コラム
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こんなカーライフなんだ! オーナーが語るエンジン車から電気自動車に乗り換えて感じる新しさ3つ


TEXT:琴條孝詩 PHOTO:TET 編集部
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経済的なメリットも!

<驚きの静粛性と加速性能>

EVに乗って最初に驚くのは、その静粛性である。エンジン音がまったくしないため、停車中に走行のスタンバイができているのかどうかさえわからない。とくに低速走行時の静けさは、ガソリン車とは比較にならないレベル。しかし、この静粛性は車内の快適性を大幅に向上させる一方で、歩行者への注意喚起のため、人工的な音を発生させる必要性も生じている。

そして、驚きの加速性能! 電気モーターの特性上、発進時からトルクが最大限に発揮されるため、スポーツカーのような爆発的な加速を体験できる。これは、実用車として設計されたEVでも同様である。信号待ちからの発進や追い越しのときの加速など、日常的な場面で、この強力な加速性能の恩恵を受けることができる。

EVのイメージ

これらはガソリン車では実現が難しかった「静かで速い」という新しい走りの体験を提供する。この走りはEVならではの特徴で、多くのドライバーが魅了されている。

<ブレーキの概念が変わる>

EVには回生ブレーキシステムが備わっている。これにより、減速時にモーターが発電機として機能し、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する。このとき、モーターにはブレーキのような制動力が生じる。このことにより、従来のディスクブレーキを多用することがなくなり、ブレーキパッドの使用頻度が大幅に減少する。

結果として、ブレーキパッドの摩耗が極めて遅くなり、交換頻度が激減する。アルミホイールがパッドの粉で汚れることもない。ガソリン車では定期的なブレーキパッドの点検と交換、アルミホイールの清掃が必須であったが、EVではその頻度が大幅に低下するのである。

EVの足まわり

また、回生ブレーキを活用することで、ワンペダルドライビングが可能になる車種も多い。アクセルペダルから足を離すだけで減速し、場合によっては停止までもっていくことができる。これにより、ブレーキペダルの使用頻度も大幅に減少し、運転の感覚そのものが変化する。

さらに、自宅に充電設備があればガソリンスタンドへ行く必要もない。自宅でくつろいでいるあいだに燃料補給(充電)できるので、わざわざガソリンスタンドに立ち寄ることがなくなる。これは、とくに寒い冬や雨の日には大きなメリットとなる。

充電のイメージ

以上のように、EVは従来のガソリン車とはまったく異なる特性をもっており、私たちの「あたりまえ」を大きく変えつつある。メンテナンスの簡素化、静粛性と加速性能の両立、ブレーキの概念の変化など、EVならではの特徴は、多くのドライバーに新鮮な驚きと喜びをもたらしている。

これらの変化は、単にクルマの性能や使い勝手を向上させるだけでなく、私たちのクルマとの付き合い方や、モビリティに対する考え方そのものを変革する可能性を秘めている。EVの普及が進むにつれ、これらの「新しいあたりまえ」がさらに一般化していくことだろう。

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