ニッケル比率を高めた新設計のバッテリーを搭載
新型バッテリーは構造から見直されており、化学的性質が異なる102個のセルと17個のモジュールを内蔵。電池の組成は、これまでのニッケル60%、マンガン20%、コバルト20%からニッケル比率を高め、ニッケル80%、マンガン10%、コバルト10%となった。このことで、エネルギー密度が向上し、電池寿命が延長されたとのことだが、レアアースの使用比率が下がったことはコスト面でも好影響がありそうだ。
また、温度調節と急速充電用にヒートポンプを標準装備しており、バッテリー容量が増加したものの充電時間は増加せず、100kWの急速充電を使用すると、30分以内に20%から80%の充電が可能という。
シトロエンは、Cセグメントに2つのBEVを揃える数少ないメジャーブランドで、電動化への勢いは欧州でも指折り。今回Ë-C4およびË-C4 Xに、従来からの「ライブ」、「フィール」、「フィールパック」という航続距離360km仕様に加え、強化版「シャイン」が追加されたことで、予算やライフスタイルに合わせた顧客の選択肢はさらに広がった。
既にC4は強豪ひしめくコンパクトBEVの中で欧州5位のセールスを挙げているというが、今後はさらなる販売拡大が期待できるだろう。そうした勢いに乗って、Ë-C4 Xの日本での展開に期待したいところだ。
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