日本導入も期待できそうなモデルY L
また、同じく中国市場の車両登録情報から、モデル3にも新型グレードの追加設定が判明しました。具体的にはモデル3+と名付けられた新グレードです。この新グレードについて確定している情報は以下のとおりです。
・車両サイズはモデル3と一切変更なし
・韓国LGES製の三元系バッテリーを搭載
・車両重量は1760kg
これらの情報を組み合わせると、中国市場で追加設定されたモデル3+というのは、三元系バッテリーを搭載したロングレンジRWDグレードの可能性が高いです。しかも、欧州市場で登録済みの84kWh級バッテリーが搭載されている場合、航続距離は中国CLTC基準で最長830km程度に到達する可能性が高いと計算できます。いずれにしても、これまで待望されていたロングレンジRWDグレードの追加設定によって、競争が激化する中国市場で競争力を確保しようとしてきているのです。
そして、モデル3に対してロングレンジRWDグレードが追加設定される見通しであることから、2025年Q4、もしくは2026年Q1から日本でもモデル3ロングレンジRWDグレードを購入できる可能性が出てきています。
この84kWh級バッテリーへの切り替えは、モデル3とモデルY Lだけには留まらず、通常のモデルYに対しても適用される公算です。すでに欧州市場では、84kWhバッテリーのLG5Mを採用するモデルYロングレンジAWDグレードが車両登録済みです。20インチ装着グレードの航続距離が600kmと、現行の568kmと比較しても30km以上の航続距離延長を実現しており、高速巡航においてもっとも信用に値するEPA基準でも約550km程度の航続距離となる見込みで、寒冷地帯でも十分な航続距離といえそうです。
ちなみにモデルY Lについて、日本をはじめとする海外マーケットに導入されることは、まず間違いないと推測しています。というのも、ひと足早くモデルXの販売を中国市場を筆頭として、日本やオーストラリアでもストップしていたという背景があります。まさにこれはモデルYのロングホイールベースバージョンを見据えていたからといえそうです。
通常のモデルYと比較しても少し高いくらいで発売されれば、ミニバンの需要の大きい日本市場では2列目シートの通常モデルよりも、3列シートのモデルY Lのほうが人気になるかもしれません。
モデルY Lがいつ日本市場をはじめとする海外マーケットに投入されるのかは不明であるものの、モデルY Lはこの秋に中国国内でローンチされることから、2026年Q1中にも、日本国内をはじめとして韓国やオーストラリア、東南アジア地域でモデルY Lの注文受付をスタートするのではないかと推測しています。
ここまでのテスラの最新情報を再度まとめると、
・モデル3はロングレンジRWDグレードを追加設定
・モデル3は新型バッテリーの搭載によってロングレンジAWDとパフォーマンスそれぞれで航続距離を大きく延長
・モデルYもロングレンジAWDの航続距離を延長
・おそらく2025年Q4に投入される見通しの新型モデルYパフォーマンスも、同様に84kWhバッテリーを当初から搭載している可能性が濃厚
・3列シートを採用するモデルY Lは、2025年Q4から中国市場で納車がスタートする見通し。2026年初頭から日本を含む海外でも注文受付をスタートすると推測可能
モデルY Lをはじめとして、バッテリー容量増量に関する最新情報も含めたテスラの最新情報は定期的に情報をアップデートしていきたいと思います。