「PV5バン」と「PV5パッセンジャー」の価格は?
展示されたPV5バンとPV5パッセンジャーは、NCMリチウムイオン電池を搭載している点は共通しているものの、容量の違いにより航続性能とモーターの最高出力に違いが生まれている。
具体的にはロングレンジモデルのパッセンジャーは容量71.2kWh、WLTCモードの一充電走行距離は521km、モーター最高出力120.0kW、最大トルク250Nmである一方、スタンダードモデルのカーゴは容量51.5kWh、距離379km、出力89.4kW、最大トルク250Nmといった具合だ。
なお、V2H(Vehicle-to-Home)およびV2L(Vehicle-to-Load)機能はどちらにも標準搭載されている。衝突防止アシスト、車線逸脱防止アシスト、4台の広角カメラで構成されたサラウンドビューモニターなど、先進運転支援システム(ADAS)や安全機能の充実が図られているのも特徴だ。
車両サイズは全長4695mm、全幅1895mm、全高1899mm、車両重量はおよそ2,600kg前後。全幅の大きさは日本の道路環境を考えるとやや不安を感じるところだ。
その代わりに得られる空間は広大で魅力的。今回のモビリティショーでは車いすスロープを側面に設置したPV5 WAVを参考出品しているほか、アウトドアに適したカスタマイズが施された車両も展示するなど、ボディのバリエーションだけでなく、この大容量空間の活用もすでに提案されている。
日本の商用車には見られない独創的なデザインに加えて充実した運転サポート機能、実用性の高さが感じられる車内空間と、どれをとっても強力な商品価値を感じられるKia PBVのPV5。バッテリー容量によって価格は異なるが、PV5カーゴは589万円から、PV5パッセンジャーは679万円からというプライスタグが掲げられている。
企業単位でもカーボンニュートラルへの取り組みが不可欠となっている現代において、EVバンの価値はさらに高まることが見込まれる。双日という大手商社が日本での販売を手がけるだけに、商品力の高さと相まって日本市場の商用バン、大型ミニバンに新風を巻き起こす可能性は十分あるだろう。



















































































