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一番BEVがふさわしいブランド
もちろん細かい気になる点はあった。ハンドルの左右による問題なのか、ドリンクホルダーに手を伸ばすたびに指紋認証に触れてしまうし、ハンドルの各種操作系もデザインはいいけれど使い勝手に優れるとは言い難い。デザイン性よりも使い勝手といった機能性を重視することがメルセデス伝統の“高級”ではなかったか。
ここ数年のメルセデスはデザイン性においてジャーマンプレミアムの中はおろか英国の老舗高級ブランドにも匹敵するラグジュアリーさを実現している。顧客にとっては嬉しいことだけれども、その一方で使い勝手に疑問のある点も増え出した。
もっとも、音声認識などの正確性は世界トップレベルに達している。デザイン重視の先には、そういう技術の提供を見込んでいたのかもしれない。
メルセデス・ベンツの乗用車、特にEクラス以上の高級モデルは、もはや全てBEVでもいいかもしれない。そもそもメルセデスのエンジンに官能性は乏しかった。心に響くエンジンが欲しければAMGを選べばいいのだ。ここ10年で最高のメルセデス・ベンツ乗用車、EQS SUV に乗って、真剣にそう思った。
メルセデス・ベンツ EQS450 4MATIC SUV
全長:5,135mm
全幅:2,035mm
全高:1,725mm
ホイールベース:3,210mm
車両重量:2,900kg
前後重量配分:前1,400kg、後1,500kg
乗車定員:7名
交流電力量消費率:221Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:593km(WLTCモード)
最高出力:265kW(360ps)
最大トルク:800Nm(81.6kgm)
バッテリー総電力量:107.8kWh
モーター数:前1基、後1基
トランスミッション:電動パワートレイン eATS
駆動方式:AWD
フロントサスペンション:4リンク式
リアサスペンション:マルチリンク式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前後275/45R21
最小回転半径:5.1m
荷室容量:195〜2,200L
車両本体価格:1,542万円
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