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たった「25日」の差で40万円の補助金を逃した! テスラモデルYから新型モデルYに買い替えたオーナーの悲劇


TEXT:琴條孝詩 PHOTO:琴條孝詩/一般社団法人次世代自動車復興センター/TET編集部
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今度は充電設備選びに難儀

詳しく要項を読み込んで愕然とした。上限30万円の満額助成を受けるための条件に「通信機能付き充電設備」であること、と明記されていたのだ。これは単に充電できれば良いというものではない。充電器がインターネットなどで外部システムと常時通信し、遠隔監視や制御ができるスマートな設備でなければならない。

しかし、ウォールコネクターもアプリとつながるし、通信はできるはず……だったが東京都の仕様には合わないらしい。都の狙いは、将来的なデマンドレスポンス(電力需給調整)や再エネ活用を見据え、制御可能なインフラを普及させることにある。残念ながら、現行のウォールコネクターはこの「東京都が求める通信要件」には該当していなかった。

充電器のイメージ

補助金対応の業者に聞くと、彼の会社の充電器なら満額補助を受けることができるという。それはウォールコネクターの2倍以上もする高価なものだったが「まずは下見をさせてください。それで予算内に収まるか判断します」とのこと。

そして下見当日。やってきた業者に「以前見積もりをしてもらった人からは『外壁にモールを這わせるしかない』といわれたんですが……」。担当者は頷きながら、分電盤の位置を確認、天井のダウンライトを外して天井裏をチェック、そしてガレージまでの経路を入念に確かめていく。そしてこう言った。

「いけますよ。室内の天井裏を通して、外壁を傷つけずにガレージまで通線できます。もちろん予算内です」

ウォールコネクターはテスラ純正なので充電コンセントはNACSだ。そのままテスラの充電ポートに挿せる。しかし、一般の充電器のコンセントはJ1772という形状だ。そのままではテスラに挿せないので、テスラ純正の「SAE J1772 アダプター」が必要になる。NACSならばコンセントのボタンを触れば自動的に充電ポートの蓋が開き便利だが、J1772では開かない。とはいえ、充電ポートの蓋を触れば自動的に開くので大きな問題ではない。

テスラの充電コネクタ

外壁も守られ、最新のスマート充電器が手に入るという見積もりに私はその場で発注を決めた。仕組み上、まずは工事費と機器代の合計+消費税の33万円を立て替える必要があるが、あとから30万円が戻ってくる。実質負担は消費税分の3万円程度だ。なけなしの現金をかき集め、なんとか33万円を用意して支払いを済ませた。

そして迎えた工事の日。工事は4時間ほどで完了した。充電器用の40Aブレーカーを新たに取り付け、ガレージの壁には真新しい充電器が取り付けられた。

分電盤のイメージ

さて、ひと息ついたところで、ここからが運用の肝だ。

我が家の電気契約は60A。これを上げると基本料金が跳ね上がってしまうため、まずは60Aのまま運用したい。新しい充電器は出力電流をアプリで自由に設定できる。スペック上は最大30A(6kW)まで出せるが、60A契約で30Aを充電に使うと、家のなかでエアコンをつけて、ドライヤーと電子レンジを同時に使った瞬間ブレーカーが落ちてしまう。

「まずは半分から様子を見よう」

私は設定を16A(約3.2kW)にセットした。これでも100V充電の3倍のスピードだ。そしてタイマーを01:00〜05:00に設定。これで準備万端である。4時間で約12kWh充電できるのでほぼ100V12時間充電と同じ電気量だ。よしよし、これで4割引の電力費となる計算だ。

テスラの充電アプリのイメージ

そうそう忘れてはいけないのが補助金申請だ。業者から領収書や製品保証書、取り付け済みの写真を取り寄せ、自宅の登記事項証明書も取得して、すぐに補助金を申請した。面倒ではあるが、ウェブからの申請だから、そう手間ではない。そもそもこれをしないことには補助されないから必須の作業だ。

果たして、私の「深夜電力4時間1本勝負」はうまくいくのか?  そして、最新スマート充電器の実力とは?

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