国産EVセダンに新たな選択肢
レクサスが新型EVセダン「ES」の正式発売をスタート。高級EVの選択肢が増えたという朗報を解説します。まず、レクサスはすでにUX300eとRZを発売しているものの、これまでは目立った販売台数を達成することができていませんでした。とくに現在、レクサスのEVシフトにおいて懸念するべきは中国市場でしょう。中国ではNEV普及率が60%を超えている状況のなか、RZはほとんど売れていないのです。レクサスとしては中国をはじめとして、世界全体でEVシフトをさらに進めるためにも、優れた新型EVを矢継ぎ早に投入する必要性に迫られているのです。

そしてレクサスが日本国内で発売をスタートしたのが、フルモデルチェンジバージョンとなる新型ESです。新型ESは全長5140mm、全幅1920mm、全高1560mm、ホイールベース2950mmの大型セダンに該当します。旧型ESと比較しても全体的に大型化しており、ハイブリッドモデルとバッテリーEV(BEV)をラインアップ。
ESのBEVモデルには74.69kWhと、bZ4Xとまったく同じバッテリーを搭載することで、航続距離は日本のWLTCモードで670kmを確保。空力で有利なセダンとはいえ、bZ4Xよりも車重が増しているため、同じ電池容量でもbZ4Xよりも電費が悪化しています。
また、急速充電性能もbZ4Xと同等の最大150kWに対応し、SOC10%から80%まで28分間で充電可能。ナビリンクバッテリープレコンディショニング機能を使用すれば、マイナス10度の極寒環境下においても、常温環境下と同等の充電性能を発揮可能です。

ESのEVモデルには、FWDグレードの350e、そして四輪駆動グレードの500eをラインアップ。 AWDグレードの場合、最高出力は252kW、最大トルクは439Nmを発揮することで、0-100km/h加速は5.5秒と俊敏です。標準タイヤは19インチのブリヂストンSport Maxx。オプションの21インチタイヤはミシュランPrimacy 5 Energyであり、トレッドゴムにツインコンパウンド技術を採用することで、転がり抵抗や静粛性とグリップ力を両立しており、11.55万円と比較的割安でおすすめオプションといえるでしょう。
上級グレードであるVersion Lにはアイシン製のリニアソレノイド式AVS(Adaptive Variable Suspension)が搭載されており、走行シチュエーションや走行モードに合わせて減衰力を最適調整可能です。また、後輪操舵機能が実装されていることで、最小回転半径を5.6mにまで縮小。さらにVersion Lにはアダプティブハイビーム機能、AWDグレードにはバーチャルマニュアルトランスミッション機能なども実装されており、それぞれのグレードで、より優れたハードが装備されています。
インテリアについて、14インチのセンタースクリーンを駆動するのはトヨタ独自内製OSであるArene OSです。インテリアカラーはブラックだけでなくヘーゼル、ホワイトも用意され、ドアパネルに内蔵されたアンビエントライトによって高級感を感じます。

さらに、リヤシートの快適性を向上させるリヤコンフォートパッケージでは、
・リヤシートに対する16ポイントマッサージ機能
・リヤ電動リクライニング
・リヤサイドガラスの手動サンシェード
・リヤシートレッグレスト
・アームレスト内蔵コントロールパネル
などの豪華装備内容を網羅しています。
そして、新型ESにおけるサプライズが値段設定でしょう。ES350eが、ズバリ790万円からスタートです。500eも830万円であり、ESのEVモデルには全グレードで130万円のCEV補助金を適用することが可能なため、実質660万円で購入することができます。

個人的に新型ESに感心しているのが、オプションをほぼ設定してきていないという点です。Version Lであれば、リヤコンフォートパッケージ以外の主要な豪華装備内容をすべて網羅しており、追加の料金を支払う必要はないため、非常に透明性の高い価格設定といえます。

















































