#インスター
TEXT:TET編集部
「インスター」の発売がきっかけでヒョンデが変わる? 「ららぽーと」にも試乗拠点を開設して試乗拠点を一挙拡充

より気軽にヒョンデのEVに触れられる機会を これは、日本におけるヒョンデのマーケティング戦略が転換点に来ていることを示唆する動きといえるかもしれない。 ヒョンデは1月に発表したスモールEVの「INSTER(インスター)」が今春から発売されるのを機に、これまでよりも多くの人に日常のなかでEVに接点を持ってもらおうと、全国各地に新拠点を開設していくこと、そしてパートナー企業との連携強化を推進し、日本市場でのタッチポイント拡大を進めていくと3月13日にリリースで発信を行なった。 これまでのヒョンデは、「2022年の国内再参入から一貫してダイレクト販売モデルを採用し、オフライン拠点における安心感とオンライン購入の利便性を組み合わせた、お客さまにとってもっとも快適な購買体験の提供を目指してきた」とリリースでも語っている通り、販売店を通した従来の自動車販売形式ではなく、テスラに見られるようなオンラインでの注文購入を採用している。そのため、実車を見ながら相談ができる店舗は全国で12か所と、やや少なめの印象であった。 それでも、全国を巡る試乗ツアーの実施や東京オートサロン、大阪オートメッセといったモーターショーへの出展により、着実にそのプレゼンスを高めてきた。 しかし、今度のインスターの発売は、これまでの店舗展開を見直すきっかけとなったようで、インスターのキャラクターに合わせるかのように、より気軽にヒョンデのEVに触れられる機会を創り出すことと、EVが日常的に選ばれる時代づくりを目的に、一挙にタッチポイントを増やすこととなった。 3か所の「ららぽーと」に試乗拠点を整備 まずは直営拠点。旗艦店といえる「Hyundai Customer Experience Center 横浜」と同大阪開業準備室のほか、都市型ショールームの「Hyundai Citystore」が数か所で展開されているが、5月に「Hyundai Citystore 仙台」を仙台市泉区のロードサイド型拠点としてオープンさせるほか、「Hyundai Citystore 福岡」を三井ショッピングパークららぽーと福岡に移転開業し、試乗体験やブランド発信の快適化を図る。 また、日常的に多くの買い物客が集まる三井ショッピングパークららぽーと新三郷、磐田、甲子園の3か所には、4月以降「Hyundai Driving Spot」という直営の試乗拠点が順次開業する予定だという。これまでは、あえて足を運ばない限り見ることのなかったヒョンデの各車両だが、この展開により自然と一般客の目に留まる機会が増えるはずだ。 さらに、ヒョンデは試乗機会を拡大するために、この「Hyundai Driving Spot」を三菱商事エネルギー、出光興産、J-netレンタリースの各社とともに整備を進めていく。2025年開業予定の拠点を含む、CitystoreとDriving Spotの拠点一覧を眺めると、Jネットレンタカー店内に設置されているケースが多くを占めるものの、なかにはガソリンスタンドのENEOS、アポロステーションといった名前も見受けられ、試乗に対する敷居を下げようという姿勢が垣間見える。 日本で使いやすいボディサイズながら、広く快適な室内スペースを有し、長い航続性能を実現したヒョンデのスモールEV「インスター」は、価格も相当意欲的で300万円を切ってくる。ヒョンデはこれを日本市場における起爆剤にしたいと考えるのは至極当然だろうし、それには多くの人に見て、触って、乗ってもらう必要があるはずだ。 だから、ヒョンデは店舗に加えて試乗拠点の拡充を一気に推し進める策に打って出るのだと推測する。より親近感の湧くブランドとなり、インスターをはじめとするヒョンデのEVが一層受け入れられるようになるのか注目したい。

TAG: #インスター #ヒョンデ #新店舗
TEXT:TET 編集部
ヒョンデ話題の新型EV「インスター」をいちはやく試せる! 東京を皮切りに全国5都市で先行体験会を開催

発売前のインスターに乗れるチャンス! 軽EVに迫る価格と、取りまわしのしやすいコンパクトなボディが魅力のヒョンデ「INSTER(インスター)」だが、今春の発売を前にヒョンデは2月14日から一般ユーザーに向けた先行体験会を開始した。ヒョンデが発表した体験会レポートをもとに、参加者が感じたインスターの魅力と、今後4都市で行われる先行体験会のスケジュールについてお知らせしたい。 初回の体験会は東京テレポートを舞台に開催。会場には発進と加速のスムーズさを体感できる直線エリアや旋回性能を試せるコーナー、インスターをじっくり眺められる展示エリアが設けられた。 参加者からは「アクセルを踏むと想像以上にパワフルに加速した」、「駐車場の凸凹した路面を走っても安定していた」といった動力性能と乗り心地の良さを評価する声が聞こえたほか、駐車体験でのサラウンドビューモニターの利便性や、コーナーで小まわりが利いて運転しやすいことなどを評価ポイントとして挙げる参加者もいたという。 先行体験会では専門スタッフが同乗し、回生ブレーキの使い方や走行モードの違いについて丁寧に説明が行われる。試乗した参加者からは「エコモードだと加速が穏やかで街乗りに良さそう」「回生ブレーキの制御が凄いですね。ここまで自然に車体が停止する感覚は初めての体験」とインスターの完成度の高さを感じる声も聞こえてきた。 このインスター先行体験会は、名前が表す通り試乗するだけでなく、クルマのさまざまな機能を体験する機会でもある。 そのため、充電性能とV2L(Vehicle to Load)機能については参加者からの興味関心が強く、とくにV2L機能を使って温められたコーヒーが参加者に振舞われた際には、各自普段の生活のなかでV2Lがもたらすメリットについて語り合う場面もあったそうだ。

TAG: #イベント #インスター #ヒョンデ
TEXT:斎藤 充生
ヒョンデ新型EVは第4の刺客にして真打ち登場か? サイズも価格も軽EVを徹底的にマークした「インスター」

万能性こそインスターの特徴 東京オートサロン2025の会期初日にあたる1月10日(金)に、ヒョンデがスモールEVの「INSTER(インスター)」を発表し、同日から先行予約の受付を開始した。 いまや世界第3位の販売台数を誇る自動車メーカーの新型車日本導入発表ということもあり、ヒョンデブース内は報道関係者で寿司詰め状態。また、韓国のHyundai Mobility Companyからは、ジョン・ユソク副社長が駆けつけるなど、ヒョンデ側の熱量も感じられるカンファレンスとなった。 その冒頭で、Hyundai Mobility Japanの七五三木社長から、他人からどう見られたいかを優先してクルマ選びをしてはいないだろうかと問題提起がなされた。それに対し「ヒョンデは、それぞれの皆さまがクルマをどう使いたいか? に合わせて選ぶものだと考えます」と提唱。 十人十色のクルマの使い方があるなかで、インスターは裾野を広く、多くのユーザーに満足してもらうために万能性を重視したスモールEVに仕立てたと説明。 インスターのエクステリア そして、アンベールされた注目のスモールEV「インスター」は、全長3830mm×全幅1610mm×全高1615mmという数値以上に、大きく堂々とした姿で我々の目の前に現れた。フロントフェイスにはファニーな丸形のLEDランプと、その上部にヒョンデEVを象徴するピクセルグラフィックがウィンカーランプとして配され、存在感を演出している。 サイドビューは、フロントとリヤを明確に分ける骨太のBピラーと、クロスオーバーSUVをイメージさせるフェンダー処理により、コンパクトなボディサイズに力強さを与えている。 それは、腰高なフォルムとこのクラスにしては珍しいルーフレールを採用しているところも大きいだろう。 ファニーさと無骨さが共存するインスターは、いわゆる「カッコかわいい系」のデザインで、街でも山でもアクティブに動きまわれそうなイメージをデザインから醸し出している。 インスターのインテリア 時間の都合上、じっくりと見ることは叶わなかったが、コラムタイプのシフトレバーを採用してたインテリアは、前席左右の足元空間にも余裕があり、クラスレスな快適性が備わっている印象だ。また、展示されていた「ラウンジ」グレードを含め、「ボヤージュ」との2グレードは、前席にシートヒーター付き合成皮革シートが奢られ、ステアリングヒーター付き本革巻きステアリングも備えるなど、装備の充実ぶりが目を見張る。 インパネまわりは、EVらしく10.25インチの高解像度メータークラスターとセンターのナビゲーションシステムのふたつの大画面ディスプレイから成るデジタルコクピットですっきりとしている。 全幅が1610mmであることから、後席は無理に3人がけとせず、ゆとりを持たせてふたりがけとしている。つまり、ヒョンデ・インスターの乗車定員は4名だ。その反面、リクライニングとシートスライド機構、さらに前後席のフルフォールディング機構を取り入れて快適性と多彩なシートアレンジを実現している。 このあたりの空間の使い方やデザインに関しては、韓国版の軽自動車にあたるヒョンデ・キャスパーを開発する際に、開発陣が日本にやってきて軽自動車を徹底的に調査したことが生きているのだと発表会の最後に明かされた。 だからインスターはグローバル向けのスモールEVでありながら、日本で使いやすそうなボディサイズで、さらに高効率なスペースユーティリティが備わっているのかと妙に納得した。 さらに、ヒョンデのEVに共通して装備されているV2L(Vehicle to Load)がこのインスターにも全車標準装備されている。これにより車内外で電化製品を使用できるので、最近流行りの家電キャンプをするのにも都合がいい。 インスターのEV性能とグレード別車両価格 さて、インスターのEVとしての性能はどうだろうか。バッテリー容量と最高出力はベーシックグレードたる「カジュアル」が42kWh/71kW、中間の「ボヤージュ」と上級の「ラウンジ」は49kWh/85kWと差がつけられている。このバッテリー容量と装備の一部省略化により、「カジュアル」は284万9000円という戦略的な価格設定が実現した。 国土交通省の型式認証を取得中のため、今回の発表では日本仕様の一充電航続距離は公表されなかったが、欧州仕様車で49kWhのラウンジが370kmとされているので、42kWhのカジュアルはおおよそ300km強になると見るのが妥当だろう。価格帯が近い軽EVに対し、この足の長さは圧倒的なアドバンテージになるかもしれない。 また、足まわりと運転支援機能に関しては、日本に拠点を構えるヒョンデのR&Dセンターが、日本の道路、交通環境に合わせた専用チューニングを施し最適化を図っているという。 その運転支援機能は、高速道路で前方車両との車間距離を維持する高速道路ドライビングアシスト(HDA)や、車両の周囲の状況をモニターに表示するサラウンドビューモニター(SVM)などのほか、ヒョンデでは初となるペダルの踏み間違いによる急加速を抑制する「PMSA」を採用し、機能の充実による安全性の向上に努めている。 航続性能を求めるがあまり肥大化の一途をたどるEVにあって、日本の道路・駐車場環境に適したサイズにして、室内空間も必要十分。それでいて車両本体価格は軽EVに対抗しうる戦略的な設定。ヒョンデ第4の刺客にして真打ち登場といったところか。納車は5月ごろからを予定しているという。 ■ヒョンデ・インスター グレード別車両本体価格(税込み) Casual :284万9000円 Voyage:335万5000円 Lounge: 357万5000円 ■車両スペック(Loungeグレード)

TAG: #インスター #ヒョンデ #東京オートサロン2025
TEXT:高橋 優
人気の軽EVのライバルとなるか? 日本導入も確実なヒョンデの小型EV「インスター」の気になる中身

ただの格安EVじゃない! 韓国ヒョンデが新型EVとして、全長3825mmという、日本の軽自動車に近しいコンパクトなサイズ感を実現しながら、355kmというゆとりの航続距離を確保したインスターを発表した。2025年早々にも日本国内でも発売される可能性が濃厚という最新EVについて解説します。 ヒョンデが最新EVとして、インスターのワールドプレミアをしました。このインスターについては、全長が3825mmという非常にコンパクトなサイズ感であり、2021年から韓国国内で発売されていた、ガソリン車のキャスパーのEVバージョンとなります。 やはりコンパクトなEVというのは、ヒョンデの主要マーケットのひとつでもある欧州市場とインド市場などで重要なモデルとなります。セダンとしてIONIQ6をラインアップしながら、SUVとしてはIONIQ5、コナ、そして今回のインスターと、ミッドサイズからコンパクトまでをラインアップ。さらに2024年末ごろにも、3列目シートを備えた大型SUV、IONIQ7の導入も控えています。 いずれにしても、今回の最小EVであるインスターは、ヒョンデのEVの全方位戦略を補完する上で極めて重要なモデルと位置づけられるでしょう。 それでは、今回発表された小型EVであるインスターについて、気になるEV性能を一挙にまとめていきましょう。 まず初めに、全長3825mm、全幅1610mm、全高1575mm、ホイールベースが2580mmと、たとえば、トヨタ・ヤリスが全長3950mm、全幅1695mmなので、ヤリスよりもひとまわりコンパクトという、非常に小型なサイズ感である様子がイメージ可能です。 次に、搭載バッテリー容量は、エントリーグレードの42kWhとロングレンジグレードの49kWhの2種類をラインアップ。WLTPサイクルをベースにした、WLTCモードクラス3において最大355kmという航続距離を実現しています。 この電池容量は私の想像を超える大容量でした。というのも、このような小型EVについてはバッテリー容量を抑えてくるのが通例です。たとえば欧州でスマッシュヒットを記録していたDaciaのSpring Electricは、26.8kWhというバッテリー容量。中国国内のベストセラー車、BYD Seagullも、エントリーグレードは30.08kWh。やはり30kWh程度がひとつの基準となっています。 つまり、今回のインスターの商品設計は、ただの格安EVとして設計していないと見るべきなのです。 また、同時に注目するべきは、その充電性能です。最大120kW級の急速充電に対応することによって、充電残量80%までにかかる時間も30分程度を実現。さらに、オプション設定として、バッテリーヒーティングシステム、ヒートポンプシステムも搭載可能であることで、冬場におけるEV性能も担保可能です。 さらに、車内に200Vコンセントが搭載されていたり、充電ポートからも電力を取り出すことが可能という点も注目ポイントでしょう。 インテリアでも、50:50に分割可能な後席シートは完全にフルフラットに折りたたむことが可能。1列目のシートもフラットに折りたたむことが可能な設計によって、専用のマットレスを購入すれば、大人ふたりが宿泊可能な車中泊にも対応可能です。 つまり、ただの街乗り専用の小型EVのような使い方だけではなく、中長距離を走破可能な航続距離や充電性能を兼ね備えながら、小型EVとしては比較的大きなバッテリーサイズを搭載することによって、EVの使い方をさらに広げるモデルとなっているわけです。

TAG: #インスター #小型EV

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