ドイツプレミアムブランドを凌ぐパフォーマンス
そして、Zeekr 8Xの投入によって極めて厳しい立場に追いやられるのが、ドイツ御三家の競合たちです。とくに8Xの直接の競合となるBMW X5、ポルシェ・カイエン、メルセデス・ベンツGLEの車両性能を比較すると、まず注目するべきは燃費性能です。X5やGLEは48Vマイルドハイブリッドシステムを採用し、X5は0-100km/h加速5.5秒を実現するものの、8Xは3.7秒と圧倒しています。

しかも、車両重量は450kg以上も8Xが重くなってしまっているにもかかわらず、8Xの燃費は6.49L/100kmと、動力性能で負けているX5をはじめとするドイツプレミアムSUVの効率性を大きくリードしているのです。
さらに、X5ではエアサスペンションがオプション設定であったり、中国市場で重要視される市街地自動運転なども非対応です。それにもかかわらず、X5はZeekr 8Xのほぼ倍の値段設定と、コスト競争力で雲泥の差です。
さらに、ハイパフォーマンス仕様では、Zeekr 8X Dawn Editionに対して、BMW X5 M Competition、XM、ポルシェ・カイエンターボ E-hybridとの車両性能を比較すると、8Xにはリヤに315/35R22のパフォーマンスタイヤとブレンボ製6ピストンブレーキキャリパー、電動リヤウイング、アクティブスタビライザーバー、デュアルバルブCCD、デュアルチャンバーエアサスペンションをすべて標準搭載して、競合を遥かに凌ぐハードウェアを網羅。しかも、最高出力1030kW、最大トルク1410Nm、0-100km/h加速2.96秒と、最高速度以外の指標で8Xが競合を圧倒しています。

燃費性能についても、PHEVであるカイエンターボE-Hybridが10.8L/100kmであるのに対して、8Xは7.45L/100kmと、同じPHEVでも効率性で大きな差がついています。それにもかかわらずZeekr 8Xのほうが、EV航続距離は4倍近くの距離を確保し、超急速充電にも対応。動力性能でも多くの指標でリードし、積載性などの実用性も8Xが圧倒しています。
何といっても、8X Dawn Editionは50.8万元で発売されており、X5 M Competitionの3分の1、カイエンターボE-Hybridの4分の1、XMの5分の1という価格設定です。

いずれにしても、Zeekrが投入してきたフラグシップSUV「8X」は、ドイツメーカーの高性能SUVをベンチマークに車両開発を行ってきています。「高級高性能・5人乗りSUV」という、これまで中国勢が参入していなかったセグメントに参入することで、X5、カイエン、GLE、Q7などのドイツメーカーの人気モデルに直接対決を挑もうとしているのです。
とくに近年急速に中国市場で販売台数を落としているドイツプレミアムメーカーが、このZeekr 8Xをはじめとする中国製高性能高級EVの存在によって、さらにどれほど影響を受けるのか。ドイツブランドが根強い中国の富裕層が、今後どのような購買行動をとるのか。中国高級車市場の販売動向からますます目が離せません。


















































