ボルボ、2023年5月のEVの販売台数は前年比3倍。欧州を中心に増勢し、1万826台を達成

ボルボは、2023年5月の電動車販売実績を発表した。それによると、バッテリー電気自動車(BEV)のグローバル販売台数は1万826台に達し、前年同月比で約3倍にも増加していることが明らかになった。 グローバルBEV販売の7割以上占める欧州市場 2030年までに世界の新車販売のすべてをBEVにするという野心的な目標を掲げ電動化を進めるボルボ。既に日本のラインナップにも、BEV、プラグインハイブリッド(PHEV)、48Vハイブリッド(HV)のいずれかの電動モデルを設定しているが、世界ではBEVが増勢を強めている。 今回の発表によると、5月のグローバル台数は6万398台で、前年同月の4万5,952台から31%増加となった。これは主に半導体不足等のサプライチェーン混乱が収束してきた影響と思われるが、BEVについては196%増の(昨年5月は3,652台)に達したとのことで、対前年比およそ3倍という数字は際立って強い。 市場別に見ると、やはりBEVが売れているのは欧州で、同地域における5月のBEV販売台数は7,655台(対前年同月比314%増)と、グローバルBEV販売の7割以上を占める。ちなみに、ブランド全体の販売台数に占める欧州のシェアは43%なので、いかに欧州でBEVの引きが強いかが分かるだろう。 次にボルボのBEVが売れているのは米国で、5月の販売台数は1,342台(対前年同月比66%増)となった。広い国土でBEVは不向きかと思われるが、カリフォルニア州など先進的な州では都市部住民を中心にBEVが相当売れているようだ。 >>>次ページ 新型車投入が日本におけるBEVの起爆剤となるか

TAG: #BEV #EX30 #ボルボ
TEXT:烏山大輔
ボルボ、EX30を発表。AWDモデルは0-100km/h加速3.6秒のパフォーマンス!

ボルボが5月9日から1ヵ月をかけて、情報を出し続けてきた新型BEV(バッテリー電気自動車)の「EX30」がいよいよ正式に発表された。欧州では注文受付を開始し、アメリカでは予約注文が可能となった。日本のウェブサイトでは「今夏発売予定」の表示なので、価格も含めた日本での正式発売を待ちたい。 EX30にかけるボルボの意気込み 6月7日の正式発表までに5回にわたりリリースを発表すること自体に、ボルボのEX30に対する力の入れようが窺える。当然フラッグシップでもなく、ボルボ史上最小のSUVなのだが、「お客様にとっても、私たちにとっても大きな意味を持つモデルです。」と同社は謳う。その理由は、EX30が急成長する小型SUVセグメントに参入し、ボルボのベストセラーモデルのひとつとなり、成長目標と収益目標に大きく貢献すると期待しているからだ。 これには、ボルボが2030年にEV専売ブランドになるとの大きな目標を、この小さなモデルからさらに加速させようとする同社の強い意気込みが感じられる。 日本では500万円を切る価格で登場か!? プレスリリースによると欧州では36,000ユーロ(1ユーロ=150円で540万円)からの価格設定とのこと。イギリスのウェブサイトでは32,940ポンド(1ポンド=175円で約576万円)、ドイツやスウェーデンではサブスクリプションを導入しているようで、それぞれ月額が599ユーロ(約9万円)、5,990クローナ(1クローナ=12.83円で約77,000円)となるようだ。 XC40(BEV)の価格に注目すると、イギリスでの価格が45,650.01ポンド(約800万円)、日本では679万円であることから、EX30は489万円とも計算できる。

TAG: #EX30 #コンパクトカー
TEXT:烏山 大輔
ボルボ、2023年4月のBEV販売台数は前年比88%増。全体でも10%増で好調を維持

ボルボのグローバルでの2023年4月と1月〜4月までの販売台数から、電動化を進める同社の実績を観察する。 リチャージモデル(BEVとPHEV)のシェアが拡大 ボルボは2023年4月の世界販売台数が51,976台と前年同月比10%増だったことを発表した。この販売台数は、88%増(4,709台→8,830台)と大幅に伸びたBEV(バッテリー電気自動車)が牽引した。 地域別では、欧州は販売台数が5%増加し20,804台となった。リチャージモデルのシェアは63%に達し、BEVのシェアは26%だった。 一方、中国では販売台数が46%増加し、12,543台となった。リチャージモデルの販売台数は86%増加(677台→1,260台)し、シェアは10%。まだまだ伸び代が大きいように感じる。 米国では販売台数が4%減少し、9,611台となったが、リチャージモデルのシェアは31%に達した。BEVが71%増加(793台→1,356台)したことが大きい。 ボルボのBEVまたはプラグイン・ハイブリッド(PHEV)パワートレインを搭載した電動化モデルである「リチャージ」は、世界で販売されたボルボ車全体の40%を占めた。BEVのシェアは17%であった。 また、2023年1月から4月にかけてのボルボの販売台数は214,914台で、こちらも前年同期比10%増となった。 SUVが売れ筋 同じく23年4月を車種別で見ると、販売台数のトップは16,658台(全販売台数に占める割合は32%)の販売数を記録したXC60、前年同月比で11%増加した。次いで13,740台(同26%)を販売したXC40、8,179台(16%)を販売したXC90が続く。XC40とXC90は前年同月とほぼ同じ水準である。この3車種合計で74%と大多数を占めることとなる。 販売台数のトップ3は全てSUVとなった。さらにボルボは新たなフラッグシップとしてBEVのEX90を投入する。そして小型BEVのSUVとなるEX30の発表は来る6月に迫る。これらのSUVによって、ますますボルボの勢いが加速しそうだ。 2040年までにクライメートニュートラル(温室効果ガス実質ゼロ)企業になることを目指すボルボは、2025 年にグローバルでBEV販売の割合を50%まで伸ばし(日本国内におけるEV販売の割合は45%)、2030年までにグローバルで販売するすべての新車をBEVにするという目標を掲げている。

TAG: #EX30 #EX90 #SUV #XC40 #XC60 #XC90 #リチャージ
TEXT:烏山 大輔
ボルボ、「EX30」の来月の発表を予告、新しい小型の電気自動車

ボルボは6月7日に、新型BEV(バッテリー電気自動車)の小型SUV、「EX30」を世界に向けて発表することをプレスリリースで伝えた。 また「この新しい小型SUVについて、今後、数週間にわたって詳細をお知らせしていきます。是非、ご注目ください。小さく考えることは、私たちの最大のアイデアのひとつです」とリリースは締められている。 「EX30」という名前について ボルボは1990年代中盤以降の車名を、アルファベットと二桁の数字で表してきた。 アルファベットは、Vがボルボの代名詞とも言えるステーションワゴンを意味し、Sはセダン、Cはクーペ、XCはSUVと、ボディタイプを示してきた。 そしてEXの頭文字は昨年11月に発表された「EX90」から使われはじめた。同車は、ボルボが「新しい完全電動フラッグシップSUV」と位置付ける。 XにSUVの要素があるとすれば、EはやはりEVのEだろう。これまでのXCとは異なりEを最初に持ってきたEXからもEVを推進していくというボルボからのメッセージとも思える。 30という数字は特徴的なリアガラスを持つ「C30」以来となる。現行のラインナップでは40がミニマムだったので、つまりEX30はBEVのSUVで、最もサイズが小さいモデルになると考えられる。 SUVは、グローバルでひとときのブームではなく、もはやボディタイプの主流となっている。ボルボが「XC90」をラインナップしたのは2002年のことである。そしてSUVは床下に大量のバッテリーを搭載するBEVとも相性がよいこともあり、ついにボルボもEX90を新たなフラッグシップとして発表した。 ボルボと言えばワゴンという認識は、既に過去のものとなりつつあり、一抹の寂しさも感じるが、それもこれも「100年に一度の大変革期」にある自動車業界がボルボにもたらしたものと割り切るしかなさそうだ。  

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