#ルノー
TEXT:TET編集部
ルノーが手がけた伝説の名車が現代に蘇る! 小型EVホットモデル「ルノー5 ターボ 3E」とは

現代版「ルノー5」が超過激モデルに変貌を遂げて復活 ルノーはフランスを代表する量産メーカーでありながら、時に奇想天外なクルマを世に送り出し、我々クルマ好きを驚かせてくれる。もともとフロントエンジン駆動だったクルマを、わざわざミッドシップ化して販売するなんて発想は、利益を重視する一般的な大メーカーなら企画段階で却下されてしまいそうなものだが、ルノーはそれを情熱を持ってやりきってしまうのだから愛おしくてたまらない。その姿勢たるや、もはやお家芸の領域に達するのだが、ここでは称賛を込めてあえていおう、「ルノーは変態」だと。 3月17日にフランスで発表されたルノー最新のEVは、まさにその変態的お家芸が炸裂したといえる。 専用に改良されたアルミシャシーには、過激なフェンダーを備えたカーボンボディをまとう。リヤには540馬力を発生する革新的なインホイールモーターが与えられ、0-100km/h加速を3.5秒以下でこなす。このハイパフォーマンス性能を手に入れたEVスーパーカーこそ、「ルノー 5 ターボ 3E」だ。 車名の「5」はフランス語読みで「サンク」と読む。この名前にピンと来た方は古くからのエンスージアストか、最新のEVについて情報収集に余念のない方だろう。 迫力に満ちたボディは、1980年代にラリーで活躍した同社の小型ミッドシップモデル「ルノー5ターボ」および「ルノー5ターボ2」へのオマージュだ。そのルノー5ターボおよびターボ2のベースとなったのは、同社の小型実用車「ルノー5(サンク)」であり、小粋で洒落たボディは持つものの、至って真面目なFFの実用車だ。それを、当時ラリーでの勝利に飢えていたルノーが、競技ベース車両として仕立てたのが「ルノー5ターボ」であり、過激なミッドシップ化は強烈な印象とともに人々を魅了した。 それから約40年あまりの月日が流れ、ルノー5は現代的なアレンジによりコンパクトEV「ルノー5 E-Tech electric」となって昨年欧州で復活を遂げた。 そしてルノーは、「EVでも過激なモデルを作れるんだぞ!」と家系の血が騒いだのか、またしても過激なまでにチューンされたスペシャルモデル「ルノー5ターボ 3E」という化け物を作ってしまったというわけだ。もはや脱帽である。 内装に至っては競技車両でもないのにBピラー内側にロールバーが備えつけられ、ラリーで勝利を重ねた先祖の姿がオーバーラップする。 公開された欧州仕様のスペックは次の通りだ。ボディは全長4080×全幅2030×全高1380mm、ホイールバースは2570mm、最低地上高は118mmで車重は1450kgと発表されている。後輪に備わるインホイールモーターは1輪あたり200kWを発生し、合計出力は400kW/540馬力に達する。 バッテリーは容量70kWのリチウムイオンで最大航続距離は400km(WLTP)になるという。これらにより0-100km/h加速は3.5秒以下、最高速度は270km/hという刺激的な性能を発揮する。 世界生産台数は初代ルノー5ターボのデビューイヤーに合わせたと思しき1980台。そしてご安心あれ、この種のクルマを好む者が多いといわれる日本にも導入される予定であることが、ルノー・ジャポンからアナウンスされている。詳細は決まり次第改めて発表されるというから、いまから首を長くして待ちたい。さあ、伝説のサンクターボが現代に蘇るぞ!

TAG: #ルノー #ルノー5 #新型車情報
TEXT:小川フミオ
ナタリー・ポートマンがBMW“ビジョン・ノイエクラッセ”に乗り込んだ「IAA」のワンシーンを目撃!

「ノイエクラッセ」を発表したBMW、電動化の「ミニ・クーパー」で若い層へアピールするMINI、ファミリー層のルノーと、それぞれでEVあるライフスタイルを見せるなかで、環境問題に積極的なナタリー・ポートマン氏がサステイナビリティを強力発信! 「環境問題について私の意見を聞いてもらいたかったから」とポートマン氏 2023年9月にドイツ・ミュンヘンで開催された自動車ショー「IAAモビリティ」では、自動車に反対する環境団体がメッセ会場に押しかけるなど、緑の党をもつ国ならではの光景も見られた。 主催者も、環境に焦点を充てたカンファレンスを積極的に開くなど、2023年のショーがお気楽な自動車の展示会でないことをアピールしていたのが印象的だ。 そのうちのひとつが、俳優のナタリー・ポートマン氏を招いて、環境問題に取り組むことの重要性を考えるトークショー。 環境問題に積極的に発言をしているポートマン氏は「ここ(ショー)に足を運んだのは、サステナビリティについて(業界の)取り組みをみたかったし、環境問題について私の意見を聞いてもらいたかったから」と話していた。 「ノイエクラッセ」―電動化へ新解釈するBMW 映画「レオン」や「スターウォーズ」シリーズで知られるポートマン氏は、トークショーのあと、ドイツ・メーカーのブースに足を運んだ。そのうちのひとつがBMW。 オリバー・ツィプセ取締役会会長の案内で、会場におかれた「ビジョン・ノイエクラッセ」に細身のからだで乗りこんでいたのを、フォトグラファーが取り囲んでいたのがおもしろかった。 「興味ぶかかったのは、自動車産業がどこへ向かっているかと、世界のさまざまな場所で(環境問題解決のための)イノベーションが生まれているという事実です」 言葉を続けてポートマン氏は言う。 「私は(環境問題における)アクティビストと言われています。なんでそうかというと、ユダヤ人だからです。ユダヤ人の家庭では、不正義を見て、自分が出来ることがあれば、すぐに行動に移すべし、と教えられるのです」 近い将来に量産化に移るというノイエクラッセ(かつてのBMW1500シリーズなどの総称を再び使用)は、「これは新しい章でなく、まるごと新しい本を書き始めるようなもの」と、BMWの意気込みを感じさせるモデルだ。 第6世代のBMW eDriveを搭載し、バッテリーは乾電池型。従来の20%増しの密度だそうだ。充電速度も30%向上する。総合すると、効率は25%ちかく上がるという。

TAG: #BMW #MINI #ルノー
ルノー、日産、三菱が2023年2月に行った会見の様子。出典:日産
TEXT:桃田 健史
日産×ルノーのBEV開発企業「アンペア」がついに始動へ。欧州のみならず米中等でのBEV戦略の検討も考慮か?

日産がルノーとの出資比率を見直すなど、企業間での新しい契約について締結を完了した。その中には、ルノーが設立したBEV関連企業「アンペア」対する出資も含まれる。 グローバルでBEV市場環境が大きく変化する中、日産は「アンペア」と共にどう動くのか? 5か月越しでやっと締結完了 ルノーグループと日産は2023年7月26日、2023年2月6日に締結・公表された拘束力がある枠組み合意を踏まえた最終契約の締結を完了したと発表した。 その一環で、日産はルノーグループが設立するBEVとソフトウエア開発企業の「アンペア」に対して、日産から取締役を派遣し、最大6億ユーロ(1ユーロ156円換算で936億円)の出資を決めた。 日産の内田誠CEOはニュースリリースで、3社の協業が「次のフェーズに進む」ことを強調。また、「欧州での電動化の取り組みを補完・強化する」とコメントを発表している。 この発表と同じ日、日産は2023年度第1四半期決算を発表。その中で、内田CEOは記者からの質問に答える形で、アンペアへの出資について触れた。 それによると、日産のこれからの事業として、それぞれの市場で違った商品戦略や技術戦略が必要になってくるとの認識を示した。 こうした指摘をする背景には当然、欧州連合による欧州グリーンディール政策がある。 政策パッケージ「Fit for 55」による2035年時点において、欧州域内での乗用車と商用車のZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)へ転換が進む。 「Fit for 55」については当初、ZEVをBEVと燃料電池車のみと規定し、ZEV100%を明記していたが、ドイツからの提案によって再生可能エネルギー由来の合成燃料であるe-Fuelを含めるとの方針転換を行った。 いずれにしても、欧州での電動化へのシフトは今後、加速していくことは確実な情勢であり、ルノーと日産が電動化戦略で新たなステージでのチャレンジを進めていくことは、欧州で継続的に事業を行う自動車メーカーとしては必須条件であると、筆者は見る。

TAG: #アンペア #ルノー #日産
TEXT:岩尾 信哉
ルノー・日産・三菱アライアンス、資本提携関係を見直し 日産、ルノーのEV子会社への出資を決定

変化するルノー・グループと日産の関係 ルノー・グループ、日産自動車株式会社、三菱自動車工業株式会社は2023年2月6日、英国ロンドンで会見を行い、ルノー・グループと日産の取締役会での承認を経て、3社のアライアンスをより高いレベルに引き上げることを目指す旨を発表した。 会見の内容として重要なのは、ルノー・グループと日産の資本比率がそれぞれ43%、15%から、どちらも15%に変更されたことだ。日産としては1999年のルノーとの資本提携から20年以上を経て、ようやく「不平等条約」の解消にこぎ着けたことになる。なかでも注目すべきは、ルノー・グループと日産が将来のEV開発に向けて、新たな取り組みを共同で実施するとしている。 世界市場での電動化モデル販売の拡大 今回のアライアンスの発表として、以下のような概要が明らかにされた。注力すべきマーケットとして、ラテンアメリカ、インドおよび欧州において、事業の拡大などのアライアンス強化を推進するとしている。 ラテンアメリカでは、ルノー・日産の協業によるアルゼンチンやメキシコでの新型車の投入を含むピックアップモデルの販売強化などを公表。メキシコでは、日産が20年ぶりにルノー・グループ向けに新型車を生産するとしている。EVに関しては、EV専用のCMF(コモン・モジュール・ファミリー)-AEVプラットフォームをベースとした、日産とルノー・グループの「手頃な」AセグメントのEVを2車種投入するとされる。 市場拡大が見込まれるインドでは、ルノー・グループと日産は、複数の新型車プロジェクトでの協業を検討しつつ、中南米地域と同様にAセグメントEVの導入を検討するという。 ルノー日産による次期B/CセグメントのEV開発 ルノー・グループの主要市場であるヨーロッパについて見てみると、詳細は未公表ながら、将来への取り組みの検討が公表されている。 2026年以降のEVのラインナップに関しては、ルノー・グループと日産は、次世代CセグメントEVにおける協業の可能性を模索するとされる。将来的に技術水準となるような充電時間を達成するために、ルノーと日産は共通の800Vアーキテクチャーの採用を検討するなど、欧州市場向けモデルにおける技術の共有を継続するとした。 具体的には、2026年からルノーのEV生産子会社であるフランスの「ルノー・エレクトリシティ」で生産を予定。従来のCMF-BEVプラットフォームをベースとした将来の日産のコンパクトEV (Bセグメント) など、既存のプロジェクトとともに開発等を推進していくという。 いっぽう、ルノー・グループと三菱自動車は、ルノーの「キャプチャー」「クリオ」の資産を活用し、CMF-Bプラットフォームをベースとした次世代「ASX」「コルト」の2車種の新型車を開発予定としているが、電動化に向けた動きは明らかにされていない。 このように将来的にはアライアンス内でのEVのA/Bカテゴリーはルノー、C/Dは日産がカバーするとしており、三菱に関しては検討中となっている。 既存の長期ビジョンとしては、日産の「Nissan Ambition 2030」やルノーの「Renaulution」が謳われている。これらに基づき、アライアンス・メンバー各社の事業計画を補完するよう立案された今回のビジネスプランは、「各社の持続可能な成長や脱炭素化に向けた目標の実現に向けて、共通性や投資機会の面から活用されます」としている。 具体的には、各社の新たな取り組みに関して、異業種のパートナーが参加可能となるようなビジネス戦略を展開する。電動化や低排出技術について既存の戦略に沿って進めるとともに、ビジネスのうえで付加価値が期待できるパートナー各社のプロジェクトに投資・協業することで合意したという。 前述のように、日産は2021年11月末に「Nissan Ambition 2030」を発表している。今後5年間で約2兆円を投資して電動化を加速するとして、2030年度までにEV15車種を含む23車種の新型EVを投入予定としている。日産はグローバルの「電動車」のモデルミックスを50%以上へ拡大。技術面では、次世代の高性能バッテリーとして注目される全固体電池を、2028年度に市場投入するなどとしている。

TAG: #ルノー #三菱 #日産
TEXT:TET 編集部
「ルノー4」など旧型車をEV化するキットをメーカーが公式発売……デイリーEVヘッドライン[2023.01.31]

  「ルノー4」などヴィンテージ車をEV化するキットをルノーが本国で公式発売 【THE 視点】ルノーは、R-FIT社と提携してEVコンバージョンキットをフランス本国で発売すると発表した。このキットは、いまだ人気のある「ルノー 4」、「ルノー 5」、および初代「トゥインゴ」向けに用意される。  マニュアル・トランスミッションはそのまま使用し、モーター、バッテリー(LFP)、充電器などを取り付け、それらの改造費を含んでの価格は「ルノー4」用で1万1,900ユーロ。日本円でおよそ170万円だ。これに2年の保証が付き、2月1日から本国で発売される。 詳細な性能は不明だが、前後の重量配分などはエンジン車と同等で、容量10.7kWhのバッテリーをおよそ3時間で充電でき航続距離80kmの走行が可能という。  EV化でCO2の排出がなくなることから、都市部など旧車が乗り入れられない地域も走行可能となる。当然公道を走行するための認証も受けており、補助金も基準に合えば受けられるという。  筆者も、90年代にアメリカからEVコンバージョンキットを輸入し販売した経緯がある。現地のEV用の部品を扱うショップから購入していた。アメリカではこういったショップが、90年代にすでに存在していたのだ。  当時のEV化キットは、旧式のブラシ式モーターに鉛電池だった。価格は100万円程度からであり割安感はあった。それに比べて今回のルノーのキットは、ブラシレスモーターとリチウムイオン・バッテリー、改造費合わせて170万円程度とは驚きだ。ルノーのお墨付きで2年の保証も付く。  これは私の失敗談ではあるが、日本にも古いディーゼルエンジンのトラックなど都市部で乗れない車両があり、それをEVに改造すれば、今回のフランスと同じように乗れるようになると考えた。それで10年ほど前にトラック用のコンバージョンキットを開発した経緯もある。しかし金額が新車価格をはるかに超えてしまい、ひとつも売れなかった。  このルノーの取り組みは、日本でもエンジン部品の欠品で不動となった車両の復活や、純粋にEV化して楽しみたいユーザーなどに刺さるものだろう。ニーズは少なからずあると思う。日本でも是非展開してほしいものである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★日産、ルノーグループが設立するEV企業「アンペア」に出資……ルノーとは対等に15%の株式保有など、アライアンスに関する声明を発表 ・武蔵精密工業、ケニアのEV企業「ARCライド」に電動駆動ユニットを供給……ARCライド製のEVバイクに採用、ケニアを含む東アフリカにて2023年9月より販売開始 ・日産、警視庁と災害連携……第七方面区内の9警察署と連携し災害時に「リーフ」等から電源供給 ・エネチェンジ、EV用充電器「EV充電エネチェンジ」を「箱根仙石原プリンスホテル」に設置……最高出力6kWの普通充電器を2基 ・リゾート運営のリソルグループ、「スパ&ゴルフリゾート久慈」(茨城県常陸太田市)にソーラーカーポートを設置……EV充電器併設も視野 ・日産、「フォーミュラE 第3戦ディルイーヤ」で初ポイントを獲得……サッシャ・フェネストラズ選手が8位入賞

TAG: #THE視点 #デイリーEVヘッドライン #ルノー #福田雅敏

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