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「EQE SUV」を含むEQシリーズは現時点で最も秀逸で“ベンツらしい”モデル[メルセデス・ベンツEQE SUV試乗記]


TEXT:西川 淳 PHOTO:小河原 認、メルセデス・ベンツ日本
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メルセデスはBEVとの一番相性が良い

それどころかメルセデスベンツという乗用車ブランドにおいては、もはやBEVだけでもいいのでは?と思えるようになってきた。日本で最も売れている輸入車ブランド、とは言っても、その販売台数はせいぜい年間五万台レベルで、たとえそれが全て半ば強制的にBEVになったからと言って社会的な問題になるとは思えない。もとよりエンジンのフィールに魅力のあるブランドではなかった。エンジンを目的にベンツを買う人などいなかったはず。であれば、トータルの性能や機能がその時代において最も秀逸で“ベンツらしい”モデルを選ぶことが理にかなっていると思う。それが今、(エンジン付きのモデルよりも)BEVのEQシリーズだということだ。(エンジンが魅力の一つであった)BMWやフェラーリが全面的にBEVになる、という話とはそもそも筋が違うだろう。

そんなメルセデス・ベンツでさえも予定通り2030年に全てBEVは難しいとトップが漏らし始めた。要するにそんな期限を供給元はもちろん、国や地域を代表する組織が決めたり推奨したりする方がおかしいというだけのこと。メーカーはその時代における最高の“ブランド・オリエンテッド”なクルマを作ればいい。その先は本来、ユーザーの選択にかかっているだけだ。特にプレミアム以上のブランドにとっては。

<了>

メルセデス・ベンツ EQE 350 4MATIC SUV ローンチエディション

全長:4,880mm
全幅:2,030mm
全高:1,670mm
ホイールベース:3,030mm
車両重量:2,630kg
前後重量配分:前1,310kg、後1,320kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:208Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:528km(WLTCモード)
最高出力:215kW(292ps)
最大トルク:765Nm
フロントモーター最高出力:71kW(96ps)/2,682-16,031rpm
フロントモーター最大トルク:251Nm/0-2,682rpm
リヤモーター最高出力:144kW(196ps)/2,662-15,913rpm
リヤモーター最大トルク:514Nm/0-2,662rpm
バッテリー総電力量:89kWh
モーター数:前1基、後1基
トランスミッション:電動パワートレイン eATS
駆動方式:AWD
フロントサスペンション:4リンク式エアサスペンション
リアサスペンション:マルチリンク式エアサスペンション
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前後265/40R21
最小回転半径:4.8m
荷室容量:520〜1,675L
車両本体価格:13,697,000円

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