インサイトがEVになって帰ってきた!
ホンダが新型「インサイト」の正式発売をスタートしました。競合となるトヨタ「bZ4X」や日産「リーフ」などと比較します。
まずインサイトは1999年に発売されたモデルです。当時、ひと足早くトヨタが世界初の量産ハイブリッド車「プリウス」を投入し、それに対抗する形でホンダもハイブリッド車として投入。さらに2009年にはフルモデルチェンジを行い、プリウスの人気に対抗しようと画策しました。しかしインサイトの需要は伸びず、2018年にモデルチェンジした3代目では、プリウスとの直接対決を避ける形でプレミアムセダンへと進化しました。ところが、それでも需要は伸びずに販売を終了していました。

そして今回登場したのが、4代目となる新型インサイトです。新型インサイトは全長4785mm、全幅1840mm、全高1570mm、ホイールベース2735mmのミッドサイズSUVセグメントに該当します。
このインサイトに対して期待できるのが、「CR-V」などにも採用されている周波数応答型ダンパー(FSD)を採用している点です。これはダンパーにメインバルブだけでなくサブバルブを備えることで、フラットな路面を巡航する際には両方のバルブを開いてオイルの流量を最大化し、細かな振動を吸収します。逆にコーナリングなどの際にはサブバルブを閉じてオイルの流量を制限します。これによりサスペンションが硬化してコーナリング性能が向上し、乗り心地と操縦性の両立を実現しているのです。

それでは、今回ホンダが投入してきた新型インサイトが、日本国内で直接の競合となり得るトヨタbZ4Xや日産リーフなどと比較してどれほどの競争力をもっているのかを、EV性能と装備内容という両面から分析していきたいと思います。
まずEV性能について、インサイトが競合するのはbZ4Xの「G」やリーフの「B5」といったエントリーグレードのほうでしょう。というのも、バッテリーは68.8kWhも搭載されているものの、e:Nシリーズ第1弾(欧州で発売中の「e:Ny1」)と同じバッテリーだった場合、ネット容量は61.9kWhと使用可能容量がだいぶ絞られているからです。

実際にインサイトは日本WLTCモードで535kmを確保していますが、これはリーフのB5(Sグレード)やbZ4XのGグレードと同等レベルの航続距離です。
しかし、インサイトの最大の弱点は急速充電性能にあります。最大80kWにしか対応しておらず、SOC80%まで40分程度の充電時間が必要となり、bZ4Xやリーフよりも劣っています。
そして個人的に懸念しているのが、ヒートポンプシステムとバッテリーのプレコンディショニングシステムが非搭載である点です。bZ4Xとリーフではこのシステムを搭載することで、冬でも長距離走行性能を担保しています。ヒートポンプが非搭載の場合は、冬場における航続距離が大きく低下することに注意が必要です。

じつはインサイトには「N-ONE e:」と同様に、「EVカーナビ by NAVITIME」を採用しています。目的地到着時点における充電残量予測や充電スタンド検索などをスマホのアプリで機能提供しているものの、スマホアプリ主体となると、車載ナビと連動した冬場における電池のプレコンディショニング機能を実装することが困難になります。だからこそ、ほとんどの自動車メーカーは車載ナビ自体の機能改善に努めているのです。





















































