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「アバルト・500e」最終選考へ……日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベストカー」決まる[2023.11.08]


TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
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フィアット・500e(photo=ステランティス)

去年のイヤーカー「日産・サクラ」とは趣向の違う趣味系EV
ノミネートEV自体は全7台だが日本車がない

【THE 視点】日本カー・オブ・ザ・イヤー(JCOTY)実行委員会は11月3日、一次選考の結果として「10ベストカー」を発表した。今回発表された車両は、2022年11月1日〜2023年10月31日の間に発表・発売されたノミネート車両34台から、10台に絞り込んだもの。選考委員60名が選出した。

選ばれた10台は以下の通り。

・「スバル・クロストレック」
・「トヨタ・アルファード/ヴェルファイア」
・「トヨタ・プリウス」
・「日産・セレナ」
・「ホンダ・ZR-V」
・「三菱・デリカミニ」
・「アバルト・500e」
・「BMW・X1」
・「マセラティ・グレカーレ」
・「フォルクスワーゲン・ID.4」

この10台の中にEV(PHEVを除く)は、「アバルト・500e」と「フォルクスワーゲン・ID.4」の2車種となる。「アバルト・500e」は10月28日に発表されたばかりのモデルで、「フォルクスワーゲン・ID.4」は、2022年11月22日の発売からおよそ1年が経ち街中でも見かけるようになった。本媒体執筆陣の一人である生方氏の愛車でもある。

昨年は「日産・サクラ」および「三菱・eKクロスEV」が「日本カー・オブ・ザ・イヤー」「K CARオブ・ザ・イヤー」を受賞し、EVも一台のクルマとして評価が得られることを証明した。今年もEVの受賞を期待するが、電動車系ではHV・PHEVの両方をラインナップに持つエコカーの元祖「プリウス」や、シリーズハイブリッドモデル「e-POWER」を用意する「セレナ」などがノミネートされており、最終選考までは蓋を開けてみなければわからない。

ちなみにノミネート車両34台の中には以下の5台のEVもあった。

・「アウディ・Q4 e-tron」
・「BYD・アット3」
・「BYD・ドルフィン」
・「メルセデス・ベンツ・EQE SUV」
・「メルセデス・ベンツ・EQS SUV」

日本製のEVがリストにないことは残念である。しかし、上記5台のEVを差し置いて発表されたばかりの「500e」が「10ベストカー」に残ったことは興味深い。昨年の「サクラ」は庶民派のEVであることが評価されたわけだが、「500e」はその対局にある趣味系のEVと言える。それだけ選考委員の心を打ち抜くパッケージングの魅力と楽しい走行性能を持ち合わせているということなのだろう。いずれにせよ、昨年に続きEVが評価されていることは嬉しい限り。ちなみに「ID.4」がどんなモデルであるかは、生方氏の連載をぜひ確認してほしい[詳細はこちら<click>]。

「カー・オブ・ザ・イヤー」系のものは、他にも日本自動車殿堂が主催する「2023-2024日本自動車殿堂カーオブザイヤー」と、日本自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)主催の「第33回RJCカーオブザイヤー」もある。こちらでもEVが受賞することを期待したい。

日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考会は12月7日に開催され今年の1台が発表される。
(福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

アバルト・500e

アバルト・500e

フォルクスワーゲン・ID.4

フォルクスワーゲン・ID.4

アウディ・Q4 e-tron

メルセデス・ベンツ・EQS SUV

メルセデス・ベンツ・EQE SUV

BYD・アット3

BYD・ドルフィン

★★「空飛ぶクルマ」専用の充電設備を開発
……「空飛ぶクルマ」のスカイドライブと関西電力は、「大阪・関西万博」で運用する機体向けの充電設備を共同開発する。高電圧・大電流の超急速充電設備となるとのこと。

★半分電動のピックアップトラック「ラム1500リチャージャー」登場
……ステランティスは、ピックアップトラックの「ラム1500」の新型を発表した。V6ガソリンエンジンを発電専用とし、電気モーターで前後輪を駆動する「シリーズハイブリッド」方式を採用した。プラットフォームは、ステランティスのEV用の「STLA」を使用している。

★新築マンションへのEV充電器設置を加速
……テラモーターズとエネチェンジは、それぞれ大東建託と連携し、賃貸向けにEV充電器の設置を推進する。大東建託は、都市部向け「個別設置型」EV充電器を販売開始。マンションのオーナーに充電器の導入を提案する。

★澁澤倉庫、引っ越し業務にEVバン導入
……グループ会社の澁澤陸運が、BYDのEVバンを引っ越し業務に投入した。梱包資材の配送・回収用として活用している。

★駅伝中継車にFCEVバス
……CBCテレビは、「第63回中部・第53回北陸実業団対抗駅伝競走大会」<11月12日(日)開催>に燃料電池中継車(FCEV)を使用すると発表した。車両は小型バス「トヨタ・コースター」を改造したもの。

★テラモーターズ、インド事業を強化
……子会社のテラモーターズ・インドと、現地のタクシー業界の車両管理サービスを展開するSNM Cabsが業務提携した。SNM Cabs専用の充電ハブを開発し、ドライバーと利用者双方の利便性の向上を目指す。

★ガソリンが値上がり
……EV充電スタンド情報のゴーゴーラボは、11月6日(月)時点でのレギュラーガソリン価格(全国平均)が169.2円となったと発表した。先週に比べて0.3円、9週間ぶりに値上がりとなったという。なお、ハイオクは180.2円、軽油は147.4円。

★「フィアット・500e」の購入を50万円サポート
……ステランティス・ジャパンは、「ブラックフライデー」に合わせたキャンペーンの第1弾として、合計286名に最大150万円分の新車購入クーポンを進呈する。応募は11月8日(水)〜10日(金)の期間。「フィアット・500e」も対象で、50万円分のサポートを受けられる。

デイリーEVヘッドライン[2023.11.08]

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