イベント
share:

走る以外の楽しみがEVにはある! ラーメン屋台まで登場した「EVサマーキャンプ2024」を見るとEVが欲しくなる!!


TEXT:佐橋健太郎 PHOTO:和田清志
TAG:

EVがいままでとはまったく異なるカーライフを実現してくれる

そんなEV サマーキャンプに、EVタイムスの取材班が到着したのは、第2日目の朝。ちなみにイベントスケジュールを記しておくと、第1日目は主に前夜祭。18時の受付開始時刻に合わせて参加者(車)が集まり、会場内にて愛車の横にテントを張り、あるいは車中泊で思い思いの時間を過ごしたそう。

そして2日目、早朝から真夏の日差しが照りつけるなか、本格的に「EV Summer Camp」がスタート。会場には、IONIQ 5やKONAのヒョンデ勢を筆頭に、テスラ・モデル3やモデルX、S、BMW i3、BYDドルフィン、日産リーフといったEVが並べられた。

EVサマーキャンプ2024のワンシーン

そして、EVオーナーのカラフルなテントと向かい合うように出展されたのが、ヒョンデ・モビリティ・ジャパンがプロデュースしたEV屋台である。V2L用コネクターで最大1600Wの電力を取り出すことができるIONIQ 5を活用し、「ヒョンデEVラーメン」や「EVかき氷」といった軽食をふるまった。発電機による騒音や排気ガスの心配をすることなく、オートキャンプ場で手軽に調理が楽しめるのは、電力をまるっともち込めるEVならではの魅力といえるだろう。

ヒョンデ・アイオニック5の給電機能を使ったラーメン屋台

やがてお昼を過ぎると、隣接する駐車場を拠点とした「IONIQ 5N」の体験試乗会が始まった。IONIQ 5の高性能版であるIONIQ 5Nは、システム最大出力650馬力というスーパースポーツ。当然ながら公道ではその性能のごくわずかしか味わえないだろうけれど、EVオーナーにとって現在もっとも関心の強い車種であることを示すように、試乗枠は募集開始早々に埋まってしまったという。

ヒョンデ・アイオニック5Nのフロントスタイリング

実際にIONIQ 5Nのステアリングを握ったEVオーナーに話を聞いてみると、ベース車両のIONIC 5と比べてN専用仕立てとされた脚まわりは路面をがっちりと捉え続け、驚くほど高い走行安定性を感じさせたそう。公道試乗とあって、電気によるブースト機能である「N Grin Boost(NGB)」を堪能することはできなかったが、それでも右足に少し力を込めれば、後続のクルマはあっという間にルームミラーから姿が消えてしまうほどの加速力を誇る。

また、車内に響くエンジン(風)サウンドといったギミックについても、おおむねIONIQ 5Nは好印象で迎えられたようだった。

ヒョンデ・アイオニック5 Nの走行シーン

今回は「EVサマーキャンプ2024」に参加していたEVオーナーに、実際にEVを購入してみての感想も聞いた。どうやら、内燃機関車では決して味わうことができなかったカーライフを、心の底から楽しんでいるようだった。

CAR:TESLAモデル3
OWNER:ぶんさん
2022年9月に納車されたあと、通勤や週末のドライブにと毎月およそ2500kmを走っているという、ぶんさん。もとから備わっている走行性能の高さはもちろんのこと、ソフトウェアのアップデートにより洗練されていく様子が、従来の自動車とは異なる魅力だという。

ぶんさんとテスラ・モデル3

テスラは一充電あたりの航続距離が長く充電スポットも拡充しているため、時間の使いかたを工夫すれば自宅が集合住宅であっても不便は感じないそう。

CAR:BMW i3
OWNER:石井浩一さん
趣味としてアウトドアを楽しんでいる石井さんは、クルマのなかで冷蔵庫を使いたいという思いも引き金となってEVを購入。日産リーフを4台も乗り継ぎつつ、並行してBMW i3も所有している。

石井さんと米山さんと桑原さんとBMW i3

現在のi3は2019年に購入した42kWh仕様。EVでありながら、BMWらしい駆け抜ける喜び、運転する楽しさがある点が魅力とのこと。今回は友人の米山さん、桑原さんと参加していた。

CAR:ヒョンデ KONA
OWNER:TSUBASAさん
人生初の愛車に、ヒョンデKONAを選んだというTSUBASAさん。きっかけは旅行で韓国を訪れた際、街なかを走るKONAのスタイリングに惹かれたという。

TSUBASAさんとヒョンデ・コナ

帰国後に調べたところ、このKONAが日本にも導入されると知ってすぐにオーダー。旅行先で見かけた車両と同じボディカラーが設定されていたことも決め手となったそう。現在は週末を中心に、ドライブや買い物といった比較的近郊で使用しているが、今後はロングドライブも楽しんでみたいそう。

EVというと、航続距離や充電インフラなどから都市部での使用に特化した車両であるようなイメージを抱きがちだけれど、大量のエネルギー源である電気を抱いたまま移動できる点は、アウトドアにおいては大きな武器となる。なんといっても環境への影響を気にすることなく、冷暖房機器や調理器具など電化製品を使うことができるのだ。夜はエアコンの利いた車内で車中泊とするならば、複雑なテントを張ったりする必要もない。

EVサマーキャンプ2024の会場

今後も自動車メーカー各社から発売が予想されるEVだが、さらなる普及のカギとなるのは航続距離やアフターサービスといった点よりも、「EVサマーキャンプ」のようにアウトドア・カーライフを気軽に楽しめる、EVならではの資質にあるのかもしれない。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
BEV用の新開発プラットフォーム「PPE」初採用! アウディQ6 e-tron/SQ6 e-tronがついに日本デビュー
交換式バッテリーの実用化は商用・フリートから! 米Ample社と三菱ふそうが提携し都内で実証実験開始
ホワイトで統一されたアクセサリーがカワイイ!  フィアット600eの特別仕様車「600e La Prima White Package」が登場
more
コラム
「セダンであり、5ドアクーペであり、SUV的でもある」という謎の表現! でも確かにカッコイイ「ボルボES90」をデザインのプロはどう見る?
そういや「スマートグリッド」ってドコいった? EVを蓄電池として利用する流れのいま
白ばっかりだったテスラだが今度はグレーだらけになるハズ! アメリカのEVテスラのボディカラーが偏るワケ
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
売り物ではなく概念を展示するモデリスタ! 正体不明なトヨタbZ4Xはブランドの「新化」という概念を示すスタディモデルだった【大阪オートメッセ2025】
子どもに大人気の電動バギーに大迫力のエアロキットや色が変わるフィルムまで登場! 大阪オートメッセのEV関連出展物はどれもユニークすぎた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択