2か月間のモニターで電動二輪車の使い勝手をリサーチ 2050年のカーボンニュートラル実現を目指すホンダは、四輪にとどまらず二輪においても2040年代にすべての製品でのカーボンニュートラル実現を目指している。 その第一歩として、使用環境がある程度限定される商用ユーザーに向けて、「BENLY e:」をはじめとしたHonda e: ビジネスバイクシリーズを2019年から投入。2023年には「GYRO CANOPY e:」が発売されたことで、現在は3モデルがラインナップされるに至っている。 それまで法人向けの販売に留まっていた同シリーズも、2023年6月からは一般向けに全国のホンダ二輪EV取り扱い店で発売が開始されるなど、バイクの電動化を着々と進めてきた。そして2023年8月24日には、一般向けに原付免許で運転が可能な電動二輪パーソナルコミューター「EM1 e:」が満を持して発売された。 電動バイクには最高速によってEB(電動自転車、最高速度25km/h以下)、EM(電動モペット、最高速度25~50km/h)、EV(電動車、最高速度50km/h以上)という3つのカテゴリーがある。ホンダによれば、グローバルでの市場需要規模は約5000万台で、その大半を中国のEMとEBが占め、他国でも徐々に市場が拡大しているというから、ホンダが日本でいうところの原動機付自転車、スクーターに相当するEMを二輪の電動化に向けたファーストステップに選んでいることにも納得ができる。 その一般向けEM車両の1号機が「EM1 e:」というド直球なネーミングであることも微笑ましい。 その「EM1 e:」だが、現在東京都内に在住している方を対象として、モニター募集を8月18日まで専用サイトで受け付けている。動力用電源に「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」と呼ばれる交換式バッテリーを用いたEM1 e:を、約2か月間にわたって500名のモニター参加者へ貸出することで、電動二輪車の日常における使い勝手について意見や要望を収集するのが目的。 そして、今後の製品の使いやすさや機能の向上などにつなげ、さらなる電動二輪車の普及に向けて取り組んでいくと、ホンダの国内における二輪総合販売会社であるホンダモーターサイクルジャパンは説明している。 巷では電動キックボードをはじめとした電動パーソナルモビリティに対し、その複雑さゆえに理解されづらい交通ルールとマナー違反が相まって、厳しい目が向けられている。一方で免許制かつ従来から使用されてきた原付スクーターの枠組みで乗れる電動二輪のEM1 e:なら、日頃エンジン車の原付に乗っているユーザーにとっても受け入れやすいモビリティではないかと思う。 2025年11月以降には50ccエンジンに対して新たな排ガス規制が適用されることが濃厚視され、原付バイクもいよいよ生産終了かと取り沙汰されている。大げさかもしれないが、終焉を迎えようとする原付に対し、未来を見据えるEMへひと足先に触れ、今後のプロダクト開発の一端を担うのもモビリティ好きの在り方ではないだろうか。興味のある読者はぜひモニターに応募してもらいたい。 <EM1 e: モニター募集概要> ・貸出期間 EM1 e:を引き渡された日から60日間 ・募集期間 2024年8月5日(月)から8月18日(日) ・当選案内 2024年8月下旬 ・募集人数 500名 ・応募要件 EM1 e:を運転できる免許を保有している方 モニター契約締結日時点で住民登録地が東京都(島しょ部除く)にあり、お住まいの方 別途、ホンダモーターサイクルジャパンが定める応募要件を順守いただける方 詳細およびモニター申し込みについてはHondaホームページ内「EM1 e: モニターキャンペーン サイト」を確認していただきたい。 https://www.honda.co.jp/moto-monitor/EM1e/
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