ニュース
share:

ファルケンのEV専用タイヤ「e.ZIEX(イージークス)」、2023年3月欧州で販売開始


TEXT:烏山 大輔
TAG:

ファルケンタイヤはEV専用の新製品「e.ZIEX」を2023年3月に欧州で販売を開始する。「e.ZIEX」は航続距離を最大限に伸ばすため、転がり抵抗を抑え電費を向上させるために設計されたタイヤである。昨年5月にドイツで開催された「The Tire Cologne2022」で初公開された。

e.ZIEXは、住友ゴムグループがこれまでに開発した中で最高レベルの低電費性能を誇るタイヤの一つだ。販売開始時は17~21インチの11サイズで展開する。2024年にはサイズを追加し、より幅広いラインナップとする予定である。

独自の材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を使用

「ADVANCED 4D NANO DESIGN」は、相反性能であるタイヤの三大性能(低燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性能)を高い次元で両立するための技術。ナノからミクロンレベルまで、ゴムの内部構造を連続的かつ鮮明に解析し、シミュレーションすることが可能だ。この技術を使用し、低電費性能とグリップ力の両方を向上させるゴムの配合を開発した。

またサイドウォールに近いショルダー部分のトレッドの幅を狭め、タイヤの輪郭を最適化し、路面との接地圧を均等化し耐荷重性能を向上させた。これによりウェットコンディションとドライコンディションの両方でタイヤのグリップレベルが向上し、タイヤが均一に摩耗することでタイヤの寿命を延ばすことができる。

走行時の快適性の追求

EVはエンジン音がしないため路面やタイヤからのノイズを感じやすいと言われている。EVの走行時の快適性を追求した「e.ZIEX」は、シームレスで連続したサイプエッジの接触により、タイヤのノイズレベルを大幅に低減している。これは、先進のオフセットトレッドグルーブ配置によって実現された。ファルケンの最先端技術であるSILENT COREも、タイヤのノイズを低減するために機能しており、タイヤ内部のポリウレタンフォーム層が、e.ZIEXの空洞共振を大幅に低減する。

e.ZIEXは、EUの暫定的なラベル分類により、燃費が「A」、ウェットグリップが「A」、騒音が69dBで「A」といずれも最高ランクに分類されている。

まずはEVの発売が続いている欧州での販売開始とのことだが、日本での取り扱い開始も期待したい。EV専用タイヤは交換時の購入コストが高いとの声もあるので、価格設定によってはEVオーナーの維持費を助けるタイヤになるかもしれない。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
「BEVですか?」→「マルチパスウェイです」を徹底するトヨタ! EVにこだわらない姿勢で今後も世界で支持される予感がビンビンに伝わってきた【ジャパンモビリティショー2025】
新型エルグランドがいよいよe-POWERで登場!? 「EVの雄」日産のジャパンモビリティショー2025は電動モデルが盛り盛り
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献
more
コラム
作る電力と走らせる電力を何で生み出すか? EVのエコ度は国と地域で大きく変わる!
1000馬力オーバーもザラなEVだけどそれって本当に必要な価値? 馬力じゃなくて本当に見るべき性能とは
早くも大幅進化を遂げたBYDシール! ガチライバルのテスラと徹底比較してみた
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
見どころはスーパーワンプロトタイプだけじゃない! 全メーカー中でもっともモビリティショーしていたホンダは陸・海・空に加えて宇宙にも進出か【ジャパンモビリティショー2025】
スーパーオートバックスかしわ沼南に90台のEVとオーナーが集合してゆる〜く懇親! 「EV MEET 2025 AUTUMN」を開催
EVらしさをなるべく廃したスタイリングで乗り換えを自然に! スズキが軽EVコンセプトカー「Vision e-Sky」で考えたのはEVであることを気づかれないことだった【ジャパンモビリティショー2025】
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択