#MINI
TEXT:TET 編集部
BMW/MINIディーラーに150kW級の超急速充電器を設置! powerXアプリで実質「全EVユーザーが無料利用」の大盤振る舞い

CHAdeMOを全EVオーナーに開放 大型蓄電池の製造・販売やEVチャージステーションのサービス展開を行っているパワーエックスは、モトーレン神戸が運営するBMW正規販売店「Kobe BMW ハーバー神戸支店/MINIハーバー神戸」に、蓄電池型の超急速EV充電器を設置したことを発表した。これは、BMW・MINI販売店では初の設置事例となる。今後は全国各地のBMW・MINI販売店のうち、数十店舗に同様の充電器を設置していく予定だというが、注目すべきはその利用対象者がBMW・MINIオーナーに限定されないということだ。 設置されたパワーエックス製の蓄電池型超急速EV充電器「Hypercharger Standard」は、通常時の連続最大出力でも120kWという高スペックだが、ブーストモードを使用すればさらに30kW出力が高まり、最大150kWの出力を10分間にわたって得ることができる。充電可能台数は2台だ。 先述の通り、今回「Kobe BMW ハーバー神戸支店/MINIハーバー神戸」に設置された蓄電池型超急速EV充電器を皮切りに、今後、全国BMW・MINI販売店に設置が進められるパワーエックスの充電器。利用はBMW・MINIのEVオーナーに限定するのではなく、CHAdeMO規格の充電に対応したEVを所有するすべてのオーナーに開放されるのが嬉しい。 利用にあたってはパワーエックスが運営するそのほかのチャージステーションと同様に、「PowerXアプリ」の使用が前提となる。充電料金は充電した電力量に応じた従量課金制が採用されているものの、当面の間は「Try! PowerX」と呼ばれる利用促進キャンペーンにより、充電料金が実質無料となっている点が見逃せない。さらに、PowerXアプリに備わる事前利用予約機能で効率的に充電器を利用できるので、財布にも時間にも優しいのが特徴だ。 パワーエックスは今年5月に「麻布台ヒルズ」へ同型の蓄電池型超急速EV充電器を設置し、「BMW Destination Chargingプロジェクト」の一環として運用を開始している。今後はBMW・MINI販売店への充電設備の導入を通じて、EVユーザーにとって便利で安心できる充電インフラの整備に貢献していきたいとしている。

TAG: #BMW #MINI #パワーエックス #超急速充電器
TEXT:TET 編集部
BEV販売台数が100万台に到達! MINIは新型予告! BMWグループ「2024年第1四半期の販売台数」を発表

BMWグループのBEVは対前年比27.9%の成長 BMWグループは2024年第1四半期におけるグローバルでの納車台数を発表した。全世界で対前年比1.1%増となる合計59万4671台のクルマを納車し、なかでもグループ内のBMW、MINI、ロールスロイスの各ブランドがラインアップするEVは合計8万2700台を納車。対前年比27.9%の成長を示しただけでなく、同期間中に100万台目のBEVが納車されるなど、同グループのBEVに対して顧客の関心が高まっていることを示す結果となった。 BMWグループに属する各ブランドの内燃機関(ICE)、PHEV、BEVを含む合計納車台数は先に述べた通り59万4671台だ。表1の地域別納車台数で示す通り、とりわけ欧州市場で対前年比5.5%増の22万7784台を記録しており、安定した成長を遂げている。BMWグループ曰く、ハイエンド・プレミアム・セグメント車の販売においても、前年同期比21.6%増という大幅な伸びを記録しているという。なかでもBMW7シリーズは、グローバル市場でも顕著な伸びを示し、前年の第1四半期と比べて2桁成長を達成したという。 ただし、地域別で最大の納車台数を誇るのはアジアで、前年同期比マイナス2.8%ながら24万4026台を記録した。そのうち中国だけでもアジアの76.8%を占める18万7452台が納車されているのだから驚異的だ。 これはグローバルの納車台数と比較して、約3台に1台は中国に納車されていることを意味する。ちなみに、BMWグループのお膝元であるドイツでは6万1976台、米国では9万844台という実績なので、いかに中国がBMWグループにとって重要なマーケットなのか、この数字だけでもお分かりいただけるだろう。 それでは、BMWグループに属するBMW、MINI、ロールス・ロイスの各ブランド別納車台数を表2にまとめたので、詳しく見ていこう。 2024年第1四半期、BMWブランドはグローバル市場で前年同期比2.5%増となる53万1039台を販売した。とりわけBEVの販売が好調であるといい、7万8691台を売り上げ、前年同期比でプラス40.6%の成長を記録した。 BMWの車種ラインナップを公式サイトでご覧いただければ一目瞭然だが、BEVおよびPHEVが一部車種を除いてICEと並んで動力源を選択するような形でほぼ全車に設定されていることがわかるが、グローバルではとくにi4、iX3、iX1、iX、i7の需要が高いそうだ。3月には新型iX2がデビューしているし、5シリーズもBEVモデルのi5を含む4種類のドライブドレインを用意し、高い人気を誇っているという。 一方、まだまだBEVモデルは少ないものの、走りの良さで世界中のエンスージアストから支持を集めるBMWのMモデルも引き続き好調なようで、前年比プラス3.6%の成長となる4万8110台が納車されている。人気を支えるのはM2、M3セダンなどのハイパフォーマンスモデルと、M760eやi5 M60などの派生モデルなのだそうだ。 さて、ブランド別の納車台数に話を戻し、続いてはMINIだ。2024年第1四半期は6万2107台のMINIが全世界に納車された。前年比ではマイナス9.4%となったが、現在MINIは新型モデルの投入とモデルチェンジを控えているから、そのことがセールスにも影響したというのが合理的な見方だろう。 既報の通り、今年に入りMINIカントリーマン(旧クロスオーバー)が新型に移行したし、数か月後にはMINIクーパーが電動モデルおよび内燃エンジン搭載車としてデビューを控えている。第2四半期以降は一転して大幅なセールス増が期待できるかもしれない。 ロールス・ロイスはどうか? 四半期で50万台以上を売り上げるBMWグループにあって、台数こそ少ないものの、そのブランド力は健在で1525台を記録している。少量生産かつ趣味性の高いブランドだから、この数字で優劣は判断しかねるものの、あれだけの高価格帯モデルが3か月の間に1500台以上も売れるのだから恐れ入る。 最後に、クルマに搭載される動力源別のセールス内訳についてみていこう。どの地域でどの動力源が何台納車されたかまでは公表されていないので、あくまでもBMWグループ全体の数字としてまとめたものが表3となる。 まず先述した通り、BMWグループ全体での2024年第1四半期実績は、59万4641台だ。この数字にはガソリンとディーゼルをまとめた内燃機関のICE、プラグインハイブリッドのPHEV、バッテリーEVのBEVという異なる動力源すべてが含まれる。 BEVとPHEVに限定すると、12万2616台が納車され、それは全体の20.6%に相当する。さらに、この数字からBEVだけを抽出すると、8万2700台、シェアにして13.9%という値が導き出される。つまり、BMWグループとして2024年第1四半期に販売された車両のうち、5台に1台はBEVないしはPHEVであり、7〜8台に1台はBEVということになる。 BMW愛好家は「バイエルンのエンジン屋」などと表現して称賛するし、日本においてはMINIクーパーのゴーカートフィーリングと弾けるエンジンがドライバーを魅了し続けているが、グループ全体を俯瞰してみれば、思いのほかEVシフトが進んでいる実態が浮き彫りとなった。 全世界にファンがいるBMWグループの各ブランドだが、BEVやPHEVでもその魅力は色褪せず人々を魅了しているからこそ、100万台を超える電気自動車の出荷につながっているのだろう。

TAG: #BMW #MINI #ロールス・ロイス #新型車情報
TEXT:TET 編集部
クロスオーバー改めカントリーマン! モデルチェンジしたSUVのMINIにBEVを追加設定

待望のBEVモデルを追加 いまや大小さまざまなラインアップを持つMINIにおいて、もっとも室内空間が広く、多用途性を感じさせるのがカントリーマンだ。「ん? カントリーマンって何?」と思う方に向けて復習させていただくと、2023年11月にそれまで日本ではMINIクロスオーバーという名で広く人気を得ていたモデルが、フルモデルチェンジを果たすと同時に、海外ネームのMINIカントリーマンへと名称を改めたのだ。 3代目となるMINIクロスオーバー改めMINIカントリーマンは、先代モデルと比較して全長で13センチ、全高で8センチ大きくなり、よりゆとりのある車内空間を作り出している。また、MINIファミリーらしい顔つきでありながら、ヘッドライトは四角基調として差別化を図り、スタイリッシュなCピラーをアクセントにしたサイドビューと、シンプルだがグラマラスなテールデザインにより、プレミアムコンパクトSUVらしい品格を纏うようになった。 そして2024年3月1日、この3代目MINIカントリーマンにいよいよBEVモデルが追加ラインアップされた。 追加されたグレード名は「E」と「SE オール4」。両グレードともエネルギー容量232Ah/66.45kWhのバッテリーを搭載しているが、モーター搭載位置とシステム出力、それに伴う航続距離が異なっている。 「E」は最高出力150kW、最大トルク250Nmのモーターを前輪に搭載し、一充電走行距離は462km。一方の「SE オール4」は最高出力140kW、最大トルク247Nmのモーターを前後輪にそれぞれ搭載する4輪駆動モデルで、システム最高出力は225kW、システム最大トルクは494Nmにもなり、0-100km/h加速も5.6秒で駆け抜ける俊足ぶり。その分、一充電走行距離は433kmと「E」に比べ6%ほど短くなる。 先行して発表されたエンジン車と同様に、インストゥルメントパネルの中央には非常に凝ったグラフィックを表示する円形有機ELディスプレイのインフォメーションパネルが設置されていて、新世代MINIの世界観を強く印象付けている。機能面ではハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能をはじめとした安全機能やアシスト機能が充実。また、BEVモデルらしく、車両に蓄えられている電力を外部に給電することが可能な外部給電機能を搭載している。 また、今回のMINIカントリーマンEおよびSEオール4の販売開始を機に、今後発表されるすべてのMINIは顧客のライフスタイルの変化に対応して、正規ディーラーでの注文受付に加え、ウェブサイトから365日24時間利用可能なプレオーダーに対応していくことが発表されている。 車両価格は、Eが税込み593万円、SEオール4が税込み662万円となり、デリバリーの開始は2024年第2四半期以降とされている。 海外ではMINIの電動化は急速に進んだものの、まだまだ日本では少数ラインアップ。それだけに、THE EV TIMES読者のなかにも上陸を待ち望んでいた方がおられることと思う。ぜひ名前も装いも新たなカントリーマンのBEVモデルに触れて見てはいかがだろうか。

TAG: #BEV #MINI #SUV
TEXT:小川フミオ
ナタリー・ポートマンがBMW“ビジョン・ノイエクラッセ”に乗り込んだ「IAA」のワンシーンを目撃!

「ノイエクラッセ」を発表したBMW、電動化の「ミニ・クーパー」で若い層へアピールするMINI、ファミリー層のルノーと、それぞれでEVあるライフスタイルを見せるなかで、環境問題に積極的なナタリー・ポートマン氏がサステイナビリティを強力発信! 「環境問題について私の意見を聞いてもらいたかったから」とポートマン氏 2023年9月にドイツ・ミュンヘンで開催された自動車ショー「IAAモビリティ」では、自動車に反対する環境団体がメッセ会場に押しかけるなど、緑の党をもつ国ならではの光景も見られた。 主催者も、環境に焦点を充てたカンファレンスを積極的に開くなど、2023年のショーがお気楽な自動車の展示会でないことをアピールしていたのが印象的だ。 そのうちのひとつが、俳優のナタリー・ポートマン氏を招いて、環境問題に取り組むことの重要性を考えるトークショー。 環境問題に積極的に発言をしているポートマン氏は「ここ(ショー)に足を運んだのは、サステナビリティについて(業界の)取り組みをみたかったし、環境問題について私の意見を聞いてもらいたかったから」と話していた。 「ノイエクラッセ」―電動化へ新解釈するBMW 映画「レオン」や「スターウォーズ」シリーズで知られるポートマン氏は、トークショーのあと、ドイツ・メーカーのブースに足を運んだ。そのうちのひとつがBMW。 オリバー・ツィプセ取締役会会長の案内で、会場におかれた「ビジョン・ノイエクラッセ」に細身のからだで乗りこんでいたのを、フォトグラファーが取り囲んでいたのがおもしろかった。 「興味ぶかかったのは、自動車産業がどこへ向かっているかと、世界のさまざまな場所で(環境問題解決のための)イノベーションが生まれているという事実です」 言葉を続けてポートマン氏は言う。 「私は(環境問題における)アクティビストと言われています。なんでそうかというと、ユダヤ人だからです。ユダヤ人の家庭では、不正義を見て、自分が出来ることがあれば、すぐに行動に移すべし、と教えられるのです」 近い将来に量産化に移るというノイエクラッセ(かつてのBMW1500シリーズなどの総称を再び使用)は、「これは新しい章でなく、まるごと新しい本を書き始めるようなもの」と、BMWの意気込みを感じさせるモデルだ。 第6世代のBMW eDriveを搭載し、バッテリーは乾電池型。従来の20%増しの密度だそうだ。充電速度も30%向上する。総合すると、効率は25%ちかく上がるという。

TAG: #BMW #MINI #ルノー
TEXT:TET 編集部
次期MINIのEV版が発表! 新型「MINIクーパー」と「MINIクロスオーバー」が世界初公開

独BMWは、フルモデルチェンジした新型「MINIクーパー」および新型「MINIカントリーマン(日本名:MINIクロスオーバー)」のバッテリー電気自動車(BEV)バージョンを発表した。実車は9月5日に独ミュンヘンで開幕するIAAモビリティ2023で公開される。 デザイン一新、航続距離は300〜400kmを確保 まず、ラインナップの核となる3ドアハッチバックのMINIクーパーは、184hp/290 Nmの「クーパーE」および、218hp/330Nmの「クーパーSE」というラインナップで登場。0-100km/h加速はクーパーEが7.3秒、クーパーSEが6.7秒と発表されている。航続距離(WLTPテストサイクル)は、40.7kWhバッテリーを搭載するクーパーEが最大305km、大容量の54.2kWhバッテリーを搭載するクーパーSEは最大402kmとなる。 直流急速充電については、クーパーEは最大75kWまで、クーパーSEは最大95kWまで対応し、残量30%から80%までおよそ十分弱で充電可能とのことだ。なお、第5世代にあたる新型MINIでは、「クーパー」の呼称はこれまでのようにエンジン出力を示すのではなく、3ドア/5ドアハッチバックおよびコンバーチブルのサブネームとなる模様。 新型MINIクーパーのエクステリアは、新たにフラップ式とされたドアハンドルや、フェンダーフレアを排したフラットなデザインが特徴。フロントグリルはこれまでの六角形から八角形とされ、表情に力強さを与えている。また、特徴的な円形ヘッドライトにはアニメーション機能も付与され、インタラクティブな体験が可能となっている。 インテリアについてはダッシュボード表面が初めてテキスタイルとされ、温かみのあるデザインとなった。コクピット中央には直径240mmの円形OLEDディスプレイが設置され、速度やバッテリーの状態など車両関連情報に加え、ナビゲーション、各種メディア、電話、天気予報などの表示が可能。さらに、アイコニックなトグルスイッチも残され、見た目はそのままに重要な機能へのショートカットとして機能するようだ。 >>>次ページ MINIクロスオーバーはより長い航続距離を実現

TAG: #MINI #MINIクロスオーバー #発売前モデル
TEXT:岩尾 信哉
次期MINIの3ドアボディの電気自動車仕様、「クーパー・エレクトリック」がティザー公開

BMWはMINIブランドに関して、去る4月に新型「カントリーマン(日本名:クロスオーバー)」のカムフラージュされた車両とスペックの概要の披露に続き、5月初旬に新型MINIの3ドア仕様の電気自動車(EV)をティザー公開した。発表が近づきつつある次期型MINIについて、3ドアBEV(バッテリー式電気自動車)である「クーパー・エレクトリック」を中心に、限られた情報から探ってみる。 EVであることを明確に表現 今回の発表では、BEVとなる3ドアMINIの呼称として「クーパー・エレクトリック」の名が与えられることが明らかにされた。これには現行の3ドアBEVである「クーパーSE」のような単一グレード(先頃発表されたコンバーチブルを除く)ではなく、後述するようにパワーと航続距離の違いによって2グレードを設定予定であることに起因するのだろう。 現行型(残念ながら日本未導入のままだが)での呼び名である「クーパーSE」の「E」は「ELECTRIC」を意味するとはいえ、多少のわかりにくさを補填する意図も感じられる。MINIの3ドアEVとして、“クーパー”というスポーティさをイメージさせる名を残すとともに、電気自動車であることを明示するために「エレクトリック」の呼称を加えたに違いない。 2020年に現行MINIに加えられたBEVである「クーパーSE」は、2022年には前年比25.5%の販売台数を達成し、4万3,000台が世界で販売された。現状ですでに路上のMINIの5台に1台が電動化モデルということになる。 2030年までにEV専売ブランドとなるMINIであれば、今回加えられた「エレクトリック」の名も、いずれは取り除かれるのかもしれない。 MINI初のドイツ生産モデル オリジナルから続くコンパクトカーとしての成功を受け継ぐ3ドアMINIの中で、BEVとして登場する「クーパー・エレクトリック」は、5代目(オリジナルミニからのカウント)となる次期MINIのティザー的役割を果たすことになる。 新型MINIに関する情報では、BEVの生産工場の変化が挙げられる。MINIの生産拠点といえば、60年以上の歴史を持つ英国オックスフォード工場が有名だ。去る3月には3ドアMINIの100万台目を世に送り出している。 いっぽう「クーパー・エレクトリック」は、生産工場をBMWのドイツ・ライプツィヒ工場として、5ドアBEVである新型カントリーマンとともに、MINI初のドイツ生産モデルとなる予定だ。 クリーンエネルギーによって稼働するなど大規模投資が実施された同工場において、BEVである2種類のMINIが、BMWグループとして初めてBMWの1/2シリーズなどと同じ生産ラインで混流生産される。すなわち、次期型のカントリーマンと3ドアのフル電動MINIはプラットフォームを共用することを意味する。

TAG: #MINI
TEXT:栁 蒼太
MINI Concept Aceman(コンセプト エースマン)が日本初上陸、3月5日まで一般公開も実施

MINIは、3月2日の“ミニの日”に「MINI Concept Aceman」(コンセプト エースマン)を日本で初公開した。このモデルはミニの将来的な姿を示すコンセプトカーである。3日から5日は一般公開される。 MINIの将来を示すモデル 昨年7月に欧州で発表された「コンセプト エースマン」は、MINIシリーズで初となるクロスオーバー・タイプの電気自動車コンセプトカーだ。MINIが将来のブランド特有のドライビング・プレジャーの決め手となると考えているデザインと、技術革新にスポットライトが当てられた。 具体的には、明快で無駄のないデザイン言語「カリスマティック・シンプリシティ」、新しいデジタル・インテリア体験、レザーやクロームのエレメントをまったく使用しない素材を利用することで、新しいMINIの幕開けを告げるものとなっている。 なお、全長4.05m、全幅1.99m、全高1.59mという、ブランドに期待されるプロポーションを備え、空力性能にも長けたボディが将来のMINIを示している。 ドライバーを迎えてくれるフロントエンド 正面から見てみる。まず目につくのが、ヘッドライトとフロントパネル(ラジエター・グリル・エレメント)だ。ヘッドライトは従来の丸型から、独自の輪郭を持つようになった。パネルの周囲は明るい表面で囲まれ、従来の六角形の輪郭はさらに洗練の度を増して八角形とされ、ユニークで印象的な光をつくり出す。なお、パネルは完全に閉じられており、上部にはマトリクスLEDユニットが組み込まれている。 通常フォグランプが装備されるあたりに位置する、赤色のメッシュ時のパーツは、スピーカーとなっている。EVはパワーユニットからの音がわずかなため、安全性能の観点から擬似的に走行音を作り出すべく、車外向けスピーカーを搭載した車種はあったが、それら以外の利用も踏まえられている。 これらのフロントパネルとスピーカーは、車両に人が近づくと前方の光によって追跡したり、音量がクルマとユーザーとの距離に連動したインタラクティブなサウンドが流れるという、カミングホーム機能に利用されている。 モダンながらも60年代を感じさせるサイドビュー サイドのシルエットは、MINIの元祖である、オリジナル・ミニのデザインを尊重している。その一方でボディ下端のワイドなサラウンド、力強いシルエットのホイール・アーチ、大径ホイール、印象的なルーフ・ラック、 アンダーライド・プロテクションなどを備えており、市街地走行に適したクロスオーバー・タイプとして、堅実でオールラウンドな特徴が強調されている。 タイヤに関しては、前後ともにピレリ製のP ZERO 245/40R20 99Wを装着している。同社のMINI TIRE CATAROGUEを見る限り、コンセプトカーが装着していたタイヤは最大サイズのものとなっている。よく見ないと気づかないかもしれないが、ホイールのリム中央には、三角形の輪郭が表現されており、スポークに視覚的な深みとダイナミズムを持たせている。 自分らしさを表現できるリアエンド リアでは、印象的なテールライトに着目したい。ここにもフロントのラジエター・グリル・エレメントやヘッドライトの内側と同様、マトリクス LEDユニットが採用されており、状況に応じて異なる照明シナリオが可能となっている。これらのライトの点灯の仕方を制御することで、ブレーキランプをユニオン・ジャック模様に表示できる。MINIデザイン責任者オリバー・ハイルマーは、将来的にはドライバーが自身でテールランプの表示形式をカスタマイズすることが実現すると話していた。

TAG: #MINI #エースマン
TEXT:曽宮 岳大
純正ホイールに変化。MINI(ミニ)が電気自動車に採用したホイールはエコなだけでなく、スタイリッシュで空力にも配慮

自動車に使われる素材に変化が見られつつある。最近では、環境保護の観点から本革不使用をうたうメーカーが出てきたり、リサイクル素材の使用を強化するなど、エコな素材の利用を模索する取り組みが加速している。そうしたなか、BMWグループはMINI(ミニ)の限定の電気自動車「ミニ・クーパーSEコンバーチブル」に、リサイクルアルミで作られたホイールを採用。強度や品質を確保しつつ、CO2排出量を大幅に低減し、さらに空力面にも配慮した革新的なホイールを完成させた。 CO2排出量を最大75%削減 「ミニ・クーパーSEコンバーチブル」に純正採用されるアルミホイールは、リサイクル素材のみで作られている。アルミホイールへの完全リサイクル素材の採用は、量販モデルでは同ブランド初という。なお同ホイールは、アルミホイールメーカー、ロナール(Ronal)とBMWのコラボレーションにより実現したもの。参考までにロナールは現在、アフターマーケット用ホイールとして有名なSPEEDLINE(スピードライン)の供給元でもある。 BMWグループによれば、再生アルミニウムを使用することで、原材料の消費を抑えられるだけでなく、製造工程においてエネルギー消費の大きい電解工程を省けるため、CO2排出量を大幅に抑えられるという。具体的にはアルミニウム1kgあたりのCO2排出量は0.16kg で済み、従来品に比べると工場でのCO2排出量を最大75%削減できるとのこと。 ディスク面に空力デザインを採用 完成したアルミホイールは、デザインも特徴的。4本あるスポークのうちの1本がセンターキャップと繋がった非対称デザインを採用となっており、ミニらしいユニークかつ目を惹くディスク形状となっている。 さらに細かに見ていくと、スポーク間の空間を半分ほど覆うインレイが設けられている点に注目したい。これはホイール内への空気の巻き込みを防ぐことで、空力を向上させるもの。通常のホイールではブレーキの冷却のため、スポーク間の空間を確保したものが一般的だが、ミニ・クーパーSEコンバーチブルはEVゆえ、通常のブレーキ以外に回生ブレーキで制動力を生み出すことができるゆえ、このような特殊なデザインを採用しやすいのかもしれない。

TAG: #MINI #ホイール
TEXT:曽宮 岳大
MINI初のオープンEV「クーパーSEコンバーチブル」製品詳報

BMWは電気自動車の「クーパーSEコンバーチブル」を欧州において999台限定で発売することを発表した。現在欧州におけるMINIの電動モデルのラインナップは、ハッチバックの「クーパーSE」と、プラグインハイブリッドの「クロスオーバーPHEV」(現地名カントリーマンPHEV)の2種類で、これに限定モデルとしてオープン版の「SEコンバーチブル」が加わる格好だ。さらに2023年中に新たなEVが披露される予定もある。 クルマ好きを刺激する4シーターオープンEV ミニがEVの「ミニクーパーSE」を発表したのは2020年。クーパーSのEV版ということで「SE」の呼称が与えられた3ドアハッチバックは、欧州で堅調に台数を伸ばし2022年には2万7000台を販売。ミニ全体の22%を占めた。 今回の「クーパーSEコンバーチブル」の設定は、こうした欧州におけるEVの需要の高まりに応えるもの。オープン+EVというニッチな仕様を仕向地のニーズに応じて展開できるのは、生産ラインが柔軟な生産体制に対応できることを示している。なおクーパーSEコンバーチブルはオランダの工場においてミニコンバーチブルと同じ生産ラインで組み立てが行われる。 クーパーSEコンバーチブルは、ブラックとシルバーの2種類のボディカラーが設定され、ドアハンドルやサイドガーニッシュ、ライト周りにはブロンズの装飾が施される。また、ドアシルのトリムとサイドガーニッシュには限定車であることを示す「1 of 999」の文字が入る。 ホイールは、「エレクトリックパワースポーク」と呼ばれる2トーン仕様の17インチ専用アルミホイールが採用される。こちらは循環素材を用いるとともに、製造時にグリーン電力を用い環境に配慮したものとなっている。 インテリアは、ヒーター機能付きのナッパレザー製スポーツステアリングホイールや、シートヒーター付きのスポーツシートなど、スポーティ感と快適性を共に高めた仕様となる。他にもピアノブラックの加飾やアンビエントライト、EVのみのイエローのカラーアクセントにより、特別感が高められているのが特徴。また、ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールや、ミニドライビングアシストなど運転支援機能も備えている。

TAG: #BMW #MINI
TEXT:TET 編集部
「MINI Cooper SE Convertible(ミニ・クーパーSE コンバーチブル)」を本国で限定発売、日本では「MINI Comcept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」を公開……デイリーEVヘッドライン[2023.02.20]

世界で勢いづくBMWグループおよびMINI 【THE 視点】BMW傘下のMINI(ミニ)は、初のEVオープンモデル「MINI Cooper SE Convertible(ミニ・クーパーSE コンバーチブル)」を欧州で発売すると発表した。999台の限定モデルとなる。日本においても「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」を初公開予定で、BMWにおいてはコンパクトSUVの「iX1」を発売。先週末はBMWグループのトピックが目白押しだった。 「ミニ・クーパーSE コンバーチブル」の発売は今年4月を予定。2022年夏に試作車が公開されてから、わずか8ヵ月で量産にこぎつけたことになる。現在のミニの販売台数の5分の1がEVモデルで、好調な販売台数が開発に拍車をかけ今回のオープンモデルの発売につながったようだ。 パワートレインは「MINI Cooper SE(ミニ・クーパーSE)」と同様に「BMW i3」から流用されたもの。最高出力135kW(184ps)と最大トルク270Nm(27.5kgm)のモーターで、0-100km/h:8.2秒の俊足さを誇る。一充電の航続距離は201km(WLTC)と発表されており、「ミニ・クーパーSE」から30km程度短くなることから、バッテリー容量は同じ32.6kWhと推定できる。 この性能はスポーツモデルである、「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」に匹敵する。オープンカーとなったこのモデルでも、ミニがうたう「ゴーカート」感覚をそのまま満喫できることになる。 限定モデルであることから、ドアシルトリムとサイドスカットルに「1 of 999」のシリアルナンバーが刻印され特別感も演出される。 ちなみに筆者は現行型の「ミニ・クラブマンJCW」(エンジン車)を所有していたことがある。その操縦感覚は、まさにゴーカートそのものだった。静かで排ガスが出ないEVのオープンモデルは、まさにEVカートそのままの感覚ではないだろうか。オープンで峠道を走れば爽快そのもののはずだ。ミニ好きにとっては、欧州だけとは言わず、是非とも日本にも導入して欲しいモデルである。 一方日本では、3月2日(ミニの日)を記念したイベント「MINI ELECTRIC FUTURE.(ミニ・エレクトリック・フューチャー)」を、「The ICEBERG(ジ・アイスバーグ:東京都渋谷区)」にて3月3日(金)から5日(日)まで期間限定で開催する。 会場では先進テクノロジーが生み出す遊び心あふれるデザインや、ミニの未来をいち早く体感できるコンテンツを用意する。 中でも注目は昨年7月に発表した「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」の日本初公開だ。このコンセプトカーは、ミニ初のクロスオーバー・タイプのEVである。 またミニの親会社であるBMWから「iX1」が発売された。これでBMWはEVだけで5車種のラインナップとなった。ミニも含めてBMWグループのEVが勢い付き面白くなってきた。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」日本初公開……3月3日から ★★BMW、EV「iX1」を日本発売……ブランド初のコンパクトSUV[詳細はこちら<click>] ★BMW、EV向け「BMWiライフ・パッケージ」を開始……EV専用リース、「iX1」から開始 ★テスラ、米本国でリコール……「モデルS」「モデルX」「モデル3」「モデルY」が対象[詳細はこちら<click>] ★日野、小型EVバス「ポンチョZ EV」の発売凍結……BYDのOEM車 ★西武バス、BYDの大型EVバスを2両導入……2月27日から新座営業所を拠点に運行開始、営業所内に太陽光パネルを設置し発電・電力供給も ★自動運転EV開発のチューリング、自社工場「TURING Kashiwa Nova Factory(チューリング・カシワ・ノバ・ファクトリー)」(千葉県・柏市)を開設……2025年中に販売開始予定の自動運転EV開発拠点[詳細はこちら<click>] ★日本駐車場開発、タイ・バンコクで「EVトゥクトゥクタクシー」の観光ツアーを開始……バンコク在住の日本人含む外国人旅行者向けに ★NTT西日本、バッテリー交換式EVコンバージョンカー(CEV)を活用したエネルギーマネジメント実証事業を開始……再生可能エネルギーでCEVを運行、災害発生時には電力供給 ★エネチェンジ、JAいちかわ本店と田中支店(千葉県市川市)にEV用充電器を設置……最高出力6kWの普通充電器を計5基 ★MG、インドネシアで「MG 4 EV」を予約開始……SUVの新型EV

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