#急速充電器
グリーンチャージが発売した「次世代型EV充電器」(photo=グリーンチャージ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
「不公平にならない充電器」が初稼働、グリーンチャージが従量課金型充電器を発売[2023.06.23]

ガソリンスタンドでの給油感覚でEVを充電 kWh単位の完全従量課金で公平な料金支払いが可能 【THE 視点】グリーンチャージは6月21日、会員登録なしで利用できる従量課金型のEV用充電器が、「花川運動公園」<静岡県浜松市>にて稼動したことを発表した。合わせて同充電器の販売も開始した。車種を問わず公平に課金することが可能な次世代型のEV用充電器だ。 この充電器の最大の特徴は「kWh単位の従量課金方式」を採用していることだ。時間単位で課金している従来型は以下の課題を抱えている。 ・充電に時間がかかり、遅い充電器ほど利用料金が割高となる ・速く充電できる高出力充電器を設置する事業者ほど収入が少ない ・短時間でハイパワー充電できる大型EVと、充電パワーが小さい軽EVの利用料金が同じとなってしまうため、公平な料金負担とならない 今回オープンした充電器は、充電のために消費した電力量に基づき課金される。これにより、上記の課題を解消することができるため、公平な価格にてサービスを提供できることになる。 会員カードや専用アプリが不要であることもメリットだ。利用者はクレジットカードやPayPayで決済が可能。従来の充電器は、事前に会員カードを発行したり、ビジター登録などが必要で、利用開始までに手間がかかることがあった。この従量課金型の充電器であれば、すぐに利用することができるので、出先で急な充電が必要になった場合などに重宝するはずだ。簡単に言えば、慣れ親しんでいるガソリンスタンドの決済と同様になったということだ。 従量課金方式の充電器については、デイリーEVヘッドラインでも何度かお伝えしている。アサヒ衛陶(2月)や出光(4月)も、従量課金方式の採用を表明している。従量課金方式は、今後増えていくと予想する。 ちなみに筆者はFCEVを愛用し水素を充填するが、水素は会員登録なしの従量課金方式である。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★マツダ、「MX-30 e-スカイアクティブ R-EV」の量産を開始……ロータリーエンジンのレンジエクステンダーを搭載したSUV型のEV ★★フォード、チューニングEVで「パイクスピーク・ヒルクライム」に参戦……ワンボックスの「スーパーバン4.2」を公開、2モーター式のAWD、総合出力1,050kW(1,428ps) ★★自動運転EVのティアフォーと架装メーカーのトノックスが協業……レベル4の自動運転EVを平塚工場で量産へ ★シトロエン、新型の小型EV「マイ・アミ・バギー」が売り切れ……6月20日の発売開始から10時間で800台を完売 ★ランチア、ルカ・ナポリターノCEOが「ピューラHPE」をドライブ……新生ランチアのスポーツEVコンセプト ★ヒョンデ、ツタヤを運営するCCCと協業……「代官山T-SITE」<東京都渋谷区>にて、ヒョンデのカーシェア「モーシャン」を展開、「アイオニック5」「アイオニック6」の展示イベントも6月22日(木)〜30日(金)まで開催 [詳細はこちら<click>] ★サンコール、EV用のバスバーの生産を拡大……大電力を通す“EVの血管”、800V化された高電圧EVの需要拡大を見込む ★独バスメーカーのエボバス、社名を「ダイムラー・バス」に変更……ダイムラー・トラック・グループ傘下のポジションはそのまま ★リマック、オランダに進出……オランダの販売会社大手Ponと協力し「リマック・ロッテルダム」を開設 ★住友金属鉱山、リチウムイオン・バッテリーのリサイクル実験に成功……再利用した正極活物質の性能が新品同様の結果 ★ブレイズ、「タイヤ館 スズカ」<三重県鈴鹿市>の感謝祭イベントにて展示・即売会を実施……EVバイク等を出展、6月24日(土)・25日(日)に開催 ★テラモーターズ、パチンコ事業のダイナムにEV用充電器を導入……全国300店舗以上に順次 ★フォーミュラE第12戦ポートランド(アメリカ)、今週末25日に予選・決勝……現在のランキング1位はパスカル・ウェーレイン(タグホイヤー・ポルシェ) ★EVバイクのレース「Moto E」、今週末に第4戦オランダ大会を開催……23日(金)予選、24日(土)決勝 デイリーEVヘッドライン[2023.06.23]

TAG: #THE視点 #充電インフラ #急速充電器
TEXT:烏山 大輔
アウディ、e-tronの急速充電機能を150kWに無償でアップデート

アウディ ジャパンは、アウディの電気自動車「アウディe-tron」専用の150kW急速充電レトロフィットキットを発表した。6月初旬から全国に110店舗あるアウディe-tron取扱店を通じて、対象の車両にレトロフィットキットを装着するサービスを開始する。 アウディ初の電気自動車であるアウディe-tron / e-tron Sportbackは、アウディの電動化戦略Vorsprung 2030の象徴的なモデルとして、2022年末までに世界中で約16万台が販売された。 日本でも2020年9月にe-tron Sportback 1st edition (その後「55」を設定)が登場し、2021年1月にe-tron 50 quattro / e-tron Sportback 50 quattroを発表した。これらのモデルは、当時としては急速な50kW充電器に対応しているモデルとして販売が開始された。 今回発表の150kW急速充電レトロフィットキットの装着によって、e-tron 55 quattro / e-tron Sportback 55 quattroおよびe-tron Sが150kW急速充電に対応し、e-tron 50が120kW急速充電に対応可能となる。 これにより、全国のe-tron取扱店、アウディ ジャパンがポルシェジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと共同展開しているPremium Charging Alliance(PCA)のサービスを利用することで、150kW急速充電器の性能を最大限に享受することができる。さらに、公共の150kW急速充電器を利用する場合でも、充電時間を大幅に短縮することが可能だ。 充電能力を最大150kWへの引き上げるサービスは、2023年6月初旬から順次対象モデルを拡大する。アウディe-tron取扱店から対象のユーザーに連絡される予定である。この無償サービスは、既に市場に投入されている商品に対しても商品力の改善や残存価値の向上に貢献し、電気自動車の所有者にとって重要な充電性能の向上を実現する。 アウディは、電動化戦略「Vorsprung 2030」に基づき、持続可能なプレミアムモビリティを提供する企業へ変革を続けている。2033年以降、すべてのモデルの販売を電気自動車にする計画を発表した。また、日本市場でも顧客が電気自動車を検討しやすい環境を整備するため、日本最大級の急速充電ネットワークサービスである「プレミアム チャージング アライアンス」や、旅行先などでの目的地充電を可能にする「デスティネーションチャージ」などのネットワーク構築を導入している。 150kW急速充電対応車種 e-tron 55 quattro e-tron Sportback 55 quattro e-tron S 120kW急速充電対応車種 e-tron 50

TAG: #e-tron #急速充電器
TEXT:生方 聡
36分ならガマンできる!? 東京〜鈴鹿往復ドライブ [ID.4をチャージせよ!:その12]

愛車のID.4で東京〜鈴鹿のロングドライブに出かけました。途中の充電環境が様変わりしたおかげで、EVの旅が格段に便利になりました! “東名派”から“新東名派”へ 新東名の御殿場JCT~三ヶ日JCTが開通したのは2012年4月のこと。4年後の2016年2月には浜松いなさJCT~豊田東JCTが開通。さらに、2020年12月からは御殿場JCT~三ヶ日JCTの6車線化が完了し、この区間の最高速度が120km/hになりました。これにより、東京〜名古屋の移動が便利になったのはご存じのとおりです。 ただ、個人的には昔ながらの東名を好んで走っていました。というのも、新東名が開通したおかげで東名の交通量が減り、新東名よりもむしろ東名のほうが走りやすくなったからです。とくに週末などに、追い越し車線をマイペースで走り続けるマナー違反のクルマは新東名のほうが多く(個人の感想です)、気分良く走れるという理由からあえて東名を選んでいました。 そんな私でも、EVでドライブするのであれば、いまや新東名の一択です。駿河湾沼津SAと浜松SAの上下線に、150kW級急速充電器やマルチタイプ急速充電器が設置されたおかげで、一気に充電施設が充実したからです。とくに150kW級急速充電器が利用できるのは頼もしく、以前のレポート(新東名で150kW級急速充電器を巡る旅 [ID.4をチャージせよ!:その11])で報告したとおり、30分の急速充電で走行可能距離が220km増えたこともありました。 では、どれだけ便利になったのか? ちょうど良い機会なので、鈴鹿サーキットの取材にID.4で向かい、チェックしてみることにしました。

TAG: #ID.4 #充電インフラ #急速充電器
TEXT:烏山 大輔
グリーンチャージ、従量課金の新型EV用急速充電器を発売

2023年5月16日、株式会社GREEN CHARGE(グリーンチャージ)は、EV(電気自動車)の普及を促進するため、新しい急速充電器を開発し発売することを発表した。 出力50kWの新製品「SC05-3P3W-A」の最大の特徴は、kWh単位の従量課金制を採用していることだ。従来の充電器では一定の利用料金が設定されていたが、実際の使用量に応じた料金設定は行われていなかった。しかしこの充電器では、使用した電力量に基づいて料金が請求される。これによりユーザーは自身が消費した電力に応じて直接料金を支払う。コストの明確化は高い納得感を得ることにつながり、使用量が少ないユーザーや短時間で充電を行う必要があるユーザーにとって大きな利点となるだろう。 さらにこの充電器は非会員制で、会員カードや専用アプリの登録が不要である。これまでの充電器では利用を開始するまでに会員登録やビジター登録の手続きが必要で、時間と手間がかかる場合があった。しかし非会員制を採用しているこの充電器では、ガソリンスタンドのように誰でもすぐに利用することができる。月会費や初期費用も一切かからず、EV利用者は必要な時に必要な分だけ充電を行うことができる。 また、この充電器は奥行き360mmの薄型設計となっており、既存の駐車場のデッドスペースを活用して設置することができる。これにより、駐車場の車室数を減らすことなく充電器を設置することが可能だ。 これらの特徴は、グリーンチャージ社の新製品がEV利用をより便利で手軽にすることを示している。同社はこの新製品が次世代の社会インフラとしてEVの普及を一層推進することを期待している。

TAG: #従量課金制 #急速充電器

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