エラーが出たらイグニッションがオフになっているか確認を
急速充電器の故障とは別に、操作をしたらエラーが出たということは、ときに起こることがある。これは、充電器の不具合ではなく、操作の間違いや手順の違いなどで起こりやすい。
間違えやすいのは、充電を急ぐあまり、クルマのイグニッションを切らずに充電器の操作をしてしまうことだ。エンジン車と違ってアイドリング音がないため、停車してシフトをパーキング(P)に入れ、そのままクルマを降りてしまうことが起こりえる。そして充電操作をするとエラーが出る。
ここで慌てず、まずはイグニッションを切っているかどうか確認しよう。
また、コネクターをクルマに差し込んでいたら、一旦抜いて急速充電器に戻し、最初から手順をやり直す。そうすれば、問題なく充電が開始されるはずだ。
それでも充電器側のリセットが遅く、時間がかかってなかなか最初の段取りに戻れない場合は、もし、複数台の充電器が設置されている場所であれば、隣の充電器に移動し、イグニッションを切り、充電の段取りをすると手際よく充電を開始することができる。そうしている間に、はじめに操作した充電器も振り出しに戻っているだろう。
経路充電の場合、急速充電器で急いで継ぎ足したいとの思いから、うっかり操作手順を間違えたり、それによって起こる不測の事態に慌てたりしてしまい、途方に暮れかねない。
充電器の故障を含め、エラー表示が出たときもまずはひと呼吸し、トイレへ行くなり一服して気もちを落ち着かせ、先に紹介した経験談を踏まえた対処法、緊急連絡先へ電話をするとか、イグニッションを切ったかどうかを再確認するとか、多少でも電気の残りがあれば近隣の充電器を検索するなど、手の施しようはあるので、自分を落ち着かせることが第一だ。
それらを踏まえてなお充電できない状況であれば、JAFや損害保険会社の支援サービスなどを使って助けてもらうしかないだろう。
改めて、充電残量が20%を切ったら充電することを考える習慣を身に着けることだ。まだ大丈夫だろうと思っても、もしその先が登り坂であれば、電力消費は急に増えてしまう。いまのカーナビゲーションや道路地図では、一般に高低差が考慮されていないので、思わぬ落とし穴があるかもしれない。
また、急速充電器の運休情報を事前確認しておくことも、経路充電の予定の参考になり、安心材料になる。