コラム
share:

フォーミュラEは進化している。ピュアEVのレーシング・シーンに高まる期待。ロンドン観戦記その3


TEXT:小川フミオ
TAG:

フォーミュラEの今季最終戦を観戦した小川フミオは、ピュアEVのレーシング・シーンへ期待を高めている。それは東京での開催があることだけではなく、地球環境維持へ、マシンとチームが進化しているからだ。

サステナビリティをテーマにしたフォーミュラE

フォーミュラEにおいては、サステナビリティ、つまり地球環境維持が重要なテーマとされている。ゆえに、このレース開催が発表さたとき、私はおもしろい!と思ったし、世界中に同じことを思ったひとが多かった。

あいにく、レースがおもしろくないとか、内容をくさすような発言が、現役レーシングドライバーから出ているとの報道もあり、初期の熱に水がさされたかたちになってしまったのも事実。

でも、継続は力なりの言葉どおり、2023年のシーズン9は、ジャガーTCSレーシングと、エンビジョン・レーシングの首位争いもあって、大きな盛り上がりを見せてくれた。

とくに私が出かけたロンドンEプリ(グランプリでなくイープリ)では、上記ふたつの英国のチームの競り合いで、多くの観客が詰めかけたようだ。

来季は新体制でのぞむジャガー

はたして、2023年7月30日の最終戦では、ジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスを抑えて、エンビジョン・レーシングのニック・キャシディが1位を手中に収めた。

それによって、2022−23年のフォーミュラEにおける選手権は、エンビジョン・レーシングのものとなったのだった。ジャガーには残念な結果でシーズンを終えた。

でも(といえばいいのか)、来季のジャガーTCSレーシングは、これまでナンバーツーを務めていたサム・バードを放出。上記のニック・キャシディ(下の写真)と契約を交わしたのだった。

これによって、シーズン10(2023−24年)のフォーミュラE選手権において、ジャガーTCSレーシングは、エバンスとキャシディという2人のニュージーランド人ドライバーを抱えることになる。

「ニック・キャシディのチームへの加入を発表できたことを嬉しく思います。彼が日本でレースをしていた頃からずっと注目していました。 フォーミュラEに参戦して以来ますます力をつけており、2023年シーズンの活躍は非常に目覚ましいものでした」

チームプリンシパルのジェイムズ・バークリーはこのような談話を発表し、「最も強力なドライバーラインアップを擁して新シーズンに臨む」としている。

いっぽう、英国では、BEVの売れ行きがけっこうよく、2023年前半の乗用車販売の5台に1台が電気で走るモデルだったとか。そんなことも、フォーミュラE人気を後押ししている、とする英国のメディアもある。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
ロングホイールベース化で後席が7シリーズ並! BMW 5シリーズ 「i5 eDrive35L」と「525Li」に「Exclusive M Sport」を追加
中国専売EV第2弾はクロスオーバーSUV! スポーティなクーペ風スタイリングがマツダらしい「EZ-60」を上海モータショーで発表
上海モーターショーで見えたトヨタのマルチパスウェイ! フラッグシップEV「bZ7」とレクサス新型「ES」を同時発表
more
コラム
超高出力の急速充電器による短時間チャージも見どころ! フォーミュラEは量産車への技術転用に直結するいまどき珍しいレースカテゴリだった
やっぱりEVの値落ちは激しい! エンジン車と残価率を比べるとEVを買いづらい理由が見えてくる
バッテリー容量が変わらないのに航続距離が伸びる謎! エンジン車とは違うEVならではの「持続進化」とは
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択