台湾のEVバスが日本国内で増える可能性
いま、EVバスと聞けば、4月14日に東京地方裁判所に対して民事再生手続開始の申立て行い、即日受理されたEVモーターズを思い浮かべる人が多いだろう。
2019年の設立以来、日本国内のモーターショーやモビリティショーなどにも積極的に出展し、大阪・関西万博向けに大阪メトロが大型EVバスを115台、小型EVバスを35台購入して場内外の輸送を活用し、万博終了後は大阪市内で通常運行する予定だったが、各種の技術的なトラブルなどを踏まえて方針を撤回していた。

こんな話があるものだから、EVバスの将来に対する不安をもつ人もいるだろう。
そうしたなか、三菱ふそうは台湾のホンハイ(鴻海精密工業)と2026年1月、ホンハイが開発した大型EVバス「モデルT」と小型EVバス「モデルU」を三菱ふそう富山工場で生産し、国内向けに販売する計画を明らかにした。

ホンハイは、アップルやアマゾンなどのIT巨大企業向けのEMS(エレクトロニクス・マニュファクチャリング・サービス)事業の最大手で、年間売上は30兆円を超える。そのうえで、「EV・デジタルヘルス・ロボティクス」と「AI・半導体・次世代通信」を融合する新規事業計画「3+3」を推進しているところだ。
EVについては、小型車から大型バス、商用小型トラックまで、ホンハイが自社開発する「モデル」を用意。
これらモデルを基にして、自動車メーカーや自動車事業への参入を目指す他業種企業に対して、ホンハイが商品企画・部品調達・最終組立を行うビジネスモデルを提供しているところだ。

そのなかで、今回の三菱ふそうとのディールが結ばれたというわけだ。
モデルTについては、2022年から台北市などで導入されており、今回4日間の台湾滞在中もモデルTが運行している様子を頻繁に見かけた。それどころか、台北市内ではモデルT以外の路線バスのほとんどがEV化されていた。ただし、観光バスについてはおおむねディーゼル車であるようだ。
今回は展示されたモデルUの車内に入ることができた。左ハンドル(日本仕様は当然、右ハンドルになるはず)の運転席まわりはシンプルな作りで、乗員スペースの中央部はEVバスらしく低床のデザインなので乗降がしやすいと感じた。

その先の段を上がって後部座席にも座ってみたが、都内で運行している日野ポンチョなどのEVバスなどと比べても商品として遜色ない印象だ。

日本国内EVバス市場では中国BYDのシェアが大きく、また前述ような事例があるなかでホンハイによる新たな事業がどのように進展するのか注視していきたい。















































