2023年に続き2度目の世界記録樹立 大阪に本社を構え、技術開発や研究開発のアウトソーシング事業から始まり、現在はさまざまな分野でものづくりを通じた新しい価値を提供するアスパーク。2014年から「世界一速いBEVを目指す」ために電気自動車の開発を開始し、2015年には全電動バッテリー駆動のハイパーカー「OWL(アウル)」を誕生させている。そのアウルは、2020年から英国で販売が開始されるとともに、2023年5月にはふたつの世界記録を英国で達成している。 初代モデルにしてすでにレコードホルダーであるアウルは、さらなる進化を目指し、次期型の全電動ハイパーカーの開発に移行。そこで誕生したのが「OWL(アウル)SP600」だ。 全電動バッテリー駆動の新しいモデルのハイパーカー「アウルSP600」は、最高速度の世界記録を更新するために、風洞検証や数回のトラック走行テストを含む一連の仮想および物理的テストを行ってきた。この取り組みにあたっては、「アウルSP600」用にブリヂストンが車両重量やダイナミクスを考慮し、420km/h以上の速度に対応できるポテンザ・レースタイヤを専用に開発し、足元を支えている。 そして、2024年6月8日にドイツのパーペンブルグ自動車試験場(ATP)で行われたテスト走行において、電気自動車の最高速度として世界記録となる時速438.7km/hを達成した。 アウルSP600を開発したアスパークは、今回の世界記録達成について、次のようなコメントを残している。 「アスパーク社は2023年5月24日に英国で弊社ハイパーカー『アウル』の新記録を樹立していて、世界記録の樹立は新しいことではありません。(アウル)SP600モデルは、『アウル』を進化させたもので、最高速度を追求し開発されました。これは弊社のビジョンを達成するための通過点にすぎません。弊社は、世界一のスペックを備えたEVハイパーカーを創造することで、ハイパーカー業界に新たな可能性をもたらすことを常に目指しております」 速度記録への挑戦という面で興味を掻き立てられるが、日本企業によるEVハイパーカーの開発ということにもワクワクさせられる。今後もさらなる進化を遂げるのか、アスパークの取り組みに注目していきたい。
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