2024年10月
TEXT:TET 編集部
EV化で最強オフローダーここに極まる! メルセデス・ベンツGクラスの究極形態「G 580 with EQ テクノロジー エディション1」が日本デビュー

電動化でGクラスが得たもの 1979年にNATO向けの軍用車両をベースに、民間用のクロスカントリービークルとして発売した「ゲレンデヴァーゲン」の誕生以来、連綿と続く改良を施し、その類稀なる堅牢さと突き詰められたオフロード性能に加え、グランドツアラーとしてのオンロード性能を磨き上げ、「究極の高級オフローダー」という唯一無二のポジションを確立したメルセデス・ベンツのGクラス。そのGクラスにも、ついに電動化の波が押し寄せた。 ハイブリッドなどという折衷案ではなく、100%電気自動車のBEVとしてGクラスに新たな価値観をもたらし、ラインアップに加わったのが今春ワールドプレミアされた「G 580 with EQ テクノロジー」だ。 それから約半年、2024年10月24日から「G 580 with EQ テクノロジー エディション1」として日本でも注文が開始された。 そこで、電動化により実現した新機能を中心に、初代ゲレンデヴァーゲンの誕生から45年という長い歴史のなかでも、最大級といっても過言ではないエポックメイキングな電気自動車「G 580 with EQ テクノロジー」について解説していきたい。 エクステリア 一目見てGクラスだとわかるスクエアボディはそのままに、G 580は後端が持ち上がったボンネットフードとリヤホイールアーチにエアカーテンを備えるなど、随所にこれがEVモデルであることを伝えている。 テールゲートに備わるボックスは、標準車の場合はスペアタイヤが中に収納されているが、G 580の場合は充電ケーブルや工具などを収納するためのスペースとしてあてがわれる。そのため、外観形状そのものも標準車とは異なり、やや縦長な印象だ。 今回導入されるG 580は、AMGラインパッケージが標準装備となるほか、ナイトパッケージやエディション1専用のブラック塗装20インチAMGホイール、ブルーのブレーキキャリパーなどの多くのエディション1専用装備が装着され、購入意欲を刺激する。 インテリア インテリアの基本デザインは標準車のものを踏襲するが、デフロック機能のスイッチ周辺はG 580専用に再設計され、後述するG-TURNやG-STEERINGの起動スイッチがレイアウトされ、ひと目でこれがEVモデルであることを識別できる。 ナッパレザーを贅沢に奢ったシートやダッシュボードはもちろんだが、随所にエディション1だけのブルーステッチが施され、先進テクノロジーを融合させた究極の高級オフローダーの内装にふさわしい仕上げとなっている。無論、車格に見合った快適装備も抜かりなしだ。 しかし、Gクラス初の電気自動車「G 580 with EQテクノロジー エディション1」の真価は、それら豪華な仕立てのエクステリアやインテリアの類ではない。なぜなら、電動化によりもたらされた技術革新があまりにも大きく、従来のGクラスでも十分に高かったオフロード性能がさらに進化したからだ。

TAG: #EQ #G580 #メルセデス・ベンツ #新型車情報
TEXT:高橋 優
BEV大国の中国はもはや「中国メーカー」だらけに! テスラ以外の輸入メーカーは惨敗という現実

BYDが圧倒的な存在感を放つ 中国市場における9月のEV販売動向の詳細が判明し、新車販売の2台に1台以上がすでにBEVかPHEVに置き換わり、BYDをはじめとする中国勢がさらに爆発的に販売台数を増加。そのBYDなどのプレッシャーにさらされている日本メーカーの危機的な状況について考察します。 まず、中国市場におけるBEVとPHEVを合わせた新エネルギー車の販売台数は112.3万台と、前年同月の74.4万台という販売台数と比較しても50.9%もの販売台数の増加を記録。そして、新車販売全体に占める新エネルギー車の販売比率は53.2%と、史上最高水準の電動化率を達成しています。 四半期別の動向も、Q3の新エネルギー車比率は52.74%と、史上初めて四半期でも50%の大台を突破。2023年Q3の電動化率が36.84%だったことからも、ここにきて電動化のスピードが加速していることがわかります。 また、バッテリーEVに絞った販売シェア率は、9月単体で30.54%と、こちらも史上最高水準の販売シェア率を達成。2023年Q3が24.73%だったことからも、バッテリーEVシフトが加速している状況です。 このグラフは、世界の主要マーケットにおけるバッテリーEVの販売シェア率の変遷を比較したものです。水色で示されている中国市場が欧米などを大きくリードしている状況であり、9月に1.75%だった日本と比較しても、その差は歴然です。 次に、9月に中国国内でどのようなEVが人気であったのか、そして2024年末にかけて、どのEVに注目するべきなのかを詳細に確認しましょう。 このグラフは、内燃機関車も含めたすべての販売ランキングトップ30を示したものです。ピンクが新エネルギー車、緑が内燃機関車を示します。トップはテスラ・モデルYで、BYDシーガル、BYD Song Plus、BYD Qin L、そしてBYD Qin Plusと続いていますが、ポイントは、トップ10のうち、なんと内燃機関車は日産シルフィとフォルクスワーゲン・ラヴィダしかランクインできず、トップ20に広げてみても、たったの6車種しかランクインすることができていないという点です。 つまり、すでに人気車種のマジョリティが、バッテリーEVかPHEVという新エネルギー車で占められているということを意味します。また、そのなかでも、トップ20のうちBYDが9車種もランクインしているという驚異的な支配構造も見て取れるでしょう。 次にこのグラフは、新エネルギー車に絞った販売ランキングトップ30を示したものです。黄色がバッテリーEV、水色がPHEVを示します。この通りBYDが13車種を席巻しながら、トップ20に限ると12車種、トップ10に限ると7車種、トップ5に限ると4車種を席巻。 同じくBYDの驚異的な支配構造が見て取れるでしょう。また、日本勢やドイツ勢などの海外メーカー勢はトップ30ではテスラ2車種のみであり、残りはすべて中国勢と、まるで販売規模では勝負になっていない様子も見て取れます。 また、このグラフはバッテリーEVに絞った販売ランキングトップ30を示したものです。この通り、黄色で示されたBYDがトップ20のうち8車種を席巻、トップ10に絞ると5車種を独占。2024年中旬から投入されている新型BEVが、さっそく上位にランクインしてきているという点も重要です。 具体的には、9月から納車がスタートしたばかりのXpengのMONA M03が第18位。4月に納車がスタートしたシャオミSU7も第14位。さらに、8月から発売がスタートしているGeely GalaxyのコンパクトSUV、E5も第13位にランクイン。 いずれにしても、新型EVの存在によって、ランキングトップ層の新陳代謝が行われている点も、この中国市場の競争の激しさが見て取れるわけです。

TAG: #中国 #新車 #販売
TEXT:TET 編集部
ヒョンデのEVコンパクトSUV「コナ」がワイルドに! 30台限定の特別仕様車「マウナ・ロア」登場

ハワイの壮大な山々がテーマのワイルド&タフな特別仕様車 ヒョンデのコンパクトSUV電気自動車「KONA(コナ)」に、日常からアウトドアまでさまざまなシーンで存在感を放つ、オフロードテイストの内外装を纏った特別仕様車「KONA Mauna Loa(コナ・マウナ・ロア)」が、全国30台の限定車として10月25日から販売が開始された。 一見聞きなれない「マウナ・ロア」というグレード名は、車名の「コナ」と同様にハワイに由来し、「長い山」という意味のハワイ語なのだそう。ハワイの壮大な山々をテーマに、自然に溶け込むデザインでありながら、市街地でもスマートに走行することができるモデルとして名づけられたそうだ。 「コナ・マウナ・ロア」は、最大容量の64.8kWhのバッテリーを搭載し、コナのなかでも一充電走行距離が625kmと足の長いグレード「Voyage(ボヤージュ)」をベースにして仕立てられている。 ボディカラーには、自然を感じさせる「マウナ・ロア」専用の“ミラージュグリーン”が国内初採用された。また、バンパーやホイールアーチなどには艶を抑えワイルドな質感と傷にも強い「ワイルド&タフ ブラック塗装」が施され、ブラックアウトされたサイドモールディングとの相乗効果で、力強い印象を与えている。 インテリアにも、国内未導入の新色”セージグリーン2トーン”を採用し、外装色との調和を意識したコーディネートがされている。また、シート生地にはベース車に設定のない本革を使用することで、上質感をプラス。そこにイエローのアクセントを施すことで、「マウナ・ロア」の遊び心が演出されている。 専用アクセサリーとしては、ルーフクロスバーが付属されていたり、ラバー製のオールウェザーフロアマット、ラゲッジマットを装備することで、レジャーシーンでの利便性を向上させている。 足元には、ウェッズとの共同開発によるコナ専用のマットブラック16インチアルミホイールと、全天候に対応するホワイトレターのオールテレーンタイヤを装備。標準車からホイール径を1インチ落とすことで、タイヤのボリューム感を目立たせると同時に、悪路での走破性を向上させている。 特別仕様車「コナ・マウナ・ロア」は、標準車が持つ使い勝手の良さや快適性をスポイルすることなく、レジャーシーンでの実用性とタフでワイルドな印象をプラスしたギア感あふれるEVだ。さらに、ハワイの山々をイメージして名づけれらた同車ではあるが、山遊びだけでなくサーフシーンにもよく似合いそうだ。30台限定となるこの特別仕様車の車両本体価格は、税込み495万円となっている。 ■ヒョンデ「KONA Mauna Loa(コナ・マウナ・ロア)」専用装備 ボディカラー(ミラージュグリーン) ワイルド&タフブラック塗装 (フロント/リヤバンパー、ホイールアーチ、サイドガーニッシュ、ドアミラーカバー) ドアベルトラインブラックモールディング マッドガード(フロント/リヤ) インテリアカラー(セージグリーン2トーン、イエローアクセント付) 本革シート ■専用アクセサリー ウェッズ製16インチアルミホイール(マットブラック) 205/65R16オールテレーンタイヤ(ホワイトレター) ルーフクロスバー オールウェザーフロアマット オールウェザーラゲッジマット マットブラックエンブレム(フロント/リヤシンボル、リヤロゴ)

TAG: #hyundai #KONA #ヒョンデ #限定車
TEXT:高橋 優
テスラが安くて長く走れるモデル3を投入! 日本導入の可能性もあるのでモデル3購入希望車は様子見が吉か

航続距離は最大702km! テスラが欧米でモデル3ロングレンジ後輪駆動グレードを追加設定して、史上もっとも航続距離の長い、コスパ最強のモデル3が誕生しました。日本市場にも導入される可能性について、その予想される値段設定などを解説します。 まず、日本でも人気の高いEVであるテスラ・モデル3とモデルYは、現在日本国内で、RWDグレード、ロングレンジAWDグレード、そしてパフォーマンスという3つのグレードを設定しています。他方で海外では、AWDに対する需要が大きくなく、とくにモデル3は、パフォーマンスグレードに対して専用の内外装デザインをはじめとして、電子制御サスペンションを採用するなど、ロングレンジAWDとの差別化によって、ロングレンジAWDの需要があまり大きくないといわれています。 ところが78.4kWhバッテリーを搭載するロングレンジグレードであれば、エントリーグレードの60kWhバッテリーと比較しても、さらに大容量バッテリーを搭載しているぶんだけ絶対的な航続距離が延長されます。よって、AWDは必要ではないが、絶対的な航続距離はほしいと考えるユーザーから、ロングレンジRWDグレードをラインアップに追加してほしいという声が高まっていたわけです。 そして今回、追加設定されたのが、モデル3ハイランドのロングレンジRWDグレードです。なんといっても注目するべきは航続距離の長さでしょう。WLTPサイクルベースにおけるWLTCモードクラス3において、最大702kmという航続距離を実現しています。 これまで最長航続距離を実現していたロングレンジAWDと比較しても、24km分の航続距離延長です。また、実用性においてもっとも信用に値するEPA基準でも、最長で584kmを実現。ロングレンジAWDグレードと比較すると36kmぶんの航続距離延長を実現しています。 他方で、搭載バッテリーやモーターの種類はまったく変更されておらず、搭載モーターがひとつ減ったことによる車両重量の軽量化によって、そのぶんだけ航続距離と電費が増した格好です。車両重量はLFPバッテリー搭載のRWDグレードと比較しても15kgほどの軽量化を実現しています。ちなみにバッテリー容量が増えたぶんだけ最高出力が増加しており、0-100km/h加速も5.2秒と俊敏な動力性能です。 そして、もっとも気になる値段設定について、ロングレンジRWDは4万4990ユーロと、ロングレンジAWDと比較しても5000ユーロも安価な値段設定を実現。LFPバッテリー搭載のRWDグレードは3万9990ユーロであることから、ちょうどLFPのRWDとロングレンジAWDの中間の値段に設定してきた格好です。 よって、もし仮に日本市場にロングレンジRWDが導入されることになった場合、おそらく値段設定としては575万円程度からのスタートになると推測可能でしょう。ロングレンジAWDと同等の85万円の補助金を適用できる場合、ロングレンジRWDは実質490万円程度から購入することが可能になるとも推測できます。 また、すでにラインアップされているモデルYもロングレンジRWDグレードを発売中です。航続距離はWLTCモードクラス3で600kmを実現。EPA基準でも525kmを実現しており、これはロングレンジAWDと比較しても30kmもの航続距離延長となります。 また、ロングレンジRWDでは搭載モーターが変更されており、0-100km/h加速も5.9秒と俊敏になっています。

TAG: #TESLA #グレード #ロングレンジRWD
TEXT:TET 編集部
機動性の高さで孤立した被災地に電気をお届け! EVジェネシスが「小型EV電配車」を開発

日常使いできる小型EVを災害時には電気配達車に変身させる ペロブスカイトソーラーパネルを利用した、充電不要の小型EVモビリティ「スリールオーター」を開発しているEVジェネシスが、災害時の停電や孤立してしまった地域に電力を供給する「小型EV電配車」を開発した。 EVジェネシスによれば、次世代ソーラーパネルによって充電できるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載した小型EV三輪車で、電気を届ける仕組みは世界で初めての試みだという。 頻発する自然災害により、各地で避難所生活やライフラインの寸断が発生し、とくに山間部や海岸沿いの険しい地形で生活をしている住民においては、大型車両の通行が難しいゆえに復旧作業が長期化、一層生活を困難なものにしている。そのような事情を鑑みて、小型車両で迅速に被災地へ電力を届けるために開発されたのが、この「小型EV電配車」だ。 車両には、EVジェネシスが自社開発したリン酸鉄リチウムイオンの走行用バッテリーと電配用バッテリーが搭載されている。2種類のバッテリーを完全に分けて使用することで、より多くの電力を被災地に供給することができる。 走行用バッテリーは電圧64V、容量4.8kWh、サイズ520×315×200mmのものを搭載し、航続可能距離は150kmという性能。 一方の電配用バッテリーは少しでもたくさんの電気を被災地に届けられるよう、電圧は同じながら走行用に対し約1.2倍となる容量5.8kWhのものを搭載している。当然ながらサイズも660×410×310mmへと拡大。 供給能力としては、電配用バッテリー1台でスマートフォンが600台分充電でき、乳幼児のための電気ポット、スポットクーラー、冬場の電気毛布など、さまざまな電気機器に電力を供給することができると発表されている。なお、小型EV電配車にはこの電配用バッテリーを最大3台まで搭載することができるという。 これらのバッテリーと充電器は、今後海外での事業展開を念頭に開発され、CE、UN、FCC、MSDS、RoHSなどの安全基準を取得している。また、電気安全法に基づくPSEの安全試験にも合格したほか、IP67の防水性能を持つことから、ペロブスカイトソーラーパネルから発電した電力を、あらゆる気象条件下で給電することが可能になる。 車体である「スリールオーター」に関しては、通常時は「働くクルマ」として日常業務に利用しながら、災害時にはソーラーパネル、リン酸リチウムイオンバッテリー、ノーパンクタイヤ、特殊カーテンから成るオプションのプロテクターを装着することで、災害時に特化した車両へと変化するのが特徴だ。 普段、何の気なしに街ですれ違う小型EVが、ある日突然ピンチを救ってくれる救世主になる。そんなスーパーマンのような活躍が期待されるEVジェネシスの小型EV電配車。災害対策として市町村に配備が進めば、普段は環境負荷の少ない業務車両として使いつつ、たまに行う屋外での小規模イベント開催時には電源として活用すれば、導入効果も高いだろう。ぜひ今後の普及に期待したい小型モビリティである。

TAG: #EVジェネシス #小型EV #災害支援
TEXT:高橋 優
じわじわ日本でのシェアを伸ばすBYDはシトロエンやルノーと同等規模に! 一方で日本のEV販売台数は前年同月比10カ月連続でマイナスだった

普通車セグメントの需要が低下している 日本国内の2024年9月のEV販売動向が速報され、EVシェア率が前年比マイナス成長という、日本国内のEVシフト停滞模様を解説します。 まずこのグラフは、2018年以降のバッテリーEVとプラグインハイブリッド車の合計販売台数を月間ベースで示したものです。2024年9月の販売台数は9587台と、前月である8月よりもプラス成長だった一方、前年同月は1.3万台強という販売台数であり、前年同月比でマイナス29.8%と、大幅なEV減速の兆候が見てとれます。2023年12月以降、10カ月連続、前年同月比でマイナス成長です。 そして、そのEVシフトの変遷をさらにわかりやすくするために、新車販売全体に占めるバッテリーEVとPHEVの販売台数の合計の比率を示したグラフを見てみると、9月は2.62%と、前年同月に記録した3.76%と比較してもシェア率が低下している状況です。 次に、バッテリーEVの販売動向として、このグラフは普通車セグメントと軽自動車セグメントそれぞれのバッテリーEVの販売台数の変遷を示したものです。9月はバッテリーEV全体で6421台と、前年同月と比較して19.7%ものマイナス成長です。 さらにこのグラフは、その普通車セグメントを、日本メーカーと輸入車メーカーそれぞれにわけて示したものです。白で示されている輸入EVは、前年同月比で13.4%のマイナス成長に留まったものの、ピンクで示されている日本メーカーの普通車セグメントのバッテリーEV販売台数は972台と、前年同月比でマイナス41.3%という落ち込み具合です。このことからも、現在の日本国内のEVシフト後退のもっとも大きな要因というのは、とくにリーフやアリア、bZ4Xのような日本メーカーの普通車セグメントの需要が大きく低下しているからであるといえます。 また、バッテリーEVの累計販売台数を年別に比較すると、2024年9カ月間において4.5万台ものバッテリーEVを発売したものの、2023年は9カ月間で7万台近くを発売しています。年末までにどれほど販売台数で巻き返しを図れるのかに期待です。 また、現在の日本のバッテリーEVの販売シェア率が世界の主要国と比較して、どれほどの立ち位置であるのかを確認してみると、9月は1.75%というBEV販売シェア率でした。まだ9月の各国の最新販売データが更新されていないものの、7月の世界全体のシェア率は12%に到達。さらに、8月の自動車大国中国市場は30.6%を達成しています。 それでは、この日本国内においてどのような電気自動車が人気であるのか、とくに懸念視されている、日本メーカーのEVがどのような販売動向であるのかを確認しましょう。

TAG: #日本 #普及 #販売
TEXT:TET 編集部
ヒョンデのEVを買うとテラチャージの充電が1年無料になるってよ! ただし横浜・川崎・世田谷のテラチャージ充電器設置済みマンションに限る

地域・期間限定ながら1年間充電無料ってお得すぎ 電気自動車(EV)向けの充電サービスを行っている「Terra Charge(テラチャージ)」の充電器が設置されているマンションの住民で、ヒョンデのEV「KONA」または「IONIQ 5」を購入したユーザーを対象に、1年間マンション内での充電が無料になる「EV充電器設置マンション向け KONA・IONIQ 5購入キャンペーン」が開始された。 これは、ヒョンデとテラチャージが協業し、ヒョンデはEVの拡販を狙い、テラチャージは充電サービス設備の普及と利用率向上を目的として始まった第1弾企画だ。 すでにテラチャージの充電設備が設置されている神奈川県横浜市と川崎市、東京都世田谷区内の当該マンションの居住者で、EV関心度の高い人やEVへの乗り換えがハードルになっている人に向けて、購入の後押しをする地域・期間限定のキャンペーンだとヒョンデは説明している。また、基礎充電が無料になることで、思う存分EVの良さを体感しながら、各地へ出かけてみてほしいという思いも込められているようだ。 このキャンペーンを通じて「IONIQ 5」や「KONA」を新車購入した場合、先述の通りマンション内のテラチャージが1年間無料で充電できるほか、ヒョンデ・カスタマー・エクスペリエンス・センター横浜では、ショールーム来場記念プレゼントとして、特製ヒョンデクッキーがもらえるという。 年内12月31日(火)までの期間限定キャンペーンなので、横浜市、川崎市、世田谷区でテラチャージの充電器が設置されているマンションにお住まいの方は、どうぞお早めに。

TAG: #hyundai #キャンペーン #テラチャージ #ヒョンデ
TEXT:高橋 優
中国でテスラ・モデルY包囲網が形成! この先日本上陸予定のZeekrの新型モデル7Xもまた脅威の中身だった

ZeekrからミッドサイズSUVがデビュー 日本参入が判明した中国Zeekrが、新型電動SUVであるZeekr 7Xの正式発売をスタート。テスラ・モデルYよりも40万円も安価な値段設定を実現しました。日本導入の可能性についても解説します。 まず、中国のプレミアムEV専門ブランドZeekrは、すでにZeekr 001、Zeekr 009、Zeekr X、001のハイパフォーマンスグレードであるZeekr 001 FR、Zeekr 007を矢継ぎ早に投入しながら、001と009のモデルチェンジも実施するなど、とにかく尋常ではないスピード感で規模を拡大中です。実際に販売台数という点でも、月間で2万台以上の販売規模を実現しており、これは中国国内のレクサスの販売規模を上まわっているレベルです。 そして、Zeekrは欧州や東南アジア、オセアニア、南米にも進出しています。さらに、Zeekrの副総裁が日本経済新聞に対するインタビュー内で、2025年中に日本市場に進出する方針を表明しています。 中国のプレミアムEVブランドが満を持して日本進出を表明! 「Zeekr」とはいかなるブランドでどんな車種をもつのか? そして、そのような背景において、Zeekrが新たに発表してきたのが、最新EVであるZeekr 7Xの存在です。Zeekr 7XはZeekr 007のSUVバージョンとして、全長4825mm、全幅1930mm、ホイールベースが2925mmというミッドサイズSUVセグメントに該当します。このサイズ感はテスラ・モデルYやポルシェ・マカンなどのサイズ感と同様であり、日本市場においても非常に扱いやすいサイズ感です。 まず初めにEV性能について、全部で3種類のグレードを展開しながら、Zeekr独自内製のGoldenバッテリーの第二世代、およびCATL製のQilinバッテリーを採用し、最長航続距離は780kmを実現。さらにQilinバッテリーの場合、15分間の充電時間で航続距離546km分を回復可能という充電性能を実現しています。 そのうえ、第二世代のGoldenバッテリーの場合、SOC80%までの充電時間は10.5分と世界最速を実現し、5分間の充電で241km分の航続距離を回復可能です。Zeekrはこの充電スピードを「充電5分で高速道路を2時間走行できる」というキャッチフレーズでアピールしています。 さらに、収納スペースもトランク部分だけで616リットルを確保しながら、7Xはリヤシートを前後に電動調整することが可能であり、前側にずらせば765リットルにまで拡大。ボンネット下のトランクも最大62リットルを確保しています。

TAG: #SUV #Zeekr #中国
TEXT:TET 編集部
テレビシリーズのルパン三世と言ったら「アレ」ですよね!? ファン垂涎のフィアットとルパン三世の2024コラボキャンペーン第2弾スタート

オリジナル短編小説の第二弾公開 ステランティスジャパンから、フィアットとアニメ「ルパン三世」がコラボレーションした2024年キャンペーンの第二弾を、10月17日に公開したという発表があった。 「ルパン三世」の作品中では、主人公ルパン三世の愛車としてフィアットの代表モデルである「500(チンクエチェント)」がたびたび登場している。そこで、今回のコラボレーションキャンペーン第二弾は、今年9月に新型EV「フィアット 600e」の発売を記念して実施された第一弾に続き、コンパクトEVの「フィアット 500e」がテーマに選ばれている。 「ルパン三世」のキャラクターとフィアットの3モデルが登場するオリジナルの短編小説、およびイラストを、特設サイト内で3編に分けて順次公開している。9月に公開された第1篇では「500」が劇中車として登場したが、10月17日から公開された第2弾ではそれが「500e」に代わった。「女神は誰に微笑むのか」と題した完全オリジナル短編小説、相棒のクルマが変わったルパン達の活躍をぜひご覧あれ。 500e FEEL THE LUPIN フェア 第二弾の実施 キャンペーンは短編小説およびイラストの公開だけには留まらない。フィアット・ブランドとアニメ「ルパン三世」のコラボレーションを記念した、「500e FEEL THE LUPIN フェア」の第二弾が11月2日(土)~4日(月)に実施される。特設サイトから申し込みのうえ、フェア期間中に全国のフィアット正規ディーラーを訪れると、峰 不二子とコンパクトEVの「500e」がデザインされた「ルパン三世 オリジナルキーホルダー」がもらえる。 また、特設サイトからの応募で、抽選で20名に「ルパン三世 マグカップ」が当たるプレゼントキャンペーンも実施中だ。陶器製のマグカップには、ルパン三世 PART2シリーズを見たことがある人なら誰もが知っているであろう、あの有名なシーンが描かれている。これは、ファンには堪らないアイテムになりそうだ。 フェアとキャンペーンでは時期が異なるので要注意。500e FEEL THE LUPIN フェアの実施期間は2024年11月2日(土)~4日(月)、プレゼントキャンペーンの応募期間は2024年10月17日(木)~11月4日(月・祝)までとなっている。

TAG: #キャンペーン #フィアット
TEXT:斎藤 充生
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!

ファッション感覚で乗れるEVバイク それまでの東京モーターショーから生まれ変わった「ジャパンモビリティショー」は、初年度の2023年が一般消費者を対象としていた一方で、2024年は主にビジネス用途の来場者をメインに据えて「ジャパンモビリティショー ビズウィーク2024」として開催された。 自動車メーカーの実車が集合したスペースは華やかなれど、そのほかは業界関係者向けに質実剛健な展示に。ビジネス展示会らしい専門的な内容で、「わかる人にはわかる」展示物が所狭しと並べられたほか、スタートアップ企業が多数参加し、チャレンジングかつ自由な発想のもとに開発された試作品が出品され、非常に興味を掻き立てられた。 そこで、一般消費者の目にも留まりそうな展示物を中心にいくつかご紹介させていただこうと思う。 今回は、SNS発の遊び心あふれる折りたたみEVバイク、乗員はフラットなまま階段を昇り降りできてしまう電動小型モビリティ、手動車いすに取り付けるだけで特定小型原付に変身する装置、以上の3つについてご紹介したい。 ICOMA「タタメルバイク」 一瞬で目を奪われたのがこちら。あのホンダのモトコンポを彷彿とさせる折り畳み式電動バイク、その名も「タタメルバイク」だ。 見た目のファニーさにひかれてブースを訪れたものの、取材中にうかがった製品誕生の経緯が面白かった。老舗玩具メーカーで変形ロボットアニメの製品開発に携わっていたICOMAの代表が、ある日SNSに折りたためるバイクのCADの3D CGをアップしたところ、それが大バズリ。製品化の要望が多く寄せられたことで、本格的に開発が始まったのだという。 しかし、いきなり本格的なプロダクトを開発するのではなく、12分の1サイズの縮小モデルを開発し、ジオメトリーを研究。この縮小モデルが愛らしい形をしており、研究用だけにとどめるのは惜しいということで、ガチャガチャのカプセルトイとして販売したところ、これまた大バズり。10万個以上を売り上げるヒット商品になったのだ。 SNSがバズリ、ガチャガチャでもヒットを飛ばしたことから、それらで「タタメルバイク」を知った人々から早期の製品化を熱望する声はさらに高まった。そこでICOMAは「タタメルバイク」の開発にあたっては、フレームの製造に金型を使わないオール金型レスの板金曲げ加工を採用することで、工場へ図面だけで発注することを可能とし、開発期間の大幅な短縮を実現させた。 こうして開発を始めて3年という短い期間で製品化に漕ぎつけたのだが、この板金曲げ加工によるフレーム設計が、結果的に無骨でギア的な印象を与えることにもつながっており、メカ好き男子やストリートファッション好きの若者に大ウケしそうな気がしてならない。 バイク状態での全高は1000mm、全長1230mm、全幅650mm​​と、かなりコンパクトな設計。これを折りたたむと、全高と全長はともに690mmの正方形に収まり、さらにコンパクトに。ハンドル部もその正方形のなかに収納されることから、全幅は260mmまで小さくなる。なお、バイク状態から折り畳み状態へのトランスフォームは、記事の下にあるフォトギャラリーを参照いただきたい。 車体重量こそ63㎏と重いが、地面を転がして移動するためのローラーがリヤタイヤ上部に備わっているので、ハンドルを出した状態であればキャリーケースのように多少の段差を乗り越えつつエレベーター内部まで押し込んで、マンションの自室まで運び込むことが可能だ。余談だが、ローラーを取り付けたことでリヤタイヤが浮き、インホイールモーターの保護にもつながるし、押すための力も軽減される。 なお、リヤに収まるインホイールモーターの定格出力は600Wで、リン酸鉄リチウム電池の定格容量は12Ah(約0.6kWh)だ。これにより、1回の満充電で約30kmの距離を走ることができる。最高速度は45km/hに達するため、原付一種に該当するので運転には然るべき運転免許が必要となる。車両本体価格は税込み49万8000円(送料別)だ。 両サイドのパネルは脱着式のため着せ替えが可能で、左右セットで税込み2万5000円。豊富にラインアップされている既存のパネルで雰囲気を変えるもよし、DIYでオリジナルデザインにカスタムしたり、イラストデータをICOMAに送って塗装してもらうのも良しと、玩具メーカー出身者が本気で考えた1台だけに遊び心も忘れていない。

TAG: #ICOMA #LIFEHUB #nicomo #ジャパンモビリティショー

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