EVヘッドライン
share:

三菱ふそう、小型EVトラック「eキャンター」を発売……デイリーEVヘッドライン[2023.03.13]


TEXT:福田 雅敏、ABT werke
TAG:

車体価格は最高2,005万800円
中国CATL製のバッテリーを搭載

【THE 視点】三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、昨年モデルチェンジした小型トラック「キャンター」に量産の電気自動車(EV)モデル「eキャンター」を追加し、3月9日より受注を開始したと発表した。

2017年に国内初の量産型小型EVトラックとして発売した「eキャンター」は、今回シャシーラインナップの大幅な拡大に加え、多様なビジネスケースに対応可能な航続距離を持つ新型モデルへと進化した。

モーターを後軸に統合したMFTBC独自開発のモーター一体型駆動装置(イー・アクスル)を採用、ドライブトレインをコンパクトな構造にすることで、従来モデルの1型式から合計28型式のシャシーラインナップに展開が可能となった。

動力取り出し装置(ePTO)も新たに採用し、ダンプ/キャリアカー/脱着車/リアクレーン/ゴミ収集車といった架装にも対応する。またホイールベースの長さに応じてバッテリーを1個(41kWh)から最大3個(124kWh)まで搭載可能なモジュール式バッテリーを採用、車種に応じて99kmから最大324kmまでの航続距離を実現した。

価格も今回発表され、税込1,370万500円(41kWh)〜2,005万800円(124kWh)となる。先代の価格は発表されないままだったが、81kWhのバッテリーを搭載しおよそ2,000万円と伝えられていた。

今回、バッテリー販売数世界一の中国CATL社のバッテリーを採用したことは大きい。それゆえ車体の1/3がバッテリーのコストと言われるEVで、大幅なコストダウンが可能となったものと思われる。それでも価格はエンジン車のおよそ2倍と割高感はあり、補助金の設定額次第で販売台数に大きく影響しそうである。

先日発表の「いすゞエルフEV」の車両価格は発表されていない。ユーザーは、「エルフEV」の価格次第で、「eキャンター」とどちらにするか悩むことになるだろう。「eキャンター」は、これまでにグローバルで約450台、累計760万km以上を走行した実績を持ち強みになるかもしれない。
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

★★三菱、今後5年間でEV9車種を含む16車種を投入と発表……2030年までに15GWhのバッテリーを調達

★★ファルケン、欧州でEV専用タイヤ「e.ZIEX」を発売……転がり抵抗と騒音を低減詳細はこちら<click>

★コマツ、電動マイクロショベル「PC05E-1」をホンダと共同開発……着脱式バッテリー「ホンダ・モバイル・パワー・パック e:」を採用、「第13回 国際スマートグリッドEXPO」(東京ビッグサイト(東京都江東区)/2023年3月15日(水)~3月17日(金))のホンダブースに出展予定

★京都大学、高温超伝導モーターの室温運転に成功……イムラ・ジャパンや三菱重工と共同開発、小型・軽量の高効率モーター実用化へ道筋

★ブレンボ、「オートアフターエクスポ2023」にEV用ブレーキを出展詳細はこちら<click>

★ステランティス、「STLA ラージ」プラットフォームを使用するEVの組み立てを、伊カッシーノ工場に割り当て……アルファロメオ「ジュリア」「ステルヴィオ」の製造工場

★旭化成傘下のセルガード、米リチウムイオン・バッテリー企業C4Vと提携……次世代の高性能・高電圧バッテリーセルを開発

★BMW、2022年の純利益が前年比49.1%増の1万8,582ユーロを達成……EVの販売台数は107.7%増加、納入台数の9%を占める

★日産、岐阜県岐阜市と連携協定……日産電動化アクション「ブルー・スイッチ」施策で連携、災害時にEVを電源車として提供するなど

★フォーミュラEチームのDSペンスキー、FIAの三ツ星環境認定を取得

★成田空港で関係者向けEV・PHEVの試乗会を実施……「三菱・ミニキャブ・ミーブ」など7車種の用意のほかEVトラックも展示、3月16日(木)〜17日(金)に成田空港敷地内施設にて

★三井物産、ノルウェー水素タンク企業ヘキサゴンプルスに出資……燃料電池車「FCEV」の需要増を見据え転換社債を引受け

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
「58協定」未加入国のクルマを日本で売るのは難しい! なのに未加入のアメリカや中国のクルマが日本で売られるカラクリとは
20万円も高かったのに20万円安くしか売れない! EVの将来はリセールバリューの向上努力にアリ!!
more
ニュース
これまでに40万人が参加したeモータースポーツイベント! 「Honda Racing eMS 2025」の開催が決定
ついに「コルベットがEV」に!? 2種類のコンセプトカーでシボレーが未来のハイパフォーマンスカー像を描く
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
more
コラム
4つ輪エンブレムじゃなく「AUDI」! VWは「ID.UNYX」! ワーゲングループが中国のZ世代獲得に動く!!
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル
EVのネックのひとつは重量! その大半はバッテリー! ではなぜバッテリーは重いのか?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
日本のEV普及の鍵はやっぱりインフラ! マンション全274駐⾞区画に充電コンセントを導⼊したら住民がEVに興味を持った
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択