ニュース
share:

アウディがe-tron GTをマイナーチェンジ! 独自の外観を備えた3つのバリエーションを展開


TEXT:TET 編集部 PHOTO:アウディ
TAG:

さらに高い充電性能を得た新しいHVバッテリー

サスペンションは2チャンバー/2バルブテクノロジーを採用した新開発のエアサスペンションが標準装備。快適性を損なうことなくドライビングダイナミクスを飛躍的に高めている。革新的な新しいアクティブサスペンションもオプションとして用意。このシステムは快適性重視の走りとスポーティな走りを、これまで以上に幅広く設定することが可能だ。

アウディドライブセレクト ダイナミックハンドリングシステムでは、車両の特性を変化させることができる。システムには、エフィシェンシー、コンフォート、ダイナミックの3つが用意されている。Audi S e-tron GTでは、個別のモードを設定することも可能で、RSモデルには、個別に設定可能なRS専用モード(RS1とRS2)が用意されている。Audi RS e-tron GT performanceには、専用機能としてサーキット走行で最適なセットアップを実現するパフォーマンスモードを選択することも可能。

アウディe-tron GT

サスペンションはハードなブレーキング時、コーナリング時、加速時にも車体をほぼ水平に保つ。その結果、ステアリングレスポンスの精度が高まり、スポーティな走行時におけるコントロール性が向上。このような状況では、アクティブサスペンションが各ホイールの荷重をバランスよく分散し、ほぼ完璧なグリップ性能を確保する。

通常の走行時、とくに凹凸のある道路を走行しているときに、アクティブサスペンションは車体の振動をほぼ完全に中和。アウディドライブセレクトを介してカーブティルト、スタート、およびコンフォートブレーキ機能を有効にすると、サスペンションがピッチングとローリングを補正し、加速感を軽減する。アクティブサスペンションには、車両が停止しているときに乗降をサポートするエントリー機能も有する。この機能では停止時の車高に応じて、数秒のうちに55~77mmの範囲で車高を上昇することが可能だ。

アウディe-tron GT

また、オプションで以前のAudi e-tron GT quattroよりもダイレクトなステアリングレシオを採用した、オールホイールステアリングを用意。これにより、低速時のステアリング操作に必要な力が軽減される。このシステムは、スピンドルドライブを使用してリヤホイールを最大2.8度回転させる。約50km/hまではフロントホイールと反対方向に操舵することにより、俊敏性と操縦性が向上。約80km/hからはフロントホイールと同じ方向に操舵することにより、安定性が向上する。50~80km/hの間では、運転状況に応じてリヤホイールの操舵方向をフロントホイールと同じ、または反対方向に調整。オールホイールステアリングにより、最小回転半径が約0.6m減少する。

バッテリーについては、重量を削減すると同時にエネルギー密度を高めた。エネルギー容量が増加したにもかかわらず、HVバッテリーの重量は9kg削減され、総重量は625kgとなった。HVバッテリーの総容量は105kWh(正味容量97kWh)。さまざまな改良に加え、2層式冷却プレートを最適化することにより、33個のセルモジュール全体のエネルギー容量が12%増加している。各モジュールは12個のポーチセルから構成され、柔軟性の高いアウターケースに収められている。セル自体の冷却システムも改良した。

アウディe-tron GT

これにより、素材やセパレーターの変更、セルの化学構造の変更と相まって、セルのエネルギー密度が高まっている。新しいAudi e-tron GTシリーズの回生システム(回生ブレーキ)から得られるエネルギーも、従来の290kWから400kWに増加。ドライバーはMMIを介して、回生システムを手動または自動に切り替えることができる。また、シフトパドルを使用して、回生レベルを3段階で変更できる。

さらに、個々のセル内の電流フローを増加させることで、最大充電電流と放電電流を400Aまで増加させた。セル化学構造を変更するだけでなく、ポンプとバルブの切り替え制御の改善と洗練されたプリコンディショニングシステムの採用により、さらに最適化されたインテリジェントで予測的なサーマルマネージメントシステムを取り入れたことで、充電時のパワーフローが増加。ブースターコンバーターを一体化した新設計の充電システムは重量が2.3kg削減され、バッテリーから最終負荷への電圧変換ステージと呼ばれる機能を提供することで、充電性能の向上に貢献している。

アウディは電気自動車の最大充電出力を、初期のモデルの50kWから320kWへと増加させてきた。理想的な条件下では、Audi e-tron GTシリーズのHVバッテリーは急速充電(HPC)ステーションを利用すると、18分で10%から80%まで充電することができる。また、10分間の充電で最大280km走行することが可能。プラグ&チャージ機能を搭載することにより、充電ケーブルを差し込むと互換性のある充電ステーションを自動的に認証して充電が開始される。

新しいHVバッテリーは以前のバッテリーと比べて急速で充電することができる状態が増え、気温が低いときでもより早く高出力ができる状態に到達し、15℃という低温でも非常に高い充電性能を実現している。これにより、サーマルマネージメントシステムのエネルギー要件をさらに低減し、より簡単に理想的な急速充電を行うことができる。オプションとして、最大22kWでAC(交流)充電することも可能だ。

アウディe-tron GT

今回初めてアウディバーチャルコックピットプラスには、バッテリー温度、急速充電予測、プレコンディショニング状態など、HVバッテリーの現在の動作状態に関する包括的な情報が表示される。アウディ独自のグラフとアイコンを使用して、現在可能な充電出力とHVバッテリーの現在の温度を表示。アウディバーチャルコックピットプラスは、急速充電ステーションを含むナビゲーションが有効になっている場合、プレコンディショニングの状態も表示する。これにより、ドライバーは充電時の予測パフォーマンスを事前に確認することができる。

4つの最適化された冷却回路で構成されるサーマルマネージメントシステムは、バッテリーおよび駆動システムのコンポーネントを理想的な温度に保つ。このシステムは外気温に応じてバッテリーを事前に冷却または加熱し、急速充電できる状態にする。標準装備されるヒートポンプはエネルギー効率の高いエアコンディショナーにより、とくに冬季における一充電航続距離を伸ばす。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
新型エルグランドがいよいよe-POWERで登場!? 「EVの雄」日産のジャパンモビリティショー2025は電動モデルが盛り盛り
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表
more
コラム
ワンオフのパーツに錆発生! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その7】
「急速充電器少なくね? だからEV増えないんだよ」はちょっと違う! EVの基本は普通充電と心得るべし
テスラキラーとまで言われたがどうなった? ソーラーパネルが注目の「エジソンフューチャー」のいま
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
生活に寄り添う電動モビリティがてんこ盛り! ジャパンモビリティショー2025のスズキのブースは楽しいぞ
EVだけじゃなく水素でも世界をリードする! 「ヒョンデ」がジャパンモビリティショー2025で新型ネッソを本邦初公開
軽自動車市場参入を表明したBYDの軽EVはスライドドアのスーパーハイトワゴン!? 注目モデルが目白押しなジャパンモビリティショー2025のBYDブースは要注目
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択