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ジープはEV時代をどう生き抜く?電気のチカラは4×4に変革をもたらすか


TEXT:小川フミオ
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ジープ ラングラー マグニトー 3.0 コンセプトのボンネット
大排気量エンジンに変わるのは?

マイロ氏が手がけたラングラー・ルビコンには「392」(キュービックインチ)という6.4L V型8気筒搭載モデルがある。

ジープの熱心なファンがいまも大排気量エンジンを好むのは事実です、とマイロ氏は前置きしたあと、今後の方針について言及する。

「でかいエンジンのクルマを買うなとは言えません。しかし、将来は排ガス規制がますます厳しくなりますから、多気筒エンジンを作り続けるのは、ますます厳しくなるでしょう」

水素や、eフューエルなどの可能性も、各国で取り沙汰されている。ジープではどうだろう。

「先進技術にはつねに目配りしていきます。現時点ではそういうものはありませんが、だからといって、将来も使わないということではありません」

じっさい、マグニトー3.0の走りのよさは、別の原稿で書いた試乗記のとおり。強大なトルクゆえ、やりすぎ感はあるものの、無音でオフロードを踏破していくという希有な体験を提供してくれた。

もちろん、ジープがピュアEV化を進めるのは、いくら1,000Nm超えの大トルクがあるといっても、従来の大排気量エンジンの代替でない。マイロ氏は言う。

「今回の試乗でも、美しい自然に多大なるリスペクトを払いながら行動しています。マグニトー3.0はもちろん、ルビコンだって、4×eの電動モードにすれば排ガスは出ないし、騒音もありませんし」

ジープの量産モデルがどのようなかたちでピュアEV化されるか。ドアももたない2座のマグニトー3.0コンセプトは大きなヒントにはなりそうにないが、こんな可能性もあるという意味では楽しい。

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